パピとママ映画のblog

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エヴェレスト 神々の山嶺 ★★★★

2016年03月18日 | アクション映画ーア行
第11回柴田錬三郎賞を受賞し、漫画版と共にベストセラーを記録している夢枕獏の小説「神々の山嶺」を実写化したドラマ。あるクラシカルなカメラを手にした写真家が、カメラの逸話を調べるうちに孤高のアルピニストとして名をとどろかせた男の人生に触れていく姿を追い掛ける。出演は岡田准一、阿部寛、尾野真千子ら。メガホンを取るのは、『愛を乞うひと』、『太平洋の奇跡−フォックスと呼ばれた男−』などの平山秀幸。過酷な自然にぶつかっていく男たちの思いが交錯する熱いドラマに加え、大規模ロケを敢行したヒマラヤの荘厳な風景も見もの。
あらすじ:1993年、ネパール。日本のエヴェレスト遠征チームは二人を滑落事故で失い、登頂を断念する。一行に参加していた山岳カメラマンの深町誠は、予定していた写真集が駄目になり意気消沈してカトマンドゥの町を彷徨っていたとき、ある骨董屋で古いカメラに目を止める。それは20年代に登頂に挑むも消息を絶ったイギリスの登山家ジョージ・マロリーの愛用品の可能性を秘めていた。色めき立つ深町の前に、シェルパの老人は盗品だと告げ、そこへと共に現われたビサル・サルパと名乗る髭面の大男が、自分たちから盗まれたカメラだと持ちかえってしまう。
だが、深町はその大男が日本屈指のクライマーで、行方不明になっている羽生丈二であることに気づく。日本では、彼の帰りを待つ恋人の岸涼子と会って話を聞いた深町は、羽生が前人未踏の挑戦を考えていると睨み、再び現地へと飛ぶ。一緒に恋人の岸涼子も同伴するのだが、現地には羽生の妻と息子がいるのだ。

<感想>大切な人が山で死にました。何故山に登るのですか?・・・その意味を知りたい。「山がそこにあるから」なんて簡単な言葉で言われると腹がたってきます。命を無駄死にしていないかと。山登りの経験は少しありますが、とても辛い思いをしながら、息絶え絶えに登り、足もつって来て頭が朦朧となりもうこの辺でやめようと思うこともありましたが、2000m級の山では死にはしないなんて笑う山岳部の常連さんたち。しかし、苦しい山登りの先には、頂上というテッペンがそれは美しく、制覇したという気持ちと共に心の高揚とでも言うのか、また登りたいと思う自分がいるのですね。
神が宿る“霊山”は日本にもありますが、エヴェレストは「神のいる場所に近い山」なのかと。単純に標高の高さもそうですけど、ヒマラヤの山々の呼称は神々の名前にちなんでいるというのだ。そんな聖域を目指して果敢にチャレンジするも、命を落とした人たちの墓標もあることから、ある種の気高さを山を登りながら感じるという。

ここにそんな山登りに魅せられたアルピニストの、羽生丈二を演じた阿部寛と、カメラマンの深町誠を演じた岡田准一の、ヒマラヤ山脈の最高峰エベレスト登頂に成功したか否かを物語っている。
単に山を登るということだけではなく、役を演じるという命題も課せられて、孤高のクライマー羽生と、彼をファインダー越しに追い続けるカメラマンの深町。それぞれの役に対する視点もまた奥深い。

素晴らしいのは、深町が7900mに辿り着いた時、ブリザードに覆われ前に進めない。その時、羽生の声が聞こえる。まるで亡霊のように「俺はここにいる」目をかっと見開き凍え死んでいる羽生の遺体。「生きて戻りたい死んだらゴミだ」まだ続く羽生の声が「足が動かなくなったら手で歩け。手が動かなくなったら指でで、指が動かなくなれば歯で雪に歯型を立てて登れ、歯がダメになったなら目で睨みながら這え。目もダメになったなら心で想え、ありったけの心で想え」
羽生は、8848mの山頂まで上り詰め雪がやんで晴れ渡る視界、そして、またもやブリザードに襲われる。山の神様に嫌われたらしいと。羽生のリユックの中にイギリス人登山家ジョージ・マロリーのカメラと頂上を制覇した写真があるというのだ。ですが、深町のとった行動は、下山をして羽生の遺体を回収しようと必死に山を降りるのだ。

エヴェレストのロケ、撮影での苦難のお話を雑誌で、インターネットで知り、羽生役の阿部ちゃんは、ロケに行く前はトレーニングをして、低酸素室に通って、山の高さに順応できるようにしていき、実際は想像していたものと次元が違いました。4,500メートルあたりを超えると、空気も違うし、見えてくる風景も変わってくる。エヴェレストにいるからこその壮大な、現実とは思えない空間を体感することができました。

岸壁に宙づりになったりするのもかなり大変でしたね。自分がイメージしていた羽生は屈強な男だから、岩壁もガスンガスンとすごい勢いで登っていく感覚があったんです。ところが、そういうふうに登りたくても1センチも指をかける岩がない。映画の中での岩はゴツゴツしていて手が引っかかりやすいように見えるんですけど、実際は風化していて、雪などで削られているので、つかめるところがほとんどない。イメージと現実は違うと思い知らされました。力づくで登ろうと思っても、いつピッケルが滑り落ちるかわからない状況がリアルでした。阿部ちゃんの本音が聞けたと感じました。
前にハリウッドのエベレスト3Dを観賞した時のことを思い出す。男たちを惹きつけてやまない、世界で一番高い場所「エヴェレスト」最高峰にして聖域を目指す者たちの人間模様。壮大なる山岳ロマン、しかし、何故にこれほどに人はエヴェレストに魅せられるだろうか?・・・。
あの時もたくさんの死人が出た。150万円(現在は130万円)も支払って、自力で登る世界最高峰のエベレスト。山に魅せられた人だけに、達成する喜びと山頂での美しい景色は、何にも変えられないというのだろう。
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