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No633『義兄弟 SECRET REUNION』~美味しそうに飯をほおばる男~

『グエムル-漢江の怪物』のラスト、
家族を喪った男の子と一緒に
こたつでごはんを食べるソン・ガンホを思い出した。
本作でも同じ。ラストショットじゃないけれど、
一人、食卓でごはんをほおばる彼がいた。

本当に人間くさくて、こんなに美味しそうに飯を食べる男はいない。
混雑した街の安食堂で振り向くと、
後ろでソン・ガンホがごはんをかきこんでいた、
なんてありえないけどあってもおかしくないと思えるぐらい。
そんな普通の、どこにでもいそうな、
そこはかとなく温かく、人情味にあふれ、
思いこんだら、何があろうとひた走る、熱い、魅力的な男。
真剣でありながら、どこかずっこけた笑いを運んでくれ、
いつも我々に100%元気をくれる。

北朝鮮工作員で一緒に働くようになったジウォンを
守ろうと、クライマックス、
ビルの屋上にジウォンがいるところに駆け込んできて
息もつかせず、一人でしゃべりまくる、
こんなひとりよがりをやって
微笑ましくみえるのは
ソン・ガンホしかいない。

とまあ、すっかりソン・ガンホにぞっこんです。
エンディングロールでは、
いろんな映画で、彼が演じてみせた
人間味あふれる人物像が思い返され、思わず涙が出てしまった。

さて、本作では、
カン・ドンウォンもなかなか凄みがあった。
あの冷たい視線で、見入られたら
思わず足がすくんで動けなくなりそうな目力。
雑誌の表紙のなよっとしたアイドルの表情よりも
映画の中のほうが、ずっと魅力的。(髪型にも因るかも)

二人が、一緒に働きながら
食べたりしゃべったりするシーンがたまらなくいい。
相手の正体を知りながら、それを悟らせず、
互いに距離をとりながらも、
少しずつ心が近づいていく感じがいい。
この映画は、北南の対決のサスペンス部分より
この二人の珍道中のほうがいい。

と書いてくると、
同じサスペンスでも、昨日の『クロッシング』は
ほめすぎたような気がしてきた。
どちらを勧めるかといえば、断然、本作に軍配を上げる。
単純におもしろくて、楽しめるし、
俳優の魅力を全開でちゃんとひきだしている気がする。

ところで、本作のチャン・フン監督の『映画は映画だ』も
観そこねていて、比較ができずごめんなさい。

関西では、スクリーンが大きくてみごたえのある
心斎橋シネマートでの上映です。
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