パピとママ映画のblog

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大人ドロップ ★★★

2014年04月09日 | あ行の映画
「さよなら アメリカ」などの人気作家・樋口直哉の小説が原作の青春ドラマ。いいようのない焦燥や不安を抱える4人の高校3年生が、思春期を脱していく姿を見つめる。監督は『荒川アンダー ザ ブリッジ』シリーズなどの飯塚健。池松壮亮、橋本愛、小林涼子、前野朋哉らが出演。彼らが繰り出す自然体の演技に加えて、観る者に青春時代を思い起こさせる切なくて郷愁感が漂うストーリーも見もの。
あらすじ:高校最後の夏休みが迫る中、親友のハジメ(前野朋哉)から彼がひそかに思いを寄せている同級生・入江杏(橋本愛)とのデートの約束を取り付けるよう頼まれた浅井由(池松壮亮)。だが、それが原因となって入江を怒らせてしまい、仲直りできないまま夏休みが始まった上に、彼女は遠くへと引っ越してしまう。スッキリしない気持ちを抱える浅井は、思い切って入江に手紙を出すことに。届いた返事から学校を辞めた真の理由を知った彼は、ハジメと一緒に彼女に会おうと片道200キロメートルの旅に出る。

<感想>男の子は、女の子の後ろ姿を追っかけて大人になる、・・・なんて大人の目線で都合良く描かれるほど醜悪なものはない。大きな事件や深刻な悩みとは無縁の作品なのだが、女の子の存在が気になる男子高校生の自意識を描いているので、何やらこっちまでちょっぴり胸がうずき、飯塚健監督の前作より遥にいいと思った。

今回は、脚本、編集も監督が担当したという。主人公役の池松壮亮くんに、いちいち独白せりふを言わせているが、確かに効果的である。ですが、ずるいような手抜きのような気がした。すでに大人側に属したような橋本愛ちゃんが、いじらしく切ないような感じがいい。父親が癌の末期で療養のため下田のサナトリウムへ入院する。
それが、父親には愛人がいて、そこで倒れて救急車で運ばれ、病院で母親と愛人のご対面ということで、両親が離婚するという、これも大人の事情で娘が巻き込まれ学校を中退する。そして、父親の最期を看取ることになる。
それと、冒頭で出て来るスケバン教師がナイスですよね。ハキハキと言う言葉とユーモアもあり、こんな教師だったら生徒はグレないかもしれませんね。
モノローグで進むのは観ずらいが、というか見ないと先に勧めないので。主人公のモノローグによれば、色んな感情がほとばしっていたそうだが、画面からは何も伝わらず、非モテ男子の告白という物語の間に挟まれた短い話も、彼女のどこが好きと思っているのかまるで分からない。肝油ドロップが二人の繋がりのようで、この年頃の男女ははっきりと言葉にして言わない。

高校生男女のこじれたダブルデートみたいな恋愛模様。でもちゃんと達成感はあり、納まる結末になっています。好きなのに上手くいかなかった二人。という副旋律が、何となくフランス映画の「シェルブールの雨傘」みたいなラストが効果的ですよね。それにしても、友達のハジメくんは、どうみてもモテそうにないデブでメガネの男子。主人公の浅井由が演じた池松壮亮くんが草食系で軟弱なタイプなので、よけいに引き立っている。

自分の想いが通じないのに、じれったくて他の男に走った、というもう一人の彼女の真実にも気づかないほど、主人公はウブなんですが、そんなもんだよね、童貞って。それが、田舎なもんで、リリーさんという若い主婦が浅井に近づいてきて、高校生活最後の夏休みにリリーさんが彼の童貞を奪うとは、このシーンも中々でした。
卒業してから偶然に、スーパーで入江杏と出会うシーン、彼女は結婚をしていて人妻らしさも出て、彼の方はスーツ姿でサラリーマンふうで、出会った場所も肝油ドロップの商品の前でしたね。
高校生時代が懐かしく感じられ、「あの時はどうしてたんだろう」なんて思い返すのもいいもんです。作品の中で出て来る肝油ドロップの思い出は、私も小学校時代に栄養補給の意味だと思うのですが、毎日食べさせられました。砂糖をまぶした柔かいドロップというかゼリーみたいな感触が忘れられませんね。
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