伊豆大島マラソンのレポートです。
大会直前になって、腰を痛めてしまい、おまけに、予約していたフェリーが不具合により欠航との報せを受け、すっかり戦意を喪失し、欠場を決意しましたが、前日に急転直下、船が予定通り運行する事になり、
折角だから、観光だけでもして帰ろうと云う訳で、12日金曜日、22時竹島桟橋出向の客船に搭乗しました。
近くで見ると、ちょっと怖いキャプテンたちばな
乗船前のサルビア丸
部屋は一等客室で、当初は、男性3人だけでしたが、後から、若いOLらしき4、5名のグループが入ってきて、ちょっとびっくりしました。
聞くところによると、本来は、調布空港発の飛行機で大島に渡る予定だったが、こちらも当日に機体の不具合が見つかり、欠航となったため、客船に切り替えたそうで、彼女達も、大島マラソンのハーフの部に参加予定との事。
出だしから波乱ずくめのマラソン大会です。
レインボーブリッジと東京タワー
朝6時に大島到着。空はまだ日の出前で、強風が吹き荒れています。
予定では、大会会場のある元町港に入港する筈が、荒波の為、8キロ以上離れた岡田港に入港となり、そこからバスで移動との事。
幸い、同室だった男性が、元町在住の方で、岡田港に置いてある車に、便乗させて頂ける事になりました。
大会会場は、小さな港の待合所ですが、如何せん、参加人数は500名前後のマイナーな大会なので、大した混雑もありませんでした。
この時点では、走るか、走らないか決めかねていましたが、まあ、制限時間も7時間もあるので、痛みが出るようなら引き返すつもりで、出走を決めました。
ところが一つ問題があり、帰りの船は、2時30分の岡田港発が最終で、それに乗る為には、1時10分発のバスに乗らなければならないことが判明しました。
8時30分スタートなので、遅くても4時間30分で戻ってこなければなりません。
走り始めて、1時間以内に、先に進むか、引き返すか決断をする必要に迫られることになりました。
強風が荒れ狂う元町港
受付会場
そんな不安を抱えながら、8時30分スタート。
兎に角、腰の痛みが出ない速度で慎重に走り出しました。
幸い、追い風のお蔭で、楽にキロ6分程度のペースを刻むことができました。
10キロの通過が、56分ちょっとで、体も温まってきて、腰の痛みも感じなくなってきたので、そのまま先に進む決断をしました。
13キロ過ぎから約5キロで、一気に高度差350メートルを駆け上がる急登が始まります。
かなりきつい坂ですが、いつものトレランで山を登っているイメージで走る事で、気分が楽になります。
坂を上りきって、20キロの通過が、1時間57分。腰の状態は問題なく、体力も充分に残っており、残りのハーフは、下り基調なので、このまま行けば4時間切りは固いと思いましたが、少々甘い考えだった事を後から思い知らされることに。。。
中間点を過ぎると、30キロまでは、下りが続きます。
30キロの通過タイムは2時間50分なので、この時点ではまだサブフォーを確信していました。
ところが、30キロから再び始まる上り坂と強烈な向かい風でなかなかペースが上がらず、35キロ付近では、ガス欠状態となってしまいました。
後から気がついたのですが、34キロ付近にエイドステーションがあったのですが、先を急ぐ余り見落としていたようです。
35キロを過ぎるとさらに傾斜と風がきつくなり、おまけに兵糧攻めによる低血糖状態となり、ついに力尽き歩いてしまいました。
中間点を過ぎてからの急な下りで足にもずいぶん来ているようです。
サブフォーは絶望的になり、次の目標は、1時10分発のバスに間に合わせる事です。
やっとの思いで、39キロ地点のエイドステーションに辿りつき、そこで、一口ゼリーや、ラムネ菓子、飴などをしこたま補充して、再び先を急ぎます。
多少、体力が回復したので、残りの3キロを走りきり、1時ジャストにゴール。そのまま、記録証を受け取り、荷物預かり所から受け取った荷物を抱えランニングウエアのままバスに飛び乗り、2時30分発の高速ジェット船に乗り込むことができました。
帰りの高速ジェット船
窓越しの夕日と富士山
今回のマラソンコースは、自分が今まで走った中で、一番過酷なコースでした。
優に、武相マラソン2回分の登りと、強烈な向かい風の洗礼をまともに受けるドMの人なら泣いて喜ぶ大会なので、今後の発展を祈るばかりです。
2日前には、靴下を履くこともままならないほどの腰痛だった事を考えると、完走できただけでも上出来だと思いますが、途中、思いのほか調子が良かっただけに30キロ過ぎの失速が悔やまれます。
もう少し修行を積んで、大島マラソンでのサブフォーを目指したいと思います。
マジェスティ―