パピとママ映画のblog

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ディストピア パンドラの少女★★★★

2017年08月16日 | アクション映画ータ行
英国の作家M・R・ケアリーのベストセラーSFゾンビ小説を実写映画化。パンデミックによって思考力を失い凶暴化した感染者“ハングリーズ”が跋扈する荒廃した近未来を舞台に、感染しながらも高い知性を保つ少女と、それぞれに事情や思惑を抱えた3人の大人たちが過酷な逃避行を繰り広げるさまを、互いに警戒を怠らない一方で、次第に奇妙な絆も芽生えていく複雑な心理状況を織り交ぜつつスリリングに描き出していく。出演は少女役に新人セニア・ナニュア、彼女が行動を共にする大人たちにジェマ・アータートン、パディ・コンシダイン、グレン・クローズ。監督は「SHERLOCK/シャーロック」や「ドクター・フー」など多くのヒット・ドラマの演出を手がけ、映画はこれが2作目のコーム・マッカーシー。
あらすじ:真菌の突然変異が起き、感染した人間は思考能力をなくし、生きた肉のみを食すハングリーズと化した近未来。爆発的に蔓延したその奇病により、人類は絶望の危機に瀕し、残った少ない人々は安全な壁に囲まれた基地内での生活を余儀なくされていた。そんな中、イングランドの田舎町にある基地ではウィルスと共生する、二番目の子供たちセカンド・チルドレンの研究が行われていた。その子供たちは感染しているにもかかわらず、思考能力を維持し、見た目は人間の子供そのものだった。彼らから、ワクチンを作り出そうと模索する中、子供たちの中に高い知能をもった奇跡の少女メラニーが現れる。彼女は人類の希望となるのか―絶望となるのか。

<感想>冒頭部分で軍隊に監視された子供たちが、窓のない教室で授業を受ける。この謎めいた導入部からかなり惹き付けられました。蔓延した奇病により、生きた肉のみを食らうハングリー図が増殖する世界。
「アイ・アム・レジェンド」「ハプニング」といったディストピアを扱った近年の諸作を、パッチワークのように繋ぎあわせたホラー映画。日本の「アイアムアヒーロー」の有村架純を思わせる、ゾンビ化しない保菌者の少女メラニー。

人類がハングリーズの子供たちを隔離して、研究する中、その被験者である天才少女メラニーが、人類への抵抗を始めるわけ。原作がイギリス小説らしいシニシズム溢れる近未来SFであり、物語も映画のクールなたっちも魅力的であり、傑作というほどではないが、拾い物的面白さに溢れていた。

そんな時フェンスが突破され、基地内に大量のハングリーズが侵入、車で逃げるも最終的に残ったのが、中世的な少女メラニー、彼女の唯一の憧れ親しむ女教師のヘレン・ジャスティノー、それにグレン・クローズ扮する科学者といったキャラたちに、軍隊のパークス軍曹と兵隊が一人。

ワクチン接種のために、メラニーを人体実験として解剖するというグレン博士には、ちょっとイライラきましたが、それでも最終的にはそれが一番に人類が生きる道なのだから。ですが、メラニーはまだ子供なんですね、虐められてきた軍曹や博士なんかはいらないと、生きて残って欲しいのは優しくて物語を読んでくれるジャスティノー先生だけ。

知的好奇心がいっぱいという主役のメラニーが、後半になるにつれて活きてきて、これがただの恐怖ホラーではないことがかぎ取れる。大仰に言えば人間は動物ではないはず、という祈りが込められているからなんですね。

メラニーがとった行動が、人間が樹木に共存して果実を作り、実った果実が弾けるとハングリーズの胞子が飛んでいき、全員がハングリーズになるというもの。真っ暗な夜に、その大樹に火をつけて燃やし、暗闇の中で燃え続けて、果実が弾けて胞子が空へと飛び、みんなハングリーズになってしまえばいいと、子供らしい発想ですよね。
人間のジャスティノー先生には、子供たちのハングリーズが勉強を教えてもらうということに。でも、先生もいつかはハングリーズになるのよね。
パンデミックものでゾンビ要素があってと、題材そのものは食傷気味であります。だけども、味付けと調理の腕前で、まだまだ新鮮な味覚を感じさせるゾンビ映画ができることを確信しました。
それらを統合しつつ、単なるパニックホラーではない楽天主義へと本作は向かう。もう地球上にはゾンビしか生きていない。だが、それではゾンビも食い尽くし人類も何もなくなるのだろうに。

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