谷間の百合

“足は大地に 理想は高く 心には愛を”

エスカレーター

2008年04月25日 | こころの詩
子供の頃からエスカレーターが好きだった。
たとえエレベーターで一気に昇れるビルやデパートでも
エスカレーターがあれば、できるだけこっちを選ぶ。

昇っては降り、昇っては降り、また昇る。
この繰り返しが好きなのか。
目的とは違うフロアの様子を見渡せる自由が好きなのか。
閉ざされた箱の閉塞感が苦手なのか。

たぶん全部だろう。

ことに、地下鉄の長い長いエスカレーターを昇るのが好きだ。
すれ違う人々と微妙に視線を交わしながら、
上へ上へと体が吸い込まれそうな感じが、とても好きだ。

苦難の道にも、上り坂・下り坂。
頂上を極めて山を降りるには、必ず一度は登らなくちゃね。

決意

2008年04月24日 | こころの詩
早朝の都会の地下を一人、歩く。
希望で胸をふくらませ、背筋を伸ばして。

ここは今、私だけの聖なる神殿。

地中深く埋められ、忘れ去られしものたちが
あるじの元に戻るように、届くように。

天高く舞い上がれ!忘れ去られし夢たちよ!!

惰眠を貪るのはやめて、今こそ目覚めよう。
柔らかな褥を抜け出して、歩き始めよう。