パピとママ映画のblog

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レッド・ライト ★★★

2013年02月19日 | ら行の映画
30年間の沈黙を破り突如姿を現した伝説の超能力者と、超常現象を暴こうとする科学者たちの息詰まる攻防戦を描く「〔リミット〕」のロドリゴ・コルテス監督作。出演は「レイジング・ブル」、「キラー・エリート」のロバート・デ・ニーロ、「プルートで朝食を」「インセプション」のキリアン・マーフィ、「愛は霧のかなたに」のシガーニー・ウィーバー、「裏切りのサーカス」のトビー・ジョーンズ。

あらすじ:科学者のマーガレット・マシスン(シガーニー・ウィーバー)とトム・バックリー(キリアン・マーフィ)は、超常現象を科学の力で解き明かすため、研究を重ねる日々を送っていた。そんなある日、30年前に引退した伝説の超能力者サイモン・シルバー(ロバート・デ・ニーロ)が復帰するというニュースが世間を騒がせる。実は以前、マーガレットはシルバーに挑んだが、心の弱みを突かれて完敗を喫し癒えることのない傷を負っていた。それを知ったトムは、全てを解き明かすため、単独でシルバーのショーに乗り込むことを決意する。果たして、サイモン・シルバー復活の裏に隠された、真っ赤な嘘と真実とは……。 (作品資料より)

<感想>超能力は実在するのか、をテーマにしたサスペンス・ミステリー。超常現象の真相に迫るマーガレットらの前に、伝説の超能力者が現れるという、知的好奇心をくすぐる物語。デ・ニーロー、ウィーバーという大スターの迫真の共演も見ものだが、要所のドッキリ演出とともに導かれる、どんでん返しに唖然としてしまうこと間違いなし。
デ・ニーロと言えば伝説のボクサー、伝説のギャングの親分、伝説の怪物を過去に演じてきたデ・ニーロが本作で演じるのが、70年代に活躍したユリ・ゲラーを彷彿とさせる伝説の超能力者。あのデ・ニーロが超能力者役にどうアプローチするのか。かつてのデ・ニーロの神懸り的演技に心酔した人ほど、胡散臭く感じてしまう今回の超能力者役。

オープニングエピソードで、家具が揺れ、テーブルが浮遊する。“ポルターガイストの家”が登場する。超常現象バスターズである物理学者のシガーニー・ウィーバーと助手のキリアン・マーフィは、いとも簡単にポルターガイストの正体を解き明かすのである。「超常現象を信じる人がいるから超常現象は起きるのだ」と言うのが、バスターズの持論。
「トリック」の山田奈緒子と上田次郎コンビを、ゴージャスにしたようなバスターズがの前に立ち塞がるのが“伝説の超能力者”サイモン・シルバーことロバート・デ・ニーロ。目が見えないシルバーはいつもサングラスをかけ、怪しさ満点。スプーン曲げに心霊手術までやって見せるシルバーは、70年代に大人気を博したが、ぷっつりとマスコミの前から姿を消していた。
そのシルバーが30年ぶりに復活して、超能力ショーを開くだけでなく、超能力は実在するかどうか正式な大学の研究にも協力するというのだ。「シルバーにだけは近づかないほうがいい」というシガーニーの忠告に背き、キリアンはシルバーの化けの皮を剥ごうとする。しかし、突然シガーニー博士が亡くなり、一人でシガニーの隠れ屋を突き止めるのだが、ところがキリアンの周りで異常現象が頻発し、彼は精神的に追い詰められていく。果たしてシルバーの超能力は本物なのだろうか?

後半部分のシルバーのショータイムのシーン、彼の子分がキリアンをトイレで殺そうと殴りかかり、負けじとキリアンも格闘して相手を殺してしまう。そして、キリアンがシルバーが超能力者としての現象を始めようとすると、電球が破裂して暗闇に、それこそ超常現象が起きる。本当は、キリアンが超能力者であり、自分の力をまだ知らなくて、怒りと興奮でエネルギーが爆発したと思われる。これは、途中でシガーニー博士が感づいていたことと、見ている観客もこのことに気付いていて予想していたので、どんでん返しというよりやっぱりそうだったのか、という結末で安心した。
前半は博士と調査に奔走し、騙しのテクニックを暴く博士と助手のトム。霊媒や透視術、心霊治療師たちのハイテク機器を使った組織的トリックまで、イカサマを次々という間に科学的解明していく。その後のカリスマ超能力者シルバーの、予測不能の未知の超能力。復活のサイキックショーを開いたところ、思わぬ現象が起きる。シルバーの驚きの表情が絶妙でした。
近年は微妙な作品に出ることが多く、デ・ニーロ神話が揺らいでいる今だからこそ、逆にぴったりな役だなと言える。これからも、元気なうちにヘンテコな役とか、奇妙な作品に出て欲しいと思う。
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