パピとママ映画のblog

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ブラックハット ★★★

2015年06月24日 | アクション映画ーハ行
『インサイダー』『ALI アリ』などのマイケル・マン監督が、サイバーテロをテーマに描くクライムアクション。コンピューターやネットワークに対して攻撃するハッカー「ブラックハット」を題材に、ネットワーク不法侵入により世界を脅かす凶悪犯を追跡すべく、獄中から駆り出された元ブラックハットの奔走を活写する。『マイティ・ソー』シリーズなどのクリス・ヘムズワースが主演し、『ラスト、コーション』などのタン・ウェイとワン・リーホンらが共演。
あらすじ:ネットワークに不法侵入されたことで香港の原子炉が破壊されてしまい、さらにアメリカの金融市場も被害を受ける。アメリカと中国の合同捜査チームは事件解決のため、現在獄中生活を送るすご腕ハッカーで天才プログラマーのニコラス(クリス・ヘムズワース)に協力を要請。犯人は以前彼が開発したプログラムを応用しており、正体・目的共に不明の犯人のしっぽをつかむべくニコラスは捜査チームと一緒に世界中を駆け巡るが……。

<感想>何故タイトルが“黒い帽子”なの?・・・コンピューターやネットワークに悪意のある攻撃を仕掛ける、ハッカーのことを指しているスラングなんだそうです。
あらゆるものがコンピューターで制御されていて、それがネットワークで繋がっている現代を象徴するような映画でした。高度な技術を持つハッカーの手にかかると、すべての情報が丸裸になり、文明のある所にいる限りは、監視の目を逃れられないってことなんですね。
しかも、相手がどこに隠れているのかも分からないまま。いやぁ、怖い時代に生きているんだなと、つくづく思いましたよ。今年の10月から日本も個人個人にナンバーを取りつけて、保険から年金、挙句に預金や財産まで一括して解ってしまうというから、この映画をみてただ事じゃないと思いました。

監督はかつてTVの「マイアミ・バイス」で一世を風靡したマイケル・マン。前作の「パブリック・エネミーズ」から、なんと5年ぶりに手掛けた新作とあってか、力が入っているようです。題材が題材だけに、姿の見えない相手とコンピューターを挟んで、頭脳戦を繰り広げる映画かと思ったら、激しい銃撃戦や爆破シーンもあって最後まで飽きさせません。
正直にいって、キャスティングを観て、天才ハッカーのハサウェイ役がクリス・ヘムズワースだったので、どうしてと?・・・困惑したけれど、あまりにも「マイティ・ソー」のマッチョなイメージが強いクリス・ヘムズワースだったもので、でも、アクションシーンもあるので、彼を使った意味はあったのでしょう。

そして、彼とチームを組む中国人兄妹には、アン・リー監督作の「ラスト・コーション」の熱演が世界的に評価されたワン・リーホン扮するダーワイとの友情や、その妹リエン(タン・ウェイ)との恋愛などもたっぷりと描かれていて、無邪気さとインテリジェンスと誠実さが同居したクリス・ヘムズワースの魅力が出ていたと思う。

ワン・リーホンが乗っていた車に爆破装置が付けられていて、クリスと恋仲のリエンが車から降りた途端に爆破とは、イケメンのワン・リーホンが哀れでならない。
それにしても、機械音痴の私には、次々と出てくる専門用語がチンプンカンプンだし、画面で見るハサウェイが何をしているかもよく理解できない。PCの遠隔操作で原子炉が破壊されたり、香港の街には、この放射能の被害がなかったのでしょうか、気になります。

ですが、そんなPC音痴の人にもストーリーに引き込まれるように作ってあるので、空撮を駆使した雄大な風景から、コンピューターのチップの中をCGで見せるミクロな展開まで、ダイナミックでかつスタイリッシュな映像が散りばめられていて、観客の目を釘付けにします。

香港からマレーシア、ジャカルタへと移動して、アジアのエキゾチックなロケーションを活かしているのも大きな特徴ですよね。壮大なるスケールを舞台に、ヘムズワースが頭脳と肉体の限界を駆使して挑む極上のサスペンスアクションから目が離せない。
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