パピとママ映画のblog

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偉大なるマルグリット★★★

2016年05月27日 | アクション映画ーア行
「情痴 アヴァンチュール」のグザヴィエ・ジャノリ監督がアメリカに実在した“音痴の歌姫”フローレンス・フォスター・ジェンキンスのエピソードにインスピレーションを得て撮り上げた切なくも感動的な人生ドラマ。主演は「地上5センチの恋心」「大統領の料理人」のカトリーヌ・フロ。
あらすじ:1920年、フランス。パリ郊外にあるマルグリット・デュモン男爵夫人の邸宅で、チャリティを目的としたサロン音楽会が開かれていた。いよいよ主役のマルグリット男爵夫人が登場し、威風堂々と歌い始める。邸宅に忍び込み貴族たちに紛れ込んでいた新聞記者のボーモンは、その歌声を聴くや己の耳を疑った。彼女は破壊的なまでの音痴だったのだ。しかし、富豪のマルグリットに対し、誰もそのことを指摘できる者はいなかった。やがてボーモンの誘いを受け、初めて一般聴衆の前で歌う機会を得たマルグリット。これが彼女の歌心にさらなる火を付けてしまい、夫ジョルジュの心配をよそに、ついにはパリでリサイタルを開くと決意、その実現に邁進していくマルグリットだったが…。

<感想>1940年代に実在したアメリカの歌手を、1920年代のフランスに置き換えているこの映画のなかで、ヘタうまというのは、特に説明を越えた魅力に富むもの。憎めない有産階級者の大音痴を、おおらかに笑い飛ばすカーニバル的な喜劇かと思いきや、こんな恐ろしい映画は近頃初めてではないかと感じたので笑えなかったです。

本作ではそんな才能で人気を博した実在のオペラ歌手をモデルにしているというのだが、背景は違うし、夫婦愛が裏テーマにあるので、別物ととらえた方がよいかと思いますね。
自分の音痴に無自覚で歌い続けるこのヒロインは、主人公の絶妙な音痴具合と、演じるカトリーヌ・フロの何とも言えない無垢と貫録と、謎めいた味わいが素晴らしい。

刃の切っ先を弄ぶような残酷物語でもあります。無垢な存在を前にした人間の悪意についての映画だときづかされます。作品そのものの「悪意」も感じるから。
ヒロインが金持ちであり、その取り巻きたちが金儲けの為に音痴であることを内緒にして、儀礼上、無反応を装っているのだから。

それにしても、自分の実力を正確に認知するほうが難しいのだ。人畜無害な人間の勘違いとは、罪なのだろうか。いつかは、本人にそのことを知らせるのが良いのだろうが、ラストの自分の歌声を録音したレコードを聴かされて、その真実を突きつけるやり方が、酷く残酷に思えました。

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映画評「偉大なるマルグリット」 (プロフェッサー・オカピーの部屋[別館])
☆☆☆★(7点/10点満点中) 2015年フランス=チェコ=ベルギー合作映画 監督クサヴィエ・ジャンノリ ネタバレあり