ぶらぶら人生

心の呟き

檀特(ダンドク)とカンナ

2016-09-19 | 身辺雑記
檀特(だんどく) という花があると、草花舎のYさんに教えていただいた。
写真入りの紹介記事(新聞の切り抜き)も、読ませてもらった。

<この花は、コロンブスがアメリカからヨーロッパに持ち帰った花だそうです。>
と紹介されていた。(花の写真を添えて)

私が、<カンナ>と呼んでいる花に似ていた。

「檀特」と「カンナ」について、帰宅後、いろいろ調べた。
まず、初めて耳にした 「檀特(だんどく)」 について。

知らなかったのは、私だけだったのだろうか。
花の名前「檀特」は、大方の辞書に載っていた。


<以下は、各辞書の説明を引用したものである。
   ただし、色文字やアンダーラインは、私の付したもの。>

『広辞苑』 (第六版)より。
 
カンナ科の多年草。インド原産で古くから観賞用に栽培。茎は緑色平滑で高さ二㍍内外。夏から秋、葉間から花茎を出し、鮮紅色の花弁様の雄しべを有する花を総状につける。漢名、曇華。」(注 イラスト入り)
※ 次項に、「檀特山 (だんどくせん)の説明あり。

『日本語大辞典』 (講談社・カラー版)より。

カンナ科の多年草。江戸時代に鑑賞用として渡来したが、現在はほとんど栽培されない。芭蕉に似た大型の葉。夏、茎の先端に真紅色の花を総状につける。インド原産。」

『大辞林』 (三省堂)より。

カンナ科の多年草。インド原産。カンナの原種の一。江戸時代に渡来。丈が高く、花は紅色、まれに黄色で小さい。漢名、曇華。」

※ 次項に、「檀特山」(だんどくせん)の説明あり。

『大辞泉』 (小学館)より。
カンナ科の多年草。カンナに似て、花は真紅色で小型。熱帯地方の原産で、日本へは江戸時代に渡来。〔季 秋〕

※ 次項に、「檀特山」の説明あり。

『国語大辞典 言泉』 (小学館)より。

「<檀特・曇花>(「檀特」は梵Danda-ka〈表記不正確〉の音訳)カンナ科の多年草インド・マライ原産で、、日本へは江戸時代に渡来。高さ一~二㍍。葉は卵状長楕円形。夏、茎頂に真紅色の花がむらがって咲く。漢名、曇華。ー‐せん【檀特山】(※ 説明あり)

『日本国語大辞典』 (第13巻)(小学館)より。

「【檀特・曇華】①カンナ科の多年草インド・マレー原産で、カンナの原種の一つとされ、日本へは江戸時代に渡来し、観賞用に栽培されたが、現在はあまり見られない。高さ一~二㍍。葉は互生し、卵状長楕円形で長さ三〇~七〇センチ㍍。全緑で先端は尖り、基部は長い葉鞘となる。夏、茎頂にカンナに似た真紅色の花がむらがって咲く。花弁は長披針形。三本の雄しべは倒披針形の花弁状に変化し、そのうちの一枚に一個の葯がある。漢名、曇花。檀特山(だんどくせん)。《季・秋》
…(使用例、略)…②植物「カンナ」の異名。…(使用例、略)…

※ 数語、後方の項に、「檀特山」(だんどくせん)の説明あり。

『歳時記』には、「カンナ」の項に、<花カンナ・檀特の花>と出ている。(秋の季語)
カンナ科の多年草。 …略…(カンナは、)日本へは明治時代に、欧州で品種改良されたものが、観賞用としてもたらされた。和名は花カンナ。檀特は、カンナの原種の一つ。カンナより早く江戸時代に東南アジアから渡来したが、今はほとんど栽培されていない。

辞書や歳時記での説明の仕方は、様々である。
(特に、花色の説明など、いろいろである。)
ただ、「カンナ科の多年草」という表現だけは、全て共通している。

ついでに、花に関する手持ちの本も調べてみた。

『花の名前 ポケット事典』 (NHK出版)には、
カンナ カンナ科/カンナ属
●和名 ダンドク 別名 ハナカンナ
●原産地 園芸品種(熱帯アメリカ)
●花色 白、クリーム、黄、桃、緋、赤、黄に赤点など

『花の事典 洋花』(講談社編)には、
●カンナ科カンナ(ダンドク)属
●原産地 熱帯アメリカ
●和名 ダンドク(檀特)

と、記されていた。
「檀特(だんどく)」というカンナの原種が、インドから江戸時代に渡来したというのも、ほぼ共通している。
が、その原種の数は、少なくなっているらしい。(アンダーラインを入れたセンテンス参照。)

タブレットでも調べてみた。
<鹿児島県など暖地に多少残っている>という一文を見つけた。

「カンナ」と「檀特」の大きな違いは、
  前者は、明治になって渡来、原産地が熱帯アメリカ  
  後者は、江戸時代に渡来、原産地はインド
という点であろう。

<コロンブス(1446~1506)とカンナ>についても、タブレットで調べてみた。

「カンナはコロンブスの新大陸発見後、マリーゴールド、ヒマワリ、タバコとともに最初にヨーロッパにもたらされた植物である」

と紹介されている文章は、いくつかあった。

(コロンブスが持ち帰ったカンナが、インド原産の「檀特」と同じものであったかどうかは、依然として分からない。)
いずれにしても、「カンナ」と呼ばれる植物は、さらに品種改良され、今では60種くらいあるという。

以上から判断し、ダンドク=カンナと、考えてよいのではなかろうか?
(あくまでも、私見である。)


余禄

なお、「檀特」の読みは、<ダントク>ではなくダンドク>となっている。
」の音には、トク(漢音)・ドク(呉音)の二つがある。
「檀特」には、仏教用語に多く用いられる呉音のドクが、使われている。

カンナの原種「檀特」(だんどく)は、 「檀特山」(だんどくせん)<インドのガンダーラ地方にあり、釈迦の前身、須大拏(しゅたぬ)太子が菩薩の修業をした山>に関連した呼び名だという。

今回は、私の書棚に並ぶすべての国語辞典を取り出して調べた。
昔から、辞書(という本!)が大好きで、新しいものが出ると、すぐ求めた。
日常的には、電子辞書、スマホやタブレットなど、手軽なものを使用するようになった。
今や、持ち重りする辞書は、特別な時だけに役立つ、参考資料化している。

この度は、久々にたくさんの辞書を活用し、多少勉強した気分になった。
それらの辞書・歳時記・花の本など、それぞれの書棚に収め、今は、清々した気分である。




草花舎からの帰途(13日)、路傍で見た花。
(私は、これに似た花は、みな「カンナ」と呼んできた。)







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