パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞、未公開DVD、お気に入り自己所有のビデオ・DVDの感想などネタバレ有りで記録しています。

ヒメアノ~ル ★★★★

2016年06月03日 | アクション映画ーハ行
過激な内容で話題になった古谷実の人気コミックを、V6の森田剛を主演に迎えて実写映画化。ビル清掃会社のパートタイマーの青年と同僚が織り成す至って普通の日々と、欲望のままに殺人を重ねるサイコキラーの心の闇を描く。監督は、『さんかく』『銀の匙 Silver Spoon』などの吉田恵輔。清掃員の青年に『ポテチ』『偉大なる、しゅららぼん』などの濱田岳、森田ふんする快楽殺人犯にストーキングされるヒロインを『ガキ☆ロック』などの佐津川愛美が演じる。
あらすじ:普通の生活に焦燥感を抱くビル清掃会社のパートタイマー岡田(濱田岳)は、同僚からカフェの店員ユカ(佐津川愛美)との恋の橋渡し役を頼まれる。彼女が働くカフェへと足を運んだ岡田は、高校時代の同級生・森田(森田剛)と再会。ユカから森田につけ狙われ、ストーキングに悩まされていると相談された岡田は、森田がかつていじめられていたことを思い出し、不安になるが……。

<感想>濱田岳さんと、V6の森田剛さんが出ているので鑑賞しました。原作は未読ですが、平然と人を手にかける殺人鬼役を演じる森田剛の特異な役どころ。その名も「森田」を演じた森田くんですが、さすがに普段のイメージとはかけ離れた猟奇殺人犯の役。自らの存在意義を誇示するかのように凶行を重ね、壮絶な狂気をまき散らしていく役なのだ。
好きになった女の後をストーカーのごとくつけ回して、初めの殺人は高校生のころで、いじめが殺人衝動の根源として大きかったようですが、それが陰湿で、森田が一人だけ中心にかなり長い間虐められるのだ。ここからは森田本人の言葉で、「だからといって人を殺していいわけではない。いじめは、ほとんどの人が大なり小なり経験したことがあると思う。それだけに精神的な葛藤はあったようで、1日で3人を殺さなければいけない(撮影)日は、流石に重い気持ちになりました」と話している。「引きずることはないんですが、ちょっとイラッとしたり、違う自分が出てくることが多かったです」と述懐する。

さすがに森田さん本人も、成りきって演じていたようですが、韓国映画のようなグロイ殺人鬼を表しているようなシーンもあり、高校の同級生河島を復讐の鬼と化して鉄パイプで頭や体を殴り、ガムテープでグルグル巻きにして目にもガムテープ。死んでしまったのか、まだ生きているのかは、分からないままに林の中に穴を掘り埋めてしまう。まるで心臓をえぐられるような痛みを感じつつ、それもカッターナイフの薄い刃を無理やりねじ込んだような感じだ。
河島の両親も行方不明捜索願など出していない様子だし、そのことは無しにして次の犯行には、同級生のデブの和草浩介。自分のアパートの部屋に呼び出して、初めはデブの和草に掴み掛られるも、殺しにかけちゃ人一倍強いのだから、あっという間に包丁や鉄パイプで殴り殺されてしまう。一緒に行った恋人の女も、入り口でモタモタしているうちに和草浩介が殺されるのを見て、自分も犠牲になってしまう。それからは、灯油を撒き火をつけてアパート中を火事にしてしまう。ところが、2階の部屋からも4人の遺体が出てきたというから、犯人は森田なのかもしれない。
それからも他人の家に押し入り、奥さんを暴行して殺し、晩御飯のカレーライス食べているところに、夫が帰ってきて驚き、すぐにその男を包丁で殺して庭に埋めてしまう。そこへ警官が来て、その警官も殺して拳銃を奪い、その拳銃でユカのアパートの隣人の男を撃ち殺し、挙句にムロツヨシの安藤まで撃ち殺すという、様々な人と出会っては、半ば衝動的に殺人を繰り返していくという森田。

そして、映画は岡田と安藤の先輩後輩コンビが繰り広げるコミカルな恋愛&友情パートの前半部分と、孤独で殺伐とした森田が連続殺人鬼として暴走していくサスペンスの後半部分とが、メインタイトルを間に挟んで1本に集約されていくわけ。
そして岡田が、ユカの彼女と交わす愛の行為と、森田の非情な殺人という、別々の場所で同時に起きている対照的な出来事がシンクロするのだ。

常識では理解しづらい森田という殺人鬼の人物の人間性を伺いしるうえで、実際に手を下しているシーンはもちろんだが、初めて学友である岡田と再会したときに、平気な顔をしてウソをつくのだ。ウソと言えないような強引なシラの切り方にも、何とも言えない不気味さを感じる。
森田がモンスター化していくさまも解らなくはないが、高校時代のある出来事がきっかけで快楽殺人者となった森田の恐ろしくも悲しい“狂気”を森田剛が体現する狂気と暴力は、鈍痛をともない、強烈な印象を観る者に植え付ける。
森田剛の、その鬼気迫る抜群の演技力の素晴らしさに痺れた。

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