パピとママ映画のblog

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ヘルプ 心がつなぐストーリー  ★★★★

2012年04月09日 | は行の映画
キャスリン・ストケットの全米ベストセラーを映画化した感動のヒューマン・ドラマ。人種差別意識が根強く残る1960年代のアメリカ南部を舞台に、勇気ある行動で世の中に大きな波紋を投げかけた作家志望の若い白人女性とメイドとして働く黒人女性たちとの友情の軌跡を綴る。主演は「小悪魔はなぜモテる?!」のエマ・ストーン、共演にヴィオラ・デイヴィス、オクタヴィア・スペンサー、ジェシカ・チャステイン、ブライス・ダラス・ハワード。監督は原作者とは同じ南部出身の幼なじみで、これが長編2作目の新鋭テイト・テイラー。

あらすじ:アメリカ南部、ミシシッピ州ジャクソン。上流階級に生まれ、黒人メイドに育てられた白人女性スキーター。作家志望の彼女は大学卒業後、地元の新聞社で家事に関するコラムの代筆を担当することに。
しかし家事に疎い彼女は、友人宅のベテラン黒人メイド、エイビリーンに相談する。話を聞くうち、彼女たちが置かれた立場に違和感を覚え始める。そして、黒人メイドたちの証言を集めて本にしようと思い立つ。
ところがエイビリーンは、黒人が真実を口にするようなことがあれば、この町では生きていけなくなると、取材を頑なに拒否するのだが…。(作品資料より)

<感想>今年のアカデミー賞をにぎわせた本作。見事に助演女優賞を受賞したオクタヴィア・スペンサーを始め、同賞候補になったジェシカ・チャステイン、主演女優賞候補のヴィオラ・デイヴィス、さらに現在注目度ナンバーワン女優のエマ・ストーンら、全キャストのアンサンブル演技が素晴らしい。
舞台は1960年代前半のアメリカ南部。黒人メイドの現状を本にして出版しようとした、若き白人女性スキーター(エマ・ストーン)の苦闘を、ドラマチックに綴っていく。
“苦闘”といっても、スキーターの奔放な行動力は爽やかそのもの。幼少時代に育ててくれたメイドとの秘話や、彼女が取材する黒人メイドたちのユーモアを忘れない日常など、感動と笑いが絶妙なタイミングで盛り込まれ、誰もが感動移入する仕上がりになっています。

暗くなりがちな人種問題をユーモア交えて痛快に描く、本作のテーマはアメリカ社会がいまだ抱え続けている人種差別なので、かなり深刻なんです。そのテーマをきっちり踏まえつつ、差別に反抗するドラマで胸をすっきりさせる点が共感を呼ぶ。
子供を産んでも子育てはメイドに任せ、自分の都合のいい時にしか愛情を注がない白人の母親たちに、やりきれない思いを抱くエイビリーン。彼女には愛する息子を不幸な事故で亡くした過去があった。

スキーターの同級生のヒリー、白人婦人たちのリーダー。人種差別意識が強く性格も陰険。各家庭に黒人メイド専用のトイレを設置させる活動に熱心で、スキーターの新聞のコラム欄に、ヒリーの家で「古いトイレ回収」と載せたことで、家の前には古い便器がたくさん置いてあったことも。
ヒリーの家で働いていたミニー、やむを得ず白人の家族専用トイレを使って怒りをかい、クビになる。日頃から性悪なヒリーに腹を立てていたミニーは、料理の腕を生かして(チョコタルト)とんでもない仕返しをする。
笑いと感動を絶妙にブレンド、スキーターの熱意や、黒人メイドたちの不屈な精神が心を熱くする一方で、要所ではユーモアもたっぷり。メイド同士の痛烈な会話や、上流階級のバカげた自意識に笑ってしまう。

それに女優たちの控えめでしっかりした演技。アカデミー賞で3人が候補のなっただけあり、繊細な表情も駆使した各女優の演技はハイレベルだ。賞レースでは評価されていなかったが、ブライス・ダラス・ハワードの怪演も必見ですね。
この作品はわずか50年前の話で、人種差別や、性差別は黒人や女性だけの問題じゃない。普遍的なテーマを描いているのですね。60年代の南部を再現した美しく、鮮やかな映像も見所の一つですが、黒人メイドたちの声にできない心の叫びを、シリアスな問題を扱っていながら、社会的なメッセージを強調せず、苦難に耐えて前向きに生きる女性のたくましさに、勇気をもらえ、温かい気持ちに包まれますね。全米で口コミによって大ヒットしたのも納得です。
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