幸福学専門30年 筬島正夫が語る本当の幸せ


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【ロンリー・コンプレックス】唯川恵

2006-03-29 | 孤独


直木賞作家【唯川恵】(ゆいかわ・けい)さんの
の作品【ロンリー・コンプレックス】。

(ロリータ・コンプレックスではないので。念の為。)

その「はじめに」の文章に強い感銘を受けましたので、
紹介させて頂きます。。

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 もし今「不幸ですか?」と尋ねられたら、すぐに「いいえ」と
 首を振ることができます。
 でも「満ち足りてますか?」と尋ねられたら、きっと返事に詰
 まってしまうでしょう。
 
 【不幸じゃないけど、満ち足りてはいない。】

 確かに、食べることに困るわけではないし、住むに困ることも
 ない、そこそこのお給料をもらい、そこそこの欲求も満たされ
 て、それなりの毎日を過ごしています。

 それでもやっぱり【何かが足りない】のです。

 それが何なのか、自分でもよくわかりません。
 だからつい、他人と較べて自分を位置付けてしまう。
 あの人には充実した恋がある、心を許し合う友達がいる、暖か
 い家族がある、やりがいのある仕事がある、なのに私ときたら・・
 そして、ひとりとり残されてゆくような気持ちになってしまう
 のです。
 時には、今を実感できなくて、他人の人生を生きているような
 気にさえなってしまいます。
 そんな心の奥底を探ってゆくと、これにぶつかりました。

 【孤独】です。

 文字にすると、ちょっと重くて、イメージ的には部屋の片隅で
 膝を抱えている図を頭に浮かべてしまうかもしれません。
 でも、今、私が感じているのは、それとは少し違っています。

 【同じ孤独でも、みんなで集まってワイワイ騒いでいる中で、
  ふっと異次元に足を滑らせてしまったような孤独です。】
 
 そんな経験はありませんか。
 【楽しいのに、みんながそばにいるのに、どうしようもなく孤独
  に陥ってしまうことが。】
 私にはあります。
 そして、それは毎日の生活そのものにも言えることではないか
 と思うのです。
 それなりの快適な暮らしをしている中での孤独。
 いいえ、【それなりの快適な暮らしだからこそ感じる孤独。】

 それは放っておいたら消えてくれるというわけではなさそうで
 す。
 逆に、これからもっと付き合う時間は長くなってゆくでしょう。

 (後略)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ちょっとコメントさせT頂きますと、
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 だからつい、他人と較べて自分を位置付けてしまう。
 あの人には充実した恋がある、心を許し合う友達がいる、暖か
 い家族がある、やりがいのある仕事がある、なのに私ときたら・・
 そして、ひとりとり残されてゆくような気持ちになってしまう
 のです。
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
とありますが、

「何かが足りない」けれども、それが何か分からない。
これは非常に大きな問題ですよね
そして、つい他人と較べてしまう。
私が淋しいのは、あの人より恵まれていないから。
私が悲しいのは、あの人たちより不幸だから。
自分は自分なのに、つい他人と較べてしまう。
自分自身に自信が持てず、他人と較べて私はどうかなと思ってしまう。

とにかく考えさせられる文章でした!
感想があれば聞かせて下さい!!

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
比べることは・・・ (makiko)
2005-04-06 13:02:30
ぱんださん、ちはっす!

比べるのは、いけません。子育ての中でも、自分の子供を、他の子や兄弟と比べてはいけないとどの本にも書かれてあるけど、あれは本当だと思う。だから、人の人生と自分の人生も、比べるのは無意味。だって、基準があいまいで比べられないと思うんだよなぁ。今日自分の記事で書いたとばってん(笑)、私は貧乏でも、母子家庭でも幸せに暮らしてたよ~。要は心の持ちよう、価値観なんだよね。幸せと思えば幸せ、充実してると思えば充実してる。ちっぽけなことにも感動できる柔軟な心を持ちたいな!って、えらそ~?(笑)
返信する
Re: 比べることは・・・ (ぱんだ)
2005-04-06 19:15:28
makikoさん、どうも!

激しいやりとり(笑)嬉しいです!(^_^)



以前、自分の人生なのに、人に評価されるために過ごしている自分に気付いたことがありました。

自分はこの為に生きているんだ!っていうものが

ないと、そうなってしまうと思います。

また、

 【同じ孤独でも、みんなで集まってワイワイ騒いでいる中で、ふっと異次元に足を滑らせてしまったような孤独。】

 

という文がありましたが、これも本当の意味の

「自分」というものを持っていないというか、

分かっていないというか、そんなあたりから出てきているように感じますが、いかがなものでしょうか?

返信する
分かる! (makiko)
2005-04-06 21:36:34
激しいやり取り大歓迎のマキコです(笑)

自分が何のために生きているのかは、正直死ぬまで答えを出せないのかもしれません。でも、今の私は、子供達のために生きています。それから、死ぬまでに、1ナノグラムくらいでもいいから、世界中の平和のために幸福度UPさせて死ねたら、と思ってます。

人間は生まれてくるときも、死ぬ時も一人じゃないかぁ!孤独には慣れてんじゃないかな。大勢でいる時に感じる孤独は、彼らとベクトルの方向が違ってるからではないでしょうか?どうでしょう、先生!(笑)
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Re:分かる! (makiko) (ぱんだ)
2005-04-06 23:00:01
同じく激しいやり取り大歓迎のぱんだです(笑)

先生といっても、ほんの少し「先」に「生」まれたという程度でございますが/hiyob_en/}

目的のある人生とない人生とでは全く違い

ますよね。本当にそう。



人間は生まれてくるときも、

死ぬ時も一人じゃないかぁ!



そうですね。

独生独死独去独来(どくしょうどくしどっこどくらい)

という言葉もあります。



人間は実は一人一人別の世界に住んでいるといわれます。

ハイデッガー哲学では「世界内存在」とか、

仏教哲学では「業界」とかいいまして、、、

この手の話は難しくなるので、細かい説明は

しませんが、

思いますのは、前向き、励ましで何とかなれるレベルもあるけれど、底知れぬほどさみしい人生に凍えている人の救いはどこにあるのだろうかということ。

肉体の連れはあっても魂の連れがない。

そんな僕たちが幸せになれる道こそ、

人生の目的といえるのでは?

ちょっと抽象的すぎたかな??



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