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クリミナル 2人の記憶を持つ男★★★・8

2017年02月26日 | アクション映画ーカ行

ケビン・コスナー主演で、CIAエージェントの記憶を脳に移植された囚人がテロリストとの戦いに挑む姿を描いたスパイアクション。米軍の核ミサイルをも遠隔操作可能なプログラムを開発した謎のハッカー「ダッチマン」の居場所を知る唯一の人物で、CIAのエージェントのビリーが任務中に死亡した。「ダッチマン」の脅威から世界の危機を救う最後の手段として、ビリーの記憶を他人の脳内への移植する手術が検討され、その移植相手として死刑囚ジェリコ・スチュアートが選ばれた。ジェリコは凶悪犯である自分自身と、脳内に移植されたCIAエージェントのビリーというまったく逆の2つの人格に引き裂かれながら、テロリストとの壮絶な闘いに巻き込まれていく。主演のコスナーほか、ゲイリー・オールドマン、トミー・リー・ジョーンズ、ライアン・レイノルズ、「ワンダーウーマン」のガル・ガドットら、新旧スターが顔を揃える。監督は「THE ICEMAN 氷の処刑人」のアリエル・ブロメン。

<感想>現代のロンドンを舞台に、世界秩序を揺るがしかねない恐るべき軍事プログラムを巡って、CIAとテロリストが熾烈な争奪戦を繰り広げるスパイアクション。極秘任務遂行中に死亡したCIAのエージェントだけが知る重要なハッカーの居場所を探り出すために、死亡したエージェントの記憶を脳に移植された凶悪な死刑因が想像を絶する運命を担うことになるとは。

亡くなったエージェントのビル・ポープには、ライアン・レイノルズが扮しており、冒頭から「ジェイソンボーン」のようなアクションが続く。

それに、死んだビルの脳を移植される男にケビン・コスナーが扮していて、今までにないおじさんパワー全開のアクションを披露。脳の移植手術で常に苦しむ頭痛持ちという設定では、「ラストミッション」(14)があるが、それよりもこちらの方がずっと良かった。

亡くなったCIAのビルは、極秘任務の最中に死亡ということになるが、その任務とは米軍のあらゆる兵器を遠隔操作し、核ミサイルさえ発射できるプログラムを持つ謎のハッカー、ダッチマン(マイケル・ピット)の居場所を知る唯一の人物だったため、ロンドン支局長(ゲイリー・オールドマン)は焦ってしまう。そこで、脳外科医のフランクス(トミー・リー・ジョーンズ)に協力を要請し、彼が研究中の“記憶の移植”実験で、ビルの記憶を他人に移すことを考える。

脳外科医のトミー・リー爺さんが選んだ移植相手は、死刑因の凶暴なジェリコで、ケビン・コスナーが演じているのだが、幼い頃に父親に乱暴されて人間的な優しさを失った死刑因ジェリコなのだ。実に相応しい風貌でいかにも凶悪人という感じがした。

それに、SF風な“記憶の移植手術”という奇抜な設定が目を引くが、実直なCIAエージェントのビルの脳細胞と、凶悪な死刑因という「2人の記憶」の狭間で葛藤する主人公のドラマは、シリアスかつスリリングであり、見応え十分であります。

主人公のケビン・コスナーを初めとする、ゲイリー・オールドマンにトミー・リー・ジョーンズといったベテランの大物俳優たちに、「デッドプール」のライアン・レイノルズも加わったキャストの顔ぶれも豪華で、女性陣にはビルの妻に「ワンダーウーマン」のガル・ガドットが、いつもは「ワイルド・スピード」などと、タフなヒロインを演じることが多い新進女優が、今回は未亡人という役どころに挑戦している。儚げな美しさで観る者を魅了するに違いありませんが、それでも突然家の中へ侵入してきた夫の記憶を持つ男、ジェリコに敵対心を燃やして娘を守るために闘うも、何せ頭脳が夫のものだから、何でも知っていて困惑してしまう。最後は、悪い人ではないと分かり、好意を持つようになる。

見どころは、ハッカーであるダッチマンを探すために、大金とパスポートの入ったカバンを何処かへ隠したビルの記憶を辿っていくジェリコ。CIAのゲイリー・オールドマは、ジェリコが直ぐに記憶を取り戻さないのに苛立ち、殺してしまえと部下に命じるも、ジェリコがビルの記憶で家へ帰り、ビルの妻と娘に会い、この二人には手をだすのはやめようと。

そして、金の入ったカバンとダッチマンの居場所を探すのだが、カバンは意外な場所、大学の図書館にあったのだ。それに、ダッチマンが持っている米軍のあらゆる兵器を遠隔操作し、核ミサイルさえ発射できるプログラムと引き換えに、大金とパスポートが必要なのだと気付く。
マイケル・ピット
間に合うのかどうか、タイムリミットは“48時間”という設定に、ガンファイトはもちろんのこと、カーチェイスにジェリコとロシア・スパイとの肉弾戦もあり目が離せません。
ダッチマンが、中々連絡をしてこないビルに対して、核ミサイルを発射するも、米軍基地ではそれを自爆するように操作して爆発させてしまう。そのプログラムを狙っているロシアのスパイたちも、ジェリコを見つけてダッチマンと接近したくて襲撃してくる。
結局は、そのプログラムの入ったUSBはロシアの手に入るも、ダッチマンが核ミサイルを発射する側にユータンするように上手く操作をし直したのだった。

人間の記憶を他人に移植するという、ユニークな設定、近未来の未知のテクノロジーとテロの危機を結び付けた、意外性に満ちたストーリーの面白さに痺れる。主人公のケビン・コスナーの、激しい頭痛に襲われる元気溌剌さに驚き、それにCIA長官のゲイリー・オールドマンのマジ切れっぷりと、脳外科医のトミー・リー・ジョーンズの優しい老人っぷりを堪能できる、エンターティメント大作になっています。

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