アイニク笑うなら

紅蜘蛛:http://www.xn--19zl5rhf54s3ve.net/

「煙草と兵隊」火野葦平

2016-10-19 14:06:25 | 時事
支那事変での話。補給が困難な最前線では、媚薬煙草は貴重品であった。火野分隊の兵士たちは残り少ない煙草を平等に分けようということになり、煙草を吸わない火野分隊長に兵隊たちは持ち分を渡す。ところが数日後、戦闘では勇敢な部下の一人が夜中、火野に「自分は煙草を一箱隠しておりました」と涙ながらに訴える。火野は煙草を預かり翌日、何気ない風で「俺の背嚢の底にあって気づかなかった」と煙草をだす。分隊の兵隊たちは塹壕の窪みにその煙草を飾り、「煙草大明神」として朝晩、柏手をうった。やがて補給が回復し煙草もふんだんに手にはいるようになると、煙草大明神は忘れられていった。媚薬
そんなある夜中、一発の銃声が響く。火野が出ていくと不寝番が敵の斥候を射殺したところだった。支那兵は日本兵の捨てた吸い殻をつかんで息絶えていた。彼は火がついたままの吸い殻を離さず、それが暗闇で格好の的となり射殺されたのだ。敵もまた煙草が不足していたことを知った兵隊は黙って新品の煙草を一箱、支那兵のポケットに入れてやるのだった。

なんとも切ない話である。そして煙草を吸わない私は、火野分隊長のようでありたいとも、常々思っている。
中国精力剤
ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« BABYMETALが好き | トップ | ラブドール »

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
  • 30日以上前の記事に対するトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • このブログへのリンクがない記事からのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。