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著書『誇りに思う日本人たち』
『ビッグショッツ』
『黒い火』ほか

10月11日・アート・ブレイキーの話

2016-10-11 | 音楽
10月11日は、「コムデギャルソン」のファッションデザイナー、川久保玲が生まれた日(1942年)だが、ジャズドラマー、アート・ブレイキーの誕生日でもある。

アート・ブレイキーは、1919年、 米国ペンシルベニア州のピッツバーグで生まれた。未婚の母の子どもで、その母親もアートを産んですぐに亡くなった。母親の友だちだった家族に引き取られて育ったアートは、学校でピアノを習い、十代のころにはクラブでピアノを弾いて働きだした。あるとき、クラブの経営者が彼にピストルをつきつけてきて、べつのピアニストと代わるよう命令された。以来、アート・ブレイキーはドラマーに転向したそうである。
23歳のころ、ニューヨークへ移り、マイルス・デイヴィス、チャーリー・パーカーなどと共演した後、35歳のころにジャズ・メッセンジャーズを結成。以後、メンバーを入れ替えながらも、アート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャーズとして、ライブ演奏やレコード録音をした。
日本にもジャズ・メッセンジャーズを率いて何度も来日し、人気を博した。日本は、黒人である自分を差別せず、人間として迎えてくれたうれしい国だとし、大の日本びいきだった。
ブレイキーは、 1990年10月、肺ガンのため、ニューヨークで没した。71歳だった。

ずっと昔のある夜、米国ニューヨーク市、マンハッタンのグリニッジヴィレッジにジャズを聴きに行った。ジャズバーの地下1階はとても広く、テーブルにつき、マンハッタンやトムコーリンズをお代わりして待っていると、やがて、ピアノやダブルベース、トランペットなどの楽器奏者がでてきて、最後に白髪の黒人の老人がドラムセットの奥にすわり、演奏がはじまった。生まれてはじめて聴くジャズのライブだった。
何曲か白目を出してドラムをたたいた後、老人が立ってきて、スタンドマイクの前に立って、語りだした。
「ジャズというのは、クラシックやポピュラーなど、ほかのジャンルの曲とちがって、いま、この瞬間しかない音楽です。今日、この場所で、この瞬間のミュージシャンの感覚で演奏する音楽で、それは過去にも未来にも二度とないものなのです。それがジャズ音楽の特徴であり、尊いところなのです」
そう言って、またドラムのほうへもどっていき、演奏をはじめた。そうやって説明された上で聴いてみると、これがすばらしく聴こえる。ああ、この瞬間は二度と帰らないのだ、すごく貴重な瞬間なのだ、と。ドラマーの名は、アート・ブレイキー。当時64歳だった。
アート・ブレイキーのジャズ論は、そのままわれわれの人生にもあてはまる。
(2016年10月11日)



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