ぶらぶら人生

心の呟き

堤の植物

2010-10-21 | 身辺雑記
 内科医院で、定期の検診を受け、インフルエンザの予防接種もしてもらった。
 バスの時間までには間がありすぎる。そこで、タクシーを呼んだ。

 「なんだか憂鬱な空ですね」
 運転手が言った。
 空は、均一な鉛色だ。
 確かに、晴れやかな気分になれるような空模様ではない。
 「でも、奄美大島は、大変なことになっているようですから…」
 それを思えば、陰鬱な曇り空に文句など言ってはならない。
 「そうですよね。すごい豪雨ですね」

 私は、当地を襲った昭和58年の大水害を思い出したが、若い運転手の記憶にはないだろうと思い、話題とはせず、すでに27年前となった豪雨災害を思い返していた。
 あの時は、短時間の集中豪雨が大災害を引き起こしたのだが、奄美では、連日の激しい雨で被害が拡大しているようだ。
 なお明日も雨が続くと、夜のニュースが伝えている。
 照る照る坊主を吊るしてみても役には立たない。人の無力を感じてしまう。 

 (今日は終日、曇り日だった。
 夕方には、凩のような風も吹いて、気温が下がり始めた。
 気温が下がると、しきりにクシャミが出る。)

 帰宅後、デジカメを持って、再び外に出た。
 朝、バス停に向かっているとき、ミゾソバの花が、堤一面に咲いているのをみた。
 そのときは時間がなく、カメラに収めるのを諦めた。
 そこで、改めて出直したのだった。
 以下は、堤の植物である。

             蒲の穂

      ジュズダマ

      セイダカアワダチソウ

      ミゾソバ


 出かけた間に、留守電が一つ入っていた。
 交通事故で主人を亡くし、自らも大怪我をした友達からであった。
 過日、<年賀欠礼>のはがきを受け、お悔やみと見舞いの手紙を書き、お供えを添えて送った。それに対するお礼の電話だった。
 留守電の声が、比較的元気だったので嬉しくなり、午後、こちらから電話した。

 事故後の7か月を友達は話してくれた。
 怪我が治ってからもうつ状態になったり、事故をめぐって取調べを受けたり、大変な時間の経過があったようだ。ただ、元来、くよくよしないタイプの人柄で、徐々に心身の恢復が得られている様子に安堵した。
 その喜びを、他県に住む友達二人にも、電話で知らせた。
 互いに恢復を喜び合い、さらに近況を語り合った。

 生きていることに、どれほどの意味があるだろう? と、ときに懐疑的になる私だが、肋骨を9本も折り、呼吸もままならなかった友達が、退院後、大根の皮を剥くのさえ大変だったが、今はかなり上手にできるようになったと喜びを語っていた。
 <生きる>とは、そうしたささやかな喜びを味わうことであろう。

 今日は、インフルエンザの予防接種をしたため、待合室で30分様子をみてからでないと帰れなかった。
 その間、詩集を読んで過ごした。
 その一篇に、谷川俊太郎の「生きる」という詩があった。
 友達と電話で話した後、その最初の一節を思い出した。

     生きているということ
     いま生きているということ
     それはのどがかわくということ
     木もれ陽がまぶしいということ
     ふっと或るメロディを思いだすということ
     くしゃみすること
     あなたと手をつなぐこと
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2 コメント

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Unknown (庚午)
2010-10-22 00:41:25
こんばんは~
もう、予防接種をされたのですね。
私は何もいたしません。専ら家にいるのだから、うがいと手洗いをせっせとするくらいです。

月の写真↓を見ました。
こちらはずっとお天気が悪く、月の出るような夜はないのです。
今日は、一日静かな秋雨が降り続いて、夜になってやっと止んだようです。曇りでも乾燥していたので、よい雨でした。
明日も、同じように雲が多いお天気の予報です。気温も20度を下回るとか・・でも寒くもなくとてしのぎよく助かります。

今日から羽田空港の新しい滑走路が開かれたようです。夜も発着が増えると我が家の上空を通るのでは?と心配しましたが、そうでもなさそうです。
私は、海外へ行った事もなし、勿論国内でも飛行機と言うものに乗ったこともないのに、嫌だなあと心配をしていたのですよ。時代遅れと笑われます。
十五夜も… (ふゆ)
2010-10-22 17:55:38
今晩は、十五夜のはずですけれど、夕方から曇り空となり、お月様は見えそうにもありません。
長期予報では、<10月は雨が多い>とのことでしたが、当地には、雨がほとんど降りません。奄美大島に集中してしまったようで、被害状況を知るにつけ、胸が痛みます。

昨日の羽田空港の賑わいは大変でしたね。テレビで見ました。みな、新しい物好き?
便利さは、どこかで誰かに、不都合なひずみを残すことになるのでしょうね。
時代遅れの生き方が、かえって魅力的にも思えます。
今後、夜の発着便が増え、空港周辺の安らかさや静寂の奪われることがありませんように!

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