労働者による労働者の「憲法」をつくろう!

日本の現行憲法の多くの労働者・民衆は幻想を持っている。現行憲法の思想と決別し、労働者の自立した思想を勝ち取ろう。

「労働者のための『憲法』を創ろう!」の旗の下に!

2016年09月19日 | 政治社会

以下にチラシの文言を掲載します。表題は、チラシの見出しです。

◆安倍たち(日本会議など)の改憲の狙い
 安倍に代表される右翼天皇主義者たち(日本会議など)の改憲の狙いの一つは、戦前の国家社会の在り様を評価し、その認識を広めることである。戦前の価値観を彼らは共有している。そして、その復活を夢想している。敗戦時、ポツダム宣言を受け入れるとき、最大の関心事は国体が護持(=天皇制の維持)されるかどうかであった。そして、彼らは東京裁判の否定であり、侵略戦争を侵略とは言わず、進出と言い、欧米諸国に植民地にされた国々を解放したのだと、正当化する。だが侵略は否定できない事実。彼らは、教育勅語も評価する。また、明治憲法も評価する。戦争に負けたが、戦前の国家社会の在り様は肯定している。育鵬社の歴史教科書には、侵略を正当化する記述があるし、また道徳の教科化も戦前の価値観の復活を狙っている。ここから、戦後憲法に対する否定的姿勢が生まれてくる。
 安倍たちのもう一つの改憲の狙いは、自衛隊を完全な軍隊にすることである。解釈改憲という方法では、自衛隊の軍隊化は不完全でしかない。自衛隊の完全なる軍隊化には、憲法九条の改悪が絶対必要である。また、アメリカからの軍事的独立を展望するうえで、必須の条件でもある。その展望にとっての障害物が中国の軍事力・政治である。
 今日の国際政治状況とりわけ、東アジア情勢は日本支配階級にとって厳しいものである。
 中国の海洋進出=南シナ海と東シナ海=は周辺国の緊張と不安定化を生み出している。また、北朝鮮の言動は北朝鮮がまだ、91年以前の冷戦時代に生きている。日本の自衛隊は力では、中国の軍事力にまた、北朝鮮の核に対抗することはできない。この二つの国に対抗するためには、当面アメリカの軍事力に依存せざるを得ない。この間の安保関連法案の制定は、そのことを示している。こうした改憲攻撃に対し何を持って対抗するのか?

◆日本国憲法の持つ重大な歴史的・階級的性格は何か?
 戦前、日本の左翼(主に日共)は、スターリン・コミンテルンの指導の下、日本軍国主義・帝国主義の侵略戦争に反対した。しかし、治安維持法・特攻の弾圧によって敗北した。
それ故、日本軍国主義・帝国主義・天皇主義者は中国をはじめ東南アジア諸国を侵略した。だが、日本の支配階級は、アメリカ帝国主義の圧倒的軍事力に敗北した。最後は原爆を二発も受け、ポツダム宣言を無条件で受け入れ降伏した。ポツダム宣言は日本の戦争追行能力の解体と民主化を明確にしていた。ポツダム宣言を受け入れる際の日本支配階級の最大の関心は国体護持(天皇制の存続)であった。日本に侵略された諸国や交戦国においては、天皇の戦争責任や天皇制の廃止、という声は強かった。日本を占領したのは名目連合国軍だが、実態はアメリカ軍だった。その最高司令官はマッカーサーで、彼はアメリカ帝国主義の利害を代表していた。対日占領政策の立案実施する正式機関は極東委員会であった。これにはソ連も参加する予定だった。発足は1946年2月であった。反共・反ソ主義者マッカーサーは極東委員会が発足する前にアメリカの都合の良い政策を実施した。天皇の戦争責任を問わないこと。そして、天皇存続を明記した民主的憲法(ポツダム宣言の具体化=9条など)を極東委員会発足の前に政府に認めさせた。
 こうした歴史の経緯を見てみると、日本国憲法は、戦前の労働者階級・左翼の反戦闘争の敗北とその結果、日本軍国主義の侵略戦争を許し、アメリカに敗北するという2重の敗北の結果成立したといえる。ここに日本国憲法の民主的文言に関わらず、反労働者的性格が存在するのである。さらに言えるのは、憲法を柱とする戦後日本国家社会は、アメリカ帝国主義によって基礎づけられていて、さらに朝鮮戦争によってアジアにおける冷戦体制が顕著となり、日本はアメリカの共産主義封じ込め政策を基軸とする世界戦略に包摂されることとなった。

◆戦後70年、日本の労働運動・左翼運動の
大よその総括―2・1ゼネストを中心に
1947年の2・1ゼネストを準備したのは、日本共産党の政治的影響下にあった産別会議であった。彼らは、革命を視野に入れていた。しかし、GHQのスト中止命令に抵抗せず屈服した。
この敗北を基礎づけていたのは、日共の「アメリカ軍は解放軍」という認識であった。GHQはアメリカ帝国主義の軍隊であり、労働者の味方ではありえなかった。この誤った認識は何処から生まれたのだろうか?それは大戦中、ドイツ・日本に対しソ連が米英と手をつなぎ連合国を形成した(それは戦後世界秩序を意味していた)ので、アメリカはソ連の味方、従って労働者の味方と考えたのだ。この認識は全く間違っていた。この当時のソ連は労働者の味方ではなく、スターリンによって革命の敵対物に転化していたのである。
戦後世界の革命の敗北はすべてこの誤った認識に起因する。
 この当時の日本の左翼(日共、社会党系)は2・1ゼネスト失敗の政治的・階級的意味をこのようには総括することはできなかったし、現在もできていない。また、1950年代後半に登場した新左翼諸派も2・1ゼネスト失敗の階級的意味を理解できなかった。
戦後日本の国家社会は、日本国憲法を頂点とする法体系をもち、2・1ゼネストの敗北に示される階級関係を基本にし、それら総体がアメリカ帝国主義の世界戦略・アジア戦略(ソ連・共産主義封じ込め)に包摂されていた。そして、アメリカのソ連封じ込めという世界戦略は、冷戦体制という世界秩序を基本に作られていた。従って、日本における階級闘争は、ただ単に日本の権力・支配階級との闘争というレベルでは展望を持ち得なかった。だから、戦後労働者解放の闘争はこの世界秩序と対峙する政治性・階級性を勝ち取ることが勝利の条件であった。91年までは。

◆91年以降
91年、ソ連が崩壊した。このことは、戦後秩序=冷戦体制を形成していた米とソ連の片方が崩壊しただけにとどまらない。ソ連は第2次大戦という、帝国主義の最大の危機を相争う帝国主義の一方の側(連合国=反ファシズム)に加わることによって救った。そして、戦後秩序(全体として資本主義社会)をアメリカと共に形成した。しかし、二国は対立と依存の関係にあった。
したがって、ソ連の崩壊は世界秩序の崩壊に留まらず、資本主義経済の危機をももたらす。
ソ連崩壊は、一時的にアメリカの一極支配になったが、二〇〇三年のイラク戦争で、それは終焉した。イラク戦争に参加したのは、NATO加盟国で、英国だけであった。これ以降、中国が台頭してきたがGゼロ状態が続いている。
この状況は何を意味するのか?
いくつかの特徴を見てみる。
資本や企業は国境を軽々と超えて活動している。資本は、投資条件の良い、儲けが大きいところへ金を動かす。資本の国境を越えた移動は、それらの国の経済に重大な影響を与える。
企業は安い労働力や条件の良い国へ移動する。労働者は国外の労働者と競争になる。賃下げという競争に。企業の競争は、激しくなり淘汰が進み、企業は強大化する。強大化した企業は国家・政府を支配するようになる。
 国益をめぐるむき出しの争いが激しくなる。
九一年以前、国益より二大大国が支配していた域内のつながりが重視されていたが、九一年以降は、域内の境界が崩壊したことにより国益が全面に出て、その争いが激しくなる。
これに伴って、国家主義や排外主義が強まる。
 労働者はますます分断され、貧困化させられている。なぜか?ソ連の崩壊は労働者階級の勝利的闘いによるものではなく、逆に労働者階級の闘争の弱さの結果だからである。主体の危機は一層深化している。

◆主体の危機の克服 
労働者の現状~貧困者の増大、分断されバラバラにされている、労働者同士の競争・対立が激化。これらの状況は、主体が危機に陥っている状況の反映である。
 91年以降も戦後体制に対する闘争の敗北の結果の世界である。ソ連の崩壊によって、労働者階級の政治性も変化する。が、91年以前も以降も主体の危機的状況(=独立した階級性・思想を獲得できていない)は変わっていないというより、より深刻になっている。
 日本における階級関係は?
 戦後日本の労働者階級は、2・1ゼネンストの敗北とその総括を成しえなかったことにより、戦後世界秩序に包摂されたままなので、さまざまな大闘争(60年安保、国鉄分割民営化反対など)が闘われたが勝利できなかった。その延長線上に総評の解散(89年)・連合の誕生、そして社会党の解散(96年)があった。
現在の日本の労働者階級の最大の課題は、総評・社会党を解散に追い込んだ彼らの思想の問題点を明らかにすることである。なぜなら、彼らが戦後の労働運動において最も影響力を有していたからである。
    彼らの思想の問題点は、戦後支配秩序を否定できなかったことである。その結果、憲法擁護(護憲)に立脚することになった。日本国憲法は、戦後秩序の一部分である。
    総評・社会党が解散した状況(階級の実態)は現在も基本的に変わっていない。今再び、護憲派が大きな勢力になっている。それは単に護憲に代わる思想が登場していないからに過ぎない。しかし、護憲では勝てないことは戦後70年の歴史が示していると同時に、護憲は敗北を固定化し持続する。護憲思想との対峙、決別が必要。そのためには、「労働者の『憲法』を創ろう!」というアンチテーゼを提起する。この旗のもとに集まろう!

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