パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

キック・オーバー  ★★★

2013年03月25日 | DVD作品ーか行


メル・ギブソン(「復讐捜査線」)主演のアクション。マフィアから大金を強奪して逃走中に警察に捕まり、無法者たちが幅を利かせる刑務所に送り込まれた男が、大金を取り戻して脱獄を図ろうとする。
「アポカリプト」の助監督ほか、メル・ギブソン作品などでキャリアを積んできたエイドリアン・グランバーグの長編監督デビュー作。
あらすじ:マフィアから大金を強奪した通称“ドライバー”(メル・ギブソン)は、国境を越えてアメリカからメキシコへ逃亡を図ったものの、失敗。逮捕されて送還された先は、史上最悪の刑務所“エル・プエブリート”だった。

そこは、金さえあれば酒も女も手に入るが、一歩間違えば命を落としかねない常識もモラルも通用しない世界。ここでドライバーは、凶悪な囚人、マフィア、悪徳所長、地元警察など、有象無象の輩を敵に回すことになる。狙いはもちろん、彼が盗んだ大金。果たしてドライバーは、大金を取り戻して無事に脱獄することができるのか……?

<感想>地方では上映されなかったので、レンタルが待ち遠しかった作品。最近はメルギブには、私生活面でがっかりさせられましたが、それでも彼の映画は必ず観ている。この作品は、前回の「復讐捜査線」よりもコメディ仕立てで、まるで「リーサル・エポン」のようなメルギブ。冒頭からピエロの姿をして犯罪王(ピーター・ストーメア)から大金を強奪し、逃亡中のドライバー。ライアン・ゴズリングばりのドライバー・テクニックで逃走し、メキシコ国境の塀を乗り越えて敢え無く御用となる。

投獄された先は、メキシコいちハードコアな刑務所へ入れられ、極悪犯罪者のみならず、その家族や貧乏人も生活する、デンジャラスかつルール無用の暗黒コミュニティだった。ドライバーはそこで刑務所を牛耳るギャングに目をつけられ、彼に金を盗まれたギャングに命を狙われるのだが、・・・。
この作品の内容が、「元妻と相棒に裏切られた犯罪者の主人公が、復讐を誓いつつ奪った大金に翻弄される」という展開からして、メキシコを舞台にした1999年の「ペイバック」の続編と言ってもいい。

まぁ「ペイバック」に比べると、低予算ゆえに圧倒的にチープでスケールダウン。キャストは無名揃いだし、とはいえ、本格的に復活した俳優メル・ギブソンが、目をぎらつかせながら、ワイルドにアクションをかましつつ、同時に飄々と円熟の余裕を見せつける勇姿に、かつてのファンには手に汗を握りながら、ガッツポーズをすること間違いなしです。
MAXマッド野郎の狂気とバイオレンスの、片鱗も垣間見ることができて嬉しい限りですね。ただ、非現実的でシュールな刑務所の空間設定は面白いのだが、全体的に陽気でからっとしており、要素を詰め込みすぎで、話が混沌としすぎなのだ。

エル・プエブリート刑務所内の少年と仲良くなり、その少年の肝臓を刑務所を牛耳るギャングに移植するという、ワケあり少年。つまりそのギャングの血液が特殊なDNAで、適合者がその少年だというのだ。持ち前の正義感から、その少年の命を守るメルギブのアクション全開のシーン、年はとってもキレのあるアクションに拍手喝采と言いたいところだ。
欲を言えばテンポも悪く、ポイントが絞り切れていないのが問題なのだ。まぁ、これもメルギブが悪役を演じる次回作の「マチェーテ・キルズ」への実験的助走ということなのだろう。
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