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大人の発達障害

2017-08-10 | 仕事・キャリア・メンタル

 「大人の発達障害」への無理解がパワハラの一因になっているという記事がありました。

 

企業のパワハラ問題が増えているようです。その中でも、一生懸命仕事をしているのにミスが多い、相手の説明が理解できない、相手の目を見て話せないなど、発達障害が疑われる社員、あるいはその直属の上司からの相談も少なくありません。

 

 私もカウンセリングをしていて同様に感じています。記事にもあるように「被害を訴える人に、あるいは、加害者とされる人に発達障害が疑われる」というものです。

 発達障害それぞれの特性について理解し、長所を見つけて伸ばすこと、弱点が仕事の支障にならないよう、特性に合った仕事を与え、無理のない勤務条件や環境を整え、コミュニケーション手段も考慮していくことが大切だと思います。記事の中の例にあるように、口頭コミュニケーションは苦手だが、メールなどの活字コミュニケーションならうまくいくという人には、そのようなコミュニケーション手段を選ぶということも大切です。

 

 以下、「発達障害のある人の雇用管理マニュアル」から抜粋しながら、特徴などをまとめます。

 

 

(1)広汎性発達障害(自閉症スペクトラム)

 【特徴】

 社会性の障害で、他の人と視線が合わない、親から平気で離れてしまう、表情やジェスチャーなどの使用や理解が難しい、友人関係をつくることが難しい、自分の興味や体験を他人と共有しようとすることが乏しい、他人の気持ちの理解が難しい。

 

(1-a)自閉症

 【特徴】

  • ①社会性の障害(人と共に感じ行動する能力に偏りがあること) 
   → 他人への関心が低いために集団の仕組みになじみにくく、TPOに無頓着、ルールに対する意識付けが難しい。
 
    話が通じにくい、場違い、周りとズレた言動がある、ということがあっても、それは障害特性であると理解する。
 
  • ②コミュニケーションの障害(言葉の遅れがあり、話し言葉の伝え方と理解に偏りがあること)
   → 単調で早口、表情にとらえどころがなく、相手に意思が伝わりにくい。言葉を受け取っても意味が理解できていない。
     抽象的な表現や同時に複数の情報を受け取ることができないために相手の意思を正しく受け取ることが難しい。比喩や冗談が通じない。
 
    言葉の意味をそのまま受け取り、省略された部分を汲み取れないので、省略せずにきちんと具体的に伝える。
     一度に2つのことを言わない。
     その人が一番うまくいくコミュニケーション手段に合わせる。

  • ③想像力の障害とそれに基づくこだわり行動への没頭(想像力に限界があること)
   → 人の気持ちを想像することが難しく喜怒哀楽を共有しにくい。
     先の見通しを新たに想像することが苦手。予定がどうなるか常に不安で、急に変更されると強く抵抗する。
     特定の物や場所、行動へのこだわりがある。
 
    いつもと違うことや、予定外のことに適応するのが苦手なので、変化の少ないルーティンワークが望ましい。
     臨機応変を強く求めない。

  • ①~③の3つの障害が一緒に生じるのに加え、知覚過敏(聴覚過敏・触感過敏・視覚過敏・嗅覚過敏)がある。

 

(1-b)アスペルガー症候群(アスペルガー障害)

 【特徴】

  • 言葉の遅れを伴わない自閉症で、上記①の社会性の障害と、③の想像力の障害に基づくこだわり行動への没頭がある。
  • 知的な遅れがない場合「高機能広汎性発達障害」と呼ばれる。
    一点集中に関してはエキスパ ート。優れた記憶能力や計算能力を活用して、コンピュータ関連の仕事や研究職、
     さらに司法関係の仕事で社会的な成功を収めている人もいる。
     アインシュタインも、アスペルガー症候群だったのではないかと言う人がいる。

 

 

(2)学習障害(LH)

 【特徴】

  • 知的な能力に遅れはないのに、読み・書き・計算の うちのいずれかに極端な苦手さがあり、学習の成果が なかなか上がらない。
  • 学習障害は知的な能力が境界線知能(一般に知能指数70から84)である場合に問題が表面化することが多い。
     「学び方が違う」「習得に工夫」が必要な場合が多く、適切なアドバイスやサポートや配慮があれば、克服していけることが多い。
 

 

(3)注意欠陥多動性障害(ADHD)

  【特徴】

  • ゴソゴソ落ち着きがなくよく動き回る(多動)。
  • 注意力が散漫で気が散りやすい、何か気になることがあるとすぐに注意が移ってしまう(不注意)。
  • 何か思いつくと後先考えずに行動してしまう(衝動性)。
    → 落ち着きがない。人の話を最後まで聞かない。書類・時間・情報の管理が苦手である。不注意でケアレスミスが多い。
      待つことが苦手で先を考えずに行動する。
 
    「不注意→ひらめき」、「衝動性→実行力」、「多動→行動的・雄弁」という点があり
     企画、 研究、プレゼンテーションの分野で才能として活かすことができる。
     エジソン はADHDであったと言われており、「型破りで独創的」 なベンチャー企業の創業者や自営業主の中には
     ADHDタイプの人が少なからず存在すると考えられている。

 

 

 

 「職務配置に関する基本的な考え方」としてこのように書かれていました。(抜粋)

 

 自閉症などの広汎性発達障害の人たちは

①「同時にいろいろな情報や課題を処理することが苦手である」

②「変化への対応が苦手である」

③「適切な見通しを持つこと、あるいは視点を転換することが苦手である」

という3つの特徴を持っているとされています。

 

 職務についての既定の手順や方法に本人が適応することを求めるのではなく、本人の障害による困難(苦手な部分)から職務の手順や方法を見直してみる、というふうに発想の転換を図ることが大切です。やり方を変えたり道具で補ったりすることによってそのような本人が苦手としている部分をカバーする、場合によっては、本人の適性に合った無理のない職務が他にないか洗い出し、職務の変更や組換えを検討する、ということです。

 自閉症などの広汎性発達障害の人たちの特徴である認知機能の障害については、「構造化」という考え方 が適切な職務配置や作業環境を考える際のキーワード になります。「構造化」とは、ものごとを「わかりやすくシンプルなものにする」ということです。また、 作業環境や手順についてだけでなく、指示の与え方などにも適用される考え方です。一度に複数の指示を与えたり、複数の上司から異なる指示が下りてくるような状況は、障害がない人の場合でも混乱を生じさせますが、自閉症などの広汎性発達障害の人たちにとってはなおのことです。発達障害のある人のために職務や指示系統を見直し、クリアですっきりした形に再構成することは、障害のない一般の社員にとっても働きやすい「職場のユニバーサルデザイン化」を図るきっかけともなるでしょう。

 

 

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