パピとママ映画のblog

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プロメテウス3D    評価★★★★

2012年08月12日 | アクション映画ーハ行
『ブレードランナー』『グラディエイター』など、映画史に残る金字塔を打ち立ててきた巨匠リドリー・スコットが、人類の永遠なる疑問“人類の起源”に挑んだ壮大なミステリー。人類の起源にかかわる重大な手掛かりを発見した科学者チームが、謎を解明するために宇宙船プロメテウス号に乗り組み、未知の惑星に向かう─。自身のアイデアをベースとしたストーリー、惑星の異様な世界観など、監督のこだわりが随所に見られる。エンドロール後まで目が離せない瞬間が待ち受けている。『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』のマイケル・ファスベンダーやオスカー女優シャーリーズ・セロンをはじめ、ノオミ・ラパス、ガイ・ピアースら出演陣も豪華。

あらすじ:エジプトやマヤ、メソポタミアなどの古代遺跡の壁画から、共通するサインが見つかる。発展した時代も場所も異なるこれら古代遺跡で見つかったサインを、考古学者のエリザベス(ノオミ・ラパス)は人類を創造した知的生命体からの招待状ではないかと分析する。
人類の起源の謎を解くため、エリザベスや恋人ホロウェイ、女性監督官ヴィッカーズ(シャーリーズ・セロン)、精巧なアンドロイドのデヴィッド(マイケル・ファスベンダー)ら17名は巨大企業ウェイランド・コーポレーションが建造を手がけた宇宙船プロメテウス号に乗り込み、未踏の惑星を目指して出航する。2093年、目的の惑星にたどり着いた一行は、砂漠に広がる明らかに人の手により造られた遺跡を見つけ、その奥へと足を踏み入れる。しかしその惑星では地球の科学では計り知れない異常な出来事が次々と起こり、脅威となって彼らに襲いかかる。(作品資料より)

<感想>先行上映で鑑賞。冒頭に地球かどうかも分からない大地の果てに、巨大な滝があり、その上に謎めいたすっぽりとマントを纏った白い人影が見える。3D効果も美しいこのオープニング映像美に、すでに本作のテーマが凝縮されていたのですね。
リドリー・スコット監督が1982年の「ブレードランナー」以来、30年ぶりにSFジャンルに復帰を果たしたスペクタル。人類はどこから来たのか?・・・その謎を解くため、宇宙船プロメテウス号で彼方の異星へ飛んだクルーの運命と、衝撃的な真実を描いている。

人類創世のミステリーを入り口にしたドラマは、クルーのサバイバルへと発展し、後半、緊張の色を深めて行きます。ウェイランド・コーポレーションが実に一兆ドルの巨費を投じて、総師ピーターは「人類の起源への純粋な興味」が動機だと話すが、17名のクルーはみな秘密を抱えている。
洞窟や宇宙船内といった閉塞的な空間に、危険が待ち受ける展開は、スリリングそのものである。ド迫力のアクションはもちろん、親と子の葛藤など人間ドラマも濃密に綴られていて、圧巻なのは監督がこだわり抜いた、人類の未踏の異星の独創的映像美に驚いた。

異星探検での砂嵐や、地割れ、ドーム型の巨大遺跡がスケール感たっぷりに映し出され、人間の小ささと対をなして鮮烈な印象を与えている。それにホログラムで現れるピーターや、洞窟内を照らす赤いビーム、アンドロイドのデヴィッドが洞窟内の宇宙船を操作すると映し出される巨大な宇宙、これらが3Dフォージョン・カメラで捉えられ、立体感を伴って迫って来る。

さらに洞窟内では、「エイリアン」で登場した操縦席上の巨大有機体の死骸。通称スペースジョッキーだ。最後に“エンジニア”を襲うクリーチャーも、意外な形で出てくるし、「エイリアン」の頭が長くて黒いクリーチャーも出てくるのには、何だか親しみさえ覚えた。
それに中には無数の壺が並び、巨大な顔型の彫像が置かれた間、そして地球外生命体と思われる死骸が。それにクルーの一人に、デヴィッドが持ち帰ったあるものをこっそり混入させて飲ませる。そのクルーとエリザベスがその夜関係を持ち、その後エリザベスの体内にエイリアンが寄生する。エリザベスが自分で体内の寄生虫を出す手術をする勇敢さに拍手。


洞窟内に残ったクルー2人の前に、未知のクリーチャーが出現。彼らは次々と命を落とす。エリザベスはデヴィッドの案内で、ドームへ向かい、“エンジニア”の生き残りと会うが、エンジニアたちは人類を歓迎していたわけではなかったのだ。
巨大ドームが宇宙船となり、地球へと向かうのを阻止すべく、生き残ったクルーたちはプロメテウス号を体当たりさせる。大爆発が起こり、地殻の大変動が生じた異星を、たった一人生き残ったエリザベスが無事逃げることが出来たのか。結末は、劇場でご覧下さい。


主演のノオミ・ラパスをはじめ、マイケル・ファスベンダー、シャーリーズ・セロン、ガイ・ピアースら実力派スターが共演している。中でもアンドロイド役のファスベンダーが素晴らしい演技で味付けし、エリザベス役のノオミ・ラパスには、さすがにガッツのある演技に魅せられた。
リドリー・スコット監督流、SFの原点というべき「エイリアン」のファンを満足させる要素も充分発揮されていると思う。

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