理科(自然科学)教育の実践の部屋

gooのHPのpaiwa314と連携して、教育実践を中心に発言します。HPが消失したので、これからは、書籍メモも

水と森と土

2011-11-19 18:28:03 | 自然科学
 知多半島の先まで、富山和子さんに会いたくて出かけてきた。
『水と緑と月』、『日本の米』や児童向きの『川は生きている』『道は生きている』『森は生きている』『海は生きている』『お米はは生きている』を読んで出かけた。本番で機械のアクシデントがあり残念だった。学園祭の中で行われたがもっともっと多くの人に聞いてもらいたかった。「もっときちんと学ばなけれないけない。」と学生さんに言う言葉が重い。一万年もの間、文化を支え続けてきた文明は日本の他にない、農業は破壊というが日本では逆だということ。林業をつぶし、今また決定的に農業をつぶしたら、1万年間続いた文明の破壊にTPPで追い打ちをかけようとするのか。

森山まり子氏

2011-11-15 01:23:13 | 自然科学
 11月12日 中部名古屋みらいロータリークラブ 講演会として実施
日本熊森協会 会長 森山まり子氏講演。これで3度目。前回は、教員向けということもあって、中学生との会立ち上げまでの話がもっと詳しく話されていたのでずっと涙が止まらなかった。今回も、中心はそこだが、さすが福島原発の問題にも触れしかし会としてはそこまでは無理ということでこれまでの中身を続けていきたいとのこと。
 

岩下 修 氏

2011-11-15 00:06:00 | 教育実践
 11月19日(土)、小牧市で教師力アップセミナー。岩下 修さん。懐かしい若いとき、同じサークルで終わるとみんなで回転寿司に行ったことを思い出す。今や立命館小学校の看板教師。ずっと授業に軸足をおいて実力をつけられた。前半は音読、後半は詩の読み取りの実演。最後に、授業のまとめとして書かせるとき『好きな 連等』感想を書かせるのではなく、『すぐれている、すばらしい 連』を書かせると深まるというのが印象的。

新生ブログよろしくお願いします

2011-11-13 08:52:26 | 理科教育
久しぶりに、この場での発信をすることにした。偶然、パスワード等を覚えていたため。研究会、講演会等の学びを記録していきたいです。しばらく、順序が前後するかもしれないが失礼します。

楽しい授業ノート

2006-02-09 00:12:45 | 理科
遅くなってしまったが、今年の1月に行われた科教協愛知の冬合宿では高校の実践3人を中心に話が進められた。
さて、どの人も個性のある豊かな実践なのであるが、そもそも3人の話の実現につながったは『授業づくりで変える高校の教室4 理科』川勝 博編著 明石書店であった。その中の1人成島さんには、素敵なノートを見せていただいた。同書p110に
載っているとそんなにインパクトがないが、実物を見せてもらうとカラーでとてもきれいに仕上がっていてすごいの一事である。ここにそのノートをカラーで載せておく。


太陽系の天動説と地動説

2005-12-19 00:52:01 | 理科
小学生が天動説を信じているというのが、話題になっていたことがあった。
先ほど読んでいた本2冊で触れていたので紹介しておく。

ひとつは、『ののちゃんのDO科学』(朝日新聞科学医療部)。
まえがきの中で次のように触れていました。

「04年、「太陽が回っている(天動説)」と考える子が小学校高学年の4割を占めるという調査結果が話題を呼びました。これは、最近の「理科離れ」を物語る例として受けとめられましたが、そう決めつけないほうがよいのでは、という思いが私にはありました。
 もし、私がもう一度、「箱の小人さん」を信じる幼子に戻り、お日様の動きに興味を抱いたとしたら、きっと太陽が地球の周りを回っていると考えるでしょう。その後、ほかの惑星の不可解な動きなど知ってはじめて、地球の方が回っているというイメージを受け入れるのではないでしょうか。その思考の道筋こそ、「科学する心」ではないかと思うのです。」

さて、二つ目は「たのしい授業12月号」です。
巻頭の板倉聖宣論文の中での話です。『軍人たちの戦争と平和』の中の、科学史の失敗から学ぶ―天動説から地動説へ です。
 実は、ある全国大会の物理分科会で、地動説を取る理由を理解してみえる人が1人もみえなかったのです。この論文の中にも書かれている「地動説だって天動説だって、座標が違うだけで座標変換すれば同じことだ」とまったく同じことを言う人もいました。板倉氏は、地球と太陽だけでなく、金星や火星などの惑星の運動も関係してくれば、運動の相対性だけではすまなくなるというのです。
昔から、明るさが顕著に表れることを知っていたというのです。というわけで、ガリレオが望遠鏡を利用して金星が、満ち欠けするだけでなく、その大きさが40倍も変化して見えることを確かめたというのです。もちろん、火星に関しても同じことが言えます。
 最後のまとめは、自然科学の事柄でも、対立する2つの考えをボヤッと聞いていただけでは、だめで1つの事柄についての対立点を明確にして考えを進めれば、「どちらが正しいか」を判断することができるというのです。

報道にすぐに流されない必要性だけでなく、常識をただ信じないことの必要性を思い知らされます。

子どもに関する本など

2005-12-12 00:26:48 | 読書
ある大学の、入学までの読書のすすめの図書リスト そのまま参考までに写しておくことにする。
【大学生のためのレポートや論文、受講に関するもの】
 小笠原喜康 大学生のためのレポート・論文術   講談社現代新書  △
 鷲田小彌太 論文の書き方入門          PHP新書    △
 鷲田小彌太 論文レポートはどう書くか      日本実業出版社  △
 古郡延治  論文・レポートの書き方       ちくま新書
 斉藤喜門  受講ノートの録り方         蒼丘書林 
【子どもに関するもの】
 大田 尭  教育とは何か            岩波新書     △
 河合雅雄  子どもと自然            岩波新書     ○
 藤永 保  幼児教育を考える          岩波新書     △
 高橋恵子ら 生涯発達の心理学          岩波新書     ○
 河合隼雄  子どもと学校            岩波新書     ○ 
 仙田 満  子どもとあそび           岩波新書     
 門脇厚司  子どもの社会力           岩波新書
 尾木直樹  子どもの危機をどう見るか      岩波新書     ○
 詫魔武俊  のびてゆく子どもたち        中公新書
 宮本健作  母と子の絆             中公新書
 本田和子  変貌する子ども世界         中公新書
 河合隼雄  昔話の深層             講談社α文庫 
 梶田正巳  異文化に育つ日本の子ども      中公新書
 河原和枝  子ども観の近代           中公新書
 正高信男  子どもはことばをからだで覚える   中公新書
 斎藤孝ら  「五感力」を育てる         中公新書ラクレ  ○
 中原弘之  「乳幼児の発達と保育研究」     大日本図書
 服部祥子  親と子               新潮社(新潮選書) 
 森本茂樹他 日本子ども史            平凡社 
 川本敏編  論争・少子化日本          中央公論社(新書)

 滝川一廣  こころは、どこで壊れるか      洋泉社(新書)
 神谷美恵子 こころの旅             みすず書房
                  入手が困難図書もあり

読んだ本、持っている本、今まで注目しなかった本など分けておいた。
少しずつ読み終えていくつもり。

算数・数学の共通する16のつまずき

2005-12-03 21:11:55 | 理科
中日新聞11月30日の文化欄に以下のような記事が載りました。ジョージ・ポリアの研究をヒントに学習内容に依存しない16のパターンに分類したとのことでした。
以下、今後のためにそのまま載せておきます。
① 0で割れないなど、0と1についての特別な扱い。
② 絶対値や微積分などの記号の意味を誤解
③ 2:3=4:6のような形は異なっていても数学的には同じものあると分からない
④ 数学的な「または」「かつ」「ならば」の用法と「矛盾」についての誤解
⑤ 数学的な「すべて」と「ある」の用法が分からない
⑥ マイナスの数どうしの掛け算の結果はプラスになることが分からない
⑦ 計算する前にはおおよその見当をつけることができない
⑧ 国語力不足から、説明文や問題文の意味が理解できない
⑨ 「足してから掛ける」と「掛けてから足す」の違いなど順番の概念が分からない
⑩ 方程式で移行するとプラスがマイナスになるなど逆になるという概念が分からない
⑪ 個数の概念など、具体例の認識不足のまま抽象概念を学んでしまう
⑫ 公式を適用したり、式を変形する時に十分に吟味していない
⑬ 割合の問題で、「割る数」「割られる数」がどれか分からない
⑭ 5個と5センチなど、同じ数を異なった単位で示せることが理解できない
⑮ 立体の切断面が想像できないなど、図形的な体験不足
⑯ 「限りなく近づく」など、直感的な説明が優勢で本当の理解が進まない

 たとえば、今行っているオームの法則など、2/10など10÷2と迷ったり、間違えたりする生徒も多い⑬ことを頭に入れて指導する必要があるなど理科教育にも大いに関係することだと思う。また、理科の数値的操作の多くは比例関係の利用③だということも。

きはじの法則(提案)

2005-11-14 00:53:58 | 理科
 私自身は、『きはじの法則』ではなく『きはじの規則』といいたいのだが。断じて、法則と言えるものではない。(フレミングの右手(左手)の法則もしかり)
 以前、きはじの法則についてこのBLOGでも書いたが、きはじの(距離、速さ、時間)の代わりに、電圧、電流、抵抗を同じようにして書くとして考えたい。
 それでは、自分自身はどう考えるのか。
電流は電圧に比例するというのがオームの法則だった。
ところで、抵抗は電流の流れにくさなのだから
1Vで1Aで1Ωとすると
2Vで1Aなら?同じ電流を流すのに1倍の電圧が必要なのだから2Ω
3Vで1Aなら?同じく3Ω
・・・・
5Vで1Aなら5Ω

 さて、それでは
1Vで2Aなら?同じ電圧をかけたのに2倍の電流が流れたのだから、流れやすさは半分になっているはず1/2Ω
1Vで3Aなら、1/3Ω
1Vで5Aなら、1/5Ω

さて、抵抗を求めるにはどう計算すればよいか?

前半だけなら
電圧×電流でも出てくるが
後半も考慮すると
電圧÷電流=抵抗と考えざるえない。
そうか、電圧を一定とすると、電流が少ないほど抵抗は大きはずで、抵抗が小さいほど流れやすくて電流が大きくなるはず。つまり、抵抗は電流に反比例する。抵抗は電流に反比例する
というわけで、
① R=E/I
② I=E/R
③ E=IR
①と②は抵抗は電流に反比例するから考えればよい。
③に関しては、数学の反比例式 y=A/x (yとxは反比例)を変形すると
A=xyでxとyは、反比例なのでIとRはやはり反比例を表している。
できれば、式変形だけでなく、それぞれの式の物理的イメージを思い浮かべられるようになってもらいたいが、思う存分電流と電圧と抵抗の関係を実験できないのが実情なのでちょっと無理があるといえば言えるのだが。

わからないと言えるすばらしさ

2005-08-13 09:18:11 | 理科
今年の全国大会での、物理分科会でのこと。
話題は、基礎理科から「天動説から地動説へ」となり、みなさん、地動説の正しい理由を言えるかと聞いたら、その場がしばらくシーンとなった。
 その時、ある一人のベテラン教師が、「自分はわからない」とはっきり発言された。他の参加者からいくつか理由を出されたが決定打はなかった。
内惑星が満ち欠けするだけでなく、その時はっきり大きさが違ってみえることをあげたところ、その先生は、すぐに「では周転円での天動説ならどうか」と的確な質問わ出された。もちろんその場合内惑星での大きさの変化ほどにはならいない。おかげで少し内容を深められた感謝。
 ところで、その分科会で地動説の根拠を知っていた人を聞いたところ1人もみえなかった。
ある方は、太陽の周りを回っているのではない。「太陽と地球の重心を中心にまわっているのだ。」と言われた。もちろんそうしたことはわかるが、それは天動説ではなく地動説が正しいと自信を持って言い切れる上で、さらに学ぶことではないか。

地動説を学ぶ意義は、さまざまな意味を持つと思うが今ここでは触れない。

今回は、自分のわかっていることとわかっていないことをはっきり明言できる姿勢に感銘を受けたことを触れたいと思う。
そういえば、野尻湖で発掘に参加したとき、ある高名な昆虫学者さんが「パミスって何?」と聞かれている見たことがある。自信のある人はこうしてさらりと聞けるんだと感心したことがある。今回、あの時の思い出が少しよぎった。
教師は、「わからなければ聞きなさい」とよく言うが、聞くためにはそれなりの自信がなければ言えないことを知らねばならない。さらに、自分自身がこの言葉を実践しようとしなければ説得力がない。心したいものである。