時々雑録

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お肉が食べたい

2014年03月03日 | 
うちの嫁さん,留学生や一時滞在のゲストを中心に世話をする部署で働き始めてもうすぐ二年.先週からあらたに,ある国からの留学生を三ヶ月受け入れることになりました.その国は多くがイスラム教徒,その人もそうで,となると問題の一つが食事.ここまでは,昼食だけ(必ずうどん).一人で食べるのは寂しいから,夕食も食堂でとりたい.でも夕食は1メニュー固定なので,メインに肉料理が出されたら食べられない...

昨日,この留学生の件で食堂から呼び出し.肉を持ってきて何か依頼しようとしているので,意思疎通を助けて欲しいと.出向いて話を聞くと,自分が食べられる,ハラールの肉(鶏)を買ってきたので,「これで夕食のメインを作ってほしい」という相談.

食堂の人たち,ハラールは初耳.ちなみに,Bloomingtonのアメリカ人向けでないスーパーには,「Halal」という札がつけた肉が売っていました.「こういうものなのか~」とながめてみたものの,どこが違うのかはよく分かりませんでした.この留学生はどこで探してきたものか,食事の問題は重要とはいえ,行動力と交渉する意思には驚きました.食堂側の検討の結果,食中毒等の責任が持てないから,ということで,「自分で調理して持ってきてください」となったもよう.

「ムスリムの食習慣に合わせるのは面倒だな~」と思ったのですが,考えてみれば,彼らの国ではきっと,ごくふつうに行われている,面倒でもなんでもないことなのかも.日本の教育機関も,今後ますます,あらゆる国,もちろんイスラム圏からも,優秀な学生を獲得したいはず.今日はさらに,医療,洗濯など,新たな相談が来て,対応に奔走したもよう.研究とは直接関わらない,瑣末な件かもしれないけれど,ここで日本側が対応力を発揮できるのなら,悪いことではないのでは.今後,同様なケースで起こりうる問題について知り,対処の方法を考える好機でもあります.

Bloomington生活を思い起こすと,とくに娘を授かったときには,友人などにはもちろん,大学の留学生課にもとてもお世話になりました.最適な保険についてのアドバイスをくれたり,年度切り替えの手続きが滞って$5,000近い請求書が届いたときも,どこで手違いが生じたのか調べてくれて...おかげでたいした不安も問題もなくことが進んだし,費用的にも,たぶん日本で産むよりむしろ安く済んだのでは.今回のように,援助する側に回る機会が得られるのはうれしいことです.

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1 コメント

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Unknown (まつーら)
2014-03-05 01:16:07
「ハラールは習慣ではなくインフラである。」というのを聞いたことがあります。

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