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唯物論者ぽん太郎さんから(11)

2010-07-29 | 
唯物論者ぽん太郎さんからの質問に対して数回にわたってお答えしています。
※ちなみに私は、アンチ唯物論派として、唯物論はおかしいし、
 生命の尊さを軽んじさせる思想だと提唱しています。



ぽん太郎さんから返事がきました。


基本的な言葉の意味の確認がまだまだ必要と感じました。

そもそも、

ぽん太郎さんの主張する

「実在」と「存在」の違いについて教えてもらえませんか?

ぽん太郎さんの言われる

「実在」とはなんぞや?

「存在」とはなんぞや?


さて、今回の返答の分かりやすい部分をまとめてみました。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

・「物」は「物質」の意味であり、「働き」とは別概念である。

・『最小単位としての(分割不可能な)「物質」』がある必要ない。 
 物質の究極の姿がどのようなものであれ、それがこのマクロ世界
 (日常的世界)を生み出しているのは確かであり、その限りで
 それを物質、実在の語で呼ぶ。
 
 例えば、物質の究極の姿が(仙人が食べるという)カスミのようなもの
 であっても、それがマクロ世界(日常的世界)を生み出していることが
 確かである限り、その限りで、それを物質、実在の語で呼ぶの。

・「エネルギー」は物ではない(唯物論者としては当然の答えでしょうが
               念のために確認しておきました)

・「精神(生命)エネルギー」は、唯物論では使われない概念である。

・個人差により、ものの見え方は違う。
 その違いが問題になるような場面は、自然科学的方法を使って望むだけ
 精密な測定を行えばよい。

・どのように精密な測定を行おうとも違いは解消できない、と主張したい
 のであれば、そのように主張しても良い。

 要は、問題となっている場面で、どのレベルの話が必要なのか、という
 判断にかかっている。
 「客観的事実」という語について、私の唯物論の文脈では、ごく日常的
 レベルで十分。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


「完全な客観的事実は実在論でも分からない」

ということが確認されました。



あといくつか質問です。


(1)

 身体としての「私」は物ですが、
 精神としての「私」は物ではなく働きとしての存在です。

とのコメントの記述がありましたが、
精神(心)が身体を動かしているとお考えでしょうか?

精神(心)と身体の関係を少し教えてもらえないでしょうか?

あと、脳を動かしているものは何でしょうか?
脳に命令するような「何か」はありますか?


(2)

 この世界が「ホログラフのような夢、幻のような存在」であったとして
 も、それがマクロ世界(日常世界)を生み出しているのが確かであれば、
 その限りで、「ホログラフのような夢、幻」を物質、実在の語で呼ぶ。


とのことですが、(条件つきとはいいながら)「夢・幻」を物質、実在
と呼ぶ可能性があるとは驚きです。

物質や、物質的な物事が、何か幻か仮そめの存在の類であるという
考えを通常は「観念論」というのではないですか?



(3)

対象認識では、「人(他者)」は認識できますが、「私」は認識できないですよね。
ここに落とし穴があるようにも感じます。

たとえば「死」。
自分の「死」を抜きにいくら「他人の死」を研究しても、「死」の問題の
本質は分からないでしょう。

実際、『死ぬ瞬間』の著者で有名なキューブラーロス(kubler ross)は40年かけて
1万人の患者に直接立会い、死をテーマにして20冊もの本を書き、世界各地で数多くの講演も行いましたが、残念ながら、自分の死の前には、自分の研究は無力だったと語っています。



 ※関心のある方はこちらもどうぞ。
http://blog.goo.ne.jp/pandagananda16/e/2c90c39c301cc388ace5898bc4601483"target="_blank"


「死」の問題に限りませんが、「私」の抜けた研究は、必ずといって
いいほど、重要な欠点をもつことになるでしょう。

「私」の抜けた「人」の定義はデジタルで理解しやすくさせただけで「私」という要が抜けている恐れがありますが、いかがでしょうか。
数値化は分かりやすく便利ですが、大切なものは数値化できないにあると
考えたことはないでしょうか。

数値化させてしまうと、その中だけでは証明できるのですが、
数値化できない部分に目をつぶり、大事なことが抜けてしまいがちです。

ちょっと問題が違うように思われるかもしれませんが、
日常レベルでいえば、偏差値のみで学生を評価してしまう危険性のようなものです。
(これはあくまでイメージレベルの話です)

このことは、ぽん太郎さん次第ではありますが、もっと後で論じられることになるかと思います。



あとは質問ではなく、感じたことです。


>「私の直感では、あまり参考になりそうにないと感じるからです」
>とは、ぽん太郎さん、一体どういうことでしょうか?

という問いに対しては


これまで存在論関係の書籍に触れてきた体験から来る直感です。
紹介記事や表書きを読んで参考になりそうか否か直感的に判断します。
この直感で99%は当ると思っています。


という返答でした。

「今までの経験上」ということですか。
まあ今は、言及しないでおきますが、
くれぐれも

 自称理論派が、すごいスケールの話になると
 「そんなはずないだろう!」
 と《理屈ぬきで》、間違いと断定するという現実を何度も
 目撃しました。

というようなことにならないよう、
また、そこまでいかなくても、心の中で、
「私の経験上(私レベルの学問上)、そんなことはありえない」
という判断をされず、筋を通していただきたいと願うばかりです。



>問題をどのレベルで論じるべきか、について理解が大きくすれ違っているようですネ。

というコメントがありましたが、まさにその通りですね。
このあとに少し取り上げる問題にしても、そのことを感じます。
どのレベル云々については、また後で論じる機会があればと思います。




>「機械は尊厳である」
>「電気信号は尊い」
>「人間という精密機械は、地球よりも尊い」
>と思われますか

との問いに対しては

(一見して「変な文章だなあ」「問い方が変だ」と感じました)
「尊い/尊くない」という判断は「生存目的」から生まれる判断です。
対象が、自分の生存にとってプラスであれば「尊い」という判断になるでしょうし、マイナスであれば「尊くない」という判断になるでしょう。
生存目的にとって大きなプラスになるのは「家族」「友人」「仲間」「人間」等々でしょう。
ですから、それらは「尊い」という判断になるでしょう。
(この説明はごく大雑把な説明です。精確な説明は省略します)


という返答でした。

やはり、命に、地球より重い尊厳は認められず、
生存にプラスになるかマイナスになるか程度の認識なのですね。

唯物論者ならば、当然の反応なのでしょう。
さびしいことですが。

ただ、「変な文章だなあ」と感じられたそうですので、
ひょっとしたら、そこが救いかもしれません。
明らかに変な言葉ですから。


「人の命は尊厳である」
「生命は尊い」
「人命は、地球よりも尊い(重い)」

これなら、まったく変な言葉ではありませんよね。
この言葉を唯物論的に(ほぼ)置き換えただけの言葉がさっきの

>「機械は尊厳である」
>「電気信号は尊い」
>「人間という精密機械は、地球よりも尊い」

という言葉ですが、とたんに違和感を覚えるようになります。



もちろんこれは議論の正邪そのものの問題ではありませんので、
これもまた後でお話することにします。


 
 
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