『Splash...』
目覚ましの音が鳴って、薄ぼんやりとした部屋の中で俺はけだるく目を開ける。
時計を確認して、再び目を閉じると夕べの歓声が脳裏に鮮明に蘇ってくる。
ぐるぐる廻るレーザービームと耳をつんざく馬鹿でかい音。
スポットライトは俺だけを狙い、ダンスナンバーに酔いしれてマイクを掴む。
超満員のコンサートホール。俺を見ようと集まった沢山の女の子達。
ハードなリズムからスローなラブバラードに変わると、照明を落とした会場は、客席のペンライトがまるで満点の星空のようにきらきら輝きだす。
ねぇ、どこにいるの?俺を見ていてくれている?
そうか。ここはホテルの中だったんだ。まだぼんやりとした意識の中で、俺は自分を確かめる。
どこからか花の香りがする。外のエレベーターホールにあったカサブランカ。
ぐずぐず起きれないのはそのせいか。この香りはいつだって俺を過去に引き戻す。
そうだよ。ここは、キミの生まれた街だったんだ。
「夢を見させて」それがキミの口癖だった。
人は一生のうちで何回、本当の恋愛をするのだろう。
誰と付き合っても、俺はいつでもマジだし、ちゃんと向き合ってるけれど
でも、きっとその中でももっともっと、深い恋愛ってあると思う。
たったひとつの恋?そんなドラマのタイトルあった気がするけど。
数ある恋愛の中でも一生に一度しかない本物の愛。それがキミだった。
俺、本気でキミを愛してたよ。
俺はその当時、まだレッスン生で、キミと知り合ったのは偶然、そう、こんな夏前の爽やかな5月だった。
いきがっていてもまだ子供だった俺より、キミはずっと年上だった。
そしてすでに結婚していて、あろうことか小さな女の子もいた。
特別何かがあったわけじゃない。なのに、ごく自然に俺はキミを愛し始めていたんだ。
誰かを好きになるって言うのは、相手が誰であろうと何も理由なんていらない。そんなもんだろ?
キミに俺の知らない世界がある事を俺は極力見ないでいた。
なんでも本当の事だけ知りたがってた俺だったけど、「真実を知ることが全てじゃない」って、その時初めて気づいたんだ。
これは今でも俺の中に生きている。
正直に言うと、怖かったんだろうな。事実と向き合って、俺のいないキミの世界を知ることが。
キミは俺の一方的な想いに戸惑いながらも、それでも二人の時間を大切にしてくれた。
俺といる事が「夢を見ているようだ」と笑うキミを帰したくなくて、時間が止まることだけを俺はいつも祈っていたよ。
俺はキミを幸せにしたかった。
俺の知らない世界の君は、いつも寂しい夜を過ごしていたんだ。
俺に見せる笑顔の下で、キミはいつも涙を流していた。
俺の腕の中で眠っていても、時々、ほほを伝う涙をどうしたら俺が止めれるのか。
「うそ」と「言い訳」と「疑心暗鬼」な毎日に疲れて、苦しむキミをただ、抱きしめるしかあの頃の俺にはなかったよ。
でもどれだけ強くキミを抱いても、俺にはキミを捕まえている実感がなかった。
すくった砂がさらさら、さらさら手のひらから流れ落ちるように、抱きしめればしめるほどキミが消えてしまいそうな気がしてた。
ねぇ。いつか、ふたりで夢の話をしたね。
キミの夢は「内緒」で、何度聞いても教えてはくれなかったね。
でもその後「幸せに毎日笑って暮らす事」って、あまりにも簡単な、ありふれた事だといいながら寂しそうに笑った顔を俺は忘れない。
俺はいつか、大きなステージで歌う事を夢見てた。
俺の夢は「キミを幸せにすることだ」って素直に言えばよかったのに、キミへのラブバラードを作って大勢の観客の前で、たった一人の為に歌うと約束したっけ。
本当はそんな俺の夢なんてどうでもよかった。
ずっとこんな生活をしてきたから、歌うしか知らなかっただけなんだ。
目の前にキミがいて、キミが笑ってくれればそれで十分夢はかなってたんだ。
暑い夏の日、キミが泣き腫らした目で俺の前に現れたとき、俺は決心した。
キミを縛り付けてきた糸を断ち切って、キミを幸せにする。
もう歌う事も、仕事も家族も友達も、過去の生きてきた全てを捨ててもかまわない。
キミを守るためなら、どんな罰でも受ける。
キミの罪もキミの痛みも全て、全部丸ごと俺が抱える。
もう誰も俺を止めることはできない。キミは俺と生きるんだ。
俺、大きな波にサブンと飛び込むのは得意なんだぜ。俺、そう約束したよね。
今日もいい天気だ。
ここのホテルはなぜか懐かしい気がするのはなぜだろう?
いつかキミがこの街で生まれたって言ってたからかなぁ
ねぇ、キミはいったいどこにいるの?
俺、探したんだぜ。あの夜、キミが黙っていなくなってから何も考えられなくなった。
繋がらない携帯、明かりの灯らない部屋、キミと話した記憶をたどりながら、何か手がかりになるものはないかとあちこち探し回った。
なぜ、何も言わないで行ってしまったのか?俺といてくれなかったのか?
なぜ、俺じゃダメなのか?俺を愛してると言ったのはうそだったのか。
キミと過ごした僅かな時間。
これからもきっと俺は忘れない。
俺、やっとわかったよ。
キミの本当の夢は、「俺の夢をかなえる事」だったんだね。
俺がこんな風に大きなステージで歌える事を、キミはずっと願ってくれてたんだ。
あの夏の夜、二人で泊まったホテルにカサブランカの香りがしたね。
俺、これからの二人を祝う花の気がして覚えてたんだ。
・・・・会いたいよ。
今日のステージで、俺はキミだけに歌うね。
きっと、どこかで俺を見ててくれてる。そう信じて。
今でも愛してる・・・
I just want to be with you
目覚ましの音が鳴って、薄ぼんやりとした部屋の中で俺はけだるく目を開ける。
時計を確認して、再び目を閉じると夕べの歓声が脳裏に鮮明に蘇ってくる。
ぐるぐる廻るレーザービームと耳をつんざく馬鹿でかい音。
スポットライトは俺だけを狙い、ダンスナンバーに酔いしれてマイクを掴む。
超満員のコンサートホール。俺を見ようと集まった沢山の女の子達。
ハードなリズムからスローなラブバラードに変わると、照明を落とした会場は、客席のペンライトがまるで満点の星空のようにきらきら輝きだす。
ねぇ、どこにいるの?俺を見ていてくれている?
そうか。ここはホテルの中だったんだ。まだぼんやりとした意識の中で、俺は自分を確かめる。
どこからか花の香りがする。外のエレベーターホールにあったカサブランカ。
ぐずぐず起きれないのはそのせいか。この香りはいつだって俺を過去に引き戻す。
そうだよ。ここは、キミの生まれた街だったんだ。
「夢を見させて」それがキミの口癖だった。
人は一生のうちで何回、本当の恋愛をするのだろう。
誰と付き合っても、俺はいつでもマジだし、ちゃんと向き合ってるけれど
でも、きっとその中でももっともっと、深い恋愛ってあると思う。
たったひとつの恋?そんなドラマのタイトルあった気がするけど。
数ある恋愛の中でも一生に一度しかない本物の愛。それがキミだった。
俺、本気でキミを愛してたよ。
俺はその当時、まだレッスン生で、キミと知り合ったのは偶然、そう、こんな夏前の爽やかな5月だった。
いきがっていてもまだ子供だった俺より、キミはずっと年上だった。
そしてすでに結婚していて、あろうことか小さな女の子もいた。
特別何かがあったわけじゃない。なのに、ごく自然に俺はキミを愛し始めていたんだ。
誰かを好きになるって言うのは、相手が誰であろうと何も理由なんていらない。そんなもんだろ?
キミに俺の知らない世界がある事を俺は極力見ないでいた。
なんでも本当の事だけ知りたがってた俺だったけど、「真実を知ることが全てじゃない」って、その時初めて気づいたんだ。
これは今でも俺の中に生きている。
正直に言うと、怖かったんだろうな。事実と向き合って、俺のいないキミの世界を知ることが。
キミは俺の一方的な想いに戸惑いながらも、それでも二人の時間を大切にしてくれた。
俺といる事が「夢を見ているようだ」と笑うキミを帰したくなくて、時間が止まることだけを俺はいつも祈っていたよ。
俺はキミを幸せにしたかった。
俺の知らない世界の君は、いつも寂しい夜を過ごしていたんだ。
俺に見せる笑顔の下で、キミはいつも涙を流していた。
俺の腕の中で眠っていても、時々、ほほを伝う涙をどうしたら俺が止めれるのか。
「うそ」と「言い訳」と「疑心暗鬼」な毎日に疲れて、苦しむキミをただ、抱きしめるしかあの頃の俺にはなかったよ。
でもどれだけ強くキミを抱いても、俺にはキミを捕まえている実感がなかった。
すくった砂がさらさら、さらさら手のひらから流れ落ちるように、抱きしめればしめるほどキミが消えてしまいそうな気がしてた。
ねぇ。いつか、ふたりで夢の話をしたね。
キミの夢は「内緒」で、何度聞いても教えてはくれなかったね。
でもその後「幸せに毎日笑って暮らす事」って、あまりにも簡単な、ありふれた事だといいながら寂しそうに笑った顔を俺は忘れない。
俺はいつか、大きなステージで歌う事を夢見てた。
俺の夢は「キミを幸せにすることだ」って素直に言えばよかったのに、キミへのラブバラードを作って大勢の観客の前で、たった一人の為に歌うと約束したっけ。
本当はそんな俺の夢なんてどうでもよかった。
ずっとこんな生活をしてきたから、歌うしか知らなかっただけなんだ。
目の前にキミがいて、キミが笑ってくれればそれで十分夢はかなってたんだ。
暑い夏の日、キミが泣き腫らした目で俺の前に現れたとき、俺は決心した。
キミを縛り付けてきた糸を断ち切って、キミを幸せにする。
もう歌う事も、仕事も家族も友達も、過去の生きてきた全てを捨ててもかまわない。
キミを守るためなら、どんな罰でも受ける。
キミの罪もキミの痛みも全て、全部丸ごと俺が抱える。
もう誰も俺を止めることはできない。キミは俺と生きるんだ。
俺、大きな波にサブンと飛び込むのは得意なんだぜ。俺、そう約束したよね。
今日もいい天気だ。
ここのホテルはなぜか懐かしい気がするのはなぜだろう?
いつかキミがこの街で生まれたって言ってたからかなぁ
ねぇ、キミはいったいどこにいるの?
俺、探したんだぜ。あの夜、キミが黙っていなくなってから何も考えられなくなった。
繋がらない携帯、明かりの灯らない部屋、キミと話した記憶をたどりながら、何か手がかりになるものはないかとあちこち探し回った。
なぜ、何も言わないで行ってしまったのか?俺といてくれなかったのか?
なぜ、俺じゃダメなのか?俺を愛してると言ったのはうそだったのか。
キミと過ごした僅かな時間。
これからもきっと俺は忘れない。
俺、やっとわかったよ。
キミの本当の夢は、「俺の夢をかなえる事」だったんだね。
俺がこんな風に大きなステージで歌える事を、キミはずっと願ってくれてたんだ。
あの夏の夜、二人で泊まったホテルにカサブランカの香りがしたね。
俺、これからの二人を祝う花の気がして覚えてたんだ。
・・・・会いたいよ。
今日のステージで、俺はキミだけに歌うね。
きっと、どこかで俺を見ててくれてる。そう信じて。
今でも愛してる・・・
I just want to be with you
泣けたわ~
自分と・・・亀ちゃんで妄想した!(爆
Splashってこんな歌詞だったっけ?
ごめん、もっぱらメロディだけな人なもんで(汗
もっかい歌詞見てみよー
すごいよーーーーー!!!
もしかして?たーたさんって。。。
小説家?
募り思いが・・・これって?アタシと亀ちゃんの事だよな~♪と。。。
はいっ!ジャイちゃんと一緒で~~~~~っす★
↑ドンくさいきらかめです(爆)
年上の女はやっぱり若い男から去っていくものなのね
彼の大成を願って....
そして 会場の隅で 涙しているのね
あ~ 恋愛っていいなあ
もうすっかりそういうの忘れちゃったけど~
私あんまり恋愛経験無いのよね~
もっといっぱい恋愛しとけばよかったわ
ちょっと無理があるけど(汗)、雄ちゃんで夢見させて~。
『Splash...』聴いたら、このお話思い出して泣きそう。
朝から読んでいいお話じゃなかったですね~~~。(泣)
どーーーやっても、私が大好きな淳之介くんではなく、カメちゃんでしか想像できませんでした。(笑)
たーたさん、このお話、すてきっ!!
なんか、ほんとうにありそうで…。
今度こっそり、淳之介くんのお話、書いていただけません?(笑)
小説家たーたちゃんの本領発揮やね。
素敵だよ。
あたし、、若い彼のためを思っても、やっぱ別れられない人だわ。
好きで別れるって想いがずーっとずーっと残るから、次の恋に進めない。
ましてやお互いがまだ愛してるんだもん。
切なくて、たまんなーい。
あたしもレオちゃんと同じく恋したいよ。
恋したくてたまんなーい。
私も実はSplashから想像してた物語って
こんなかんじでした
すごく素敵な恋愛なんだけど
やっぱりこれはゆっちでは想像できないなあ~(笑)
相手は亀ちゃんで想像しちゃいました~
ジャイちゃん、きらかめちゃん、レオちゃん、まあちゃん、さんちゃん、miちゃん、ふるるんちゃん
コメントありがとう。
なんかこういう記事?をUPした時は、逆にコメントいただくと自分がこっ恥ずかしいので
すみません、ただ「読んでくれてありがとう」につきます。
もう、自己満足の世界なんで・・・
ただ、これは亀ちゃんでは想像できないんです、実は。
まあちゃん、ふるるんちゃんにしかられるかもしれませんが、これはゆっちがアタシの中にあります。
どうしてだかわかんないんだけど(笑)
不思議と亀ちゃんだとどうも何にも妄想できない。
いつも勝手に浮かんでくるのは、仁かゆっち。
きっとホントに恋愛するなら仁かゆっちなんだろうなぁ~・・・なぜ?!
みんなにコメントですみません。