近江湖西会家族会へようこそ!

精神障がい者の家族と支援者の集まりです。

「みんなねっと」8月号

2017-07-28 20:00:30 | いろんな想い

「みんなねっと」8月号を読みました。

7月号に続き、

「それぞれの自立を目指して~本人・家族・医療者が、ともに考えられる社会へ~」

の「その2」として夏苅郁子医師が書いておられます。

7月号も「医師が変わらねばならない」という趣旨のことが書かれていました。

8月号では「医師はどう変わるべきか」について書いておられます。

このことは本当に大事なことでしょう。

当事者はどんな医者にかかるかで半分以上病気の回復が左右されると言います。

それを思うとほかの病気以上に医者の大切さが精神障がいには切実です。

この夏苅医師は精神科医療の当事者と家族にアンケートを実施されたそうです。

1万8000の質問票で7226通のの回答があったらしいです。

その内容も詳しく書かれていますが、その次には

「当事者と家族が自立すること」の必要性も書かれています。

確かにそれも大事なことでしょう。

このことについては多分9月号でもっと詳しく書かれるのではないでしょうか。



ただ、当事者と家族を支えるのは医者だけではないということをこの頃思います。

ソーシャルワーカーや看護師、保健師、精神保健福祉士、社会福祉士、

などの、医師ではないが専門の人たちもいます。

それと資格としては何もない単なる支援者もいます。

ですが当事者は医者以外の人に信頼を寄せるということが少ない現状のようです。

中には看護師に大きな心のよりどころを得る人もあるでしょう。

ですが当事者が、やはり専門の人に、つまりは医者にしか信頼を寄せられないとしても

それは無理もないことかもしれません。

だからこそ精神科の医者はもっともっと変わって頂きたいのです。



では、それ以外の人は何のために存在しているのでしょう。

先日聞いたのですが、ある当事者が支援者(ボランティア)に

「(ボランティアを)するのだったらもっと勉強してください」と言ったことがあるそうです。

確かにそう言われるのは的を得ているでしょう。

精神障がい者はえてして知能が高いことが多く、考えも深い、だから人をよく見ます。

単なる支援者だとしても精神障がいのことを理解していなければなりません。

しかしそういう風に限定すると、なかなか支援者という人に出会えません。



この夏苅医師のお話にはそういうことについても言及されているのでしょうか。

9月号、10月号と、一般の支援者はどうすればいいのかということに

お話が進むのでしょうか。



あの障がい者施設襲撃事件から1年がたちました。

知的障害の人たちを、不必要な存在だと思い込んで、またはそういう理由をこじつけて、

襲撃した犯人は、精神障がいだったのだとも言われています。

このことは二重に悲しいことです。

知的障害の人がこの世に不必要だということは決してありません。

ですがそう思い込んで襲撃した犯人を精神障がいだと決めるのはもっと悲しいです。

実際に医学的にそうだったのかもしれません。

仮にそうだったとしても、世間の大半の人が、

精神障がいであればこういうことをしてしまう、と思ってしまうことが恐ろしいです。



医師は変わらねばならない、当事者と家族は自立せねばならない、

と書いている夏苅医師に、では一般市民はどうなるべきなのか

一般市民が精神障がいについて理解できる世の中になるにはどうすべきなのか

そのことについてもぜひ書いていただきたいものです。


















東日本大震災ボランティア

2017-07-25 20:19:13 | 行事の報告

東北で災害が起こってからもう6年と数か月。

まだ何万人の人が仮設住宅に暮し、汚染された家に帰ることもできずにいます。

それでも政府は援助を打ち切ってしまおうとしています。

6年前から様々な市民の援助が災害をこうむった方々になされています。

その一つに災害にあった子供たちを夏休みに招いてきれいな空気や水、食料品を提供し、

そして気持ちを寛がせてもらいたいという行事が続いています。



今日はその仕事のボランティアに招かれていってきました。

近江湖西会として行ったわけではありませんが、

こういう仕事も今の日本にとても大事なことだと思います。

ある私立学園のサマーハウスを借りて来ていた50人ほどの子供たちは

小さいのは小学1年生、大きいのは高校生と幅広く、

のびのびと過ごしていました。

一人きりで本を読んでいる子、台所で一緒に働きたい子、いろんなのがいて、

食事や就寝以外の時間には何をしてもいいという決まりのようでした。

震災のころに生まれた子もいれば、

恐ろしさをはっきり記憶にとどめている子もいるでしょう。



こういうところに出かけて、直接この子らの手伝いができる事は

自分自身にとっても癒されるときであり、勉強にもなります。

けれども、家族会という会を運営し、常にそこに参加していくためには

お手伝いで済ますわけにはいきません。

いろんなことに責任を持ち、少しでもいい方向に行くように前進していかねばなりません。



今日は8時間労働という結構しんどいボランティアでしたが

なんといっても単なるお手伝いであり、済んでしまえばそれで終わりです。

家族会でみんなとやっていることとは重さが違います。

そういう意味で、家族会のこと、それにつながる精神保健のことなどを

もっともっと考えなければいかんなー、

とつくづく思ってしまった一日でした。







チャリティコンサート

2017-07-23 20:52:38 | 行事の報告

毎年チャリティコンサートがびわこパイロットクラブ主催でもよされます。

このクラブは国際ボランティア団体で、脳障がいの支援をしているところです。

脳障がいというのは生まれつきの障がいはもちろん、病気で障がいになった人や

交通事故で障害を得た人などあらゆる脳に関した障がいのことを言うそうです。

毎年いくつかの団体がこのコンサートの売り上げから寄付をいただきます。

今年は近江湖西会が選ばれました。


それでわたくしたちの家族会でも少しは協力しようということで

コンサートのチケットを引き受けました。

しかし、チケットは一般が2000円、障がい者でも1000円します。

家族会の人間は皆が当事者を抱え、お金が必要です。

なかなか高額のチケットをホイホイと買う訳にはいきません。

それでも6枚を引き受けることが出来ました。

コンサートは毎年障がいのある人のコーラスがプログラムに載ります。

それは生きることの尊さを、すべての人の尊い生きざまを感じさせてくれるものです。


今年のメインの音楽はシャンソンでした。

シャンソンはパリの恋の歌が主流だと思う人が多いので

どうしてシャンソンを?と思いましたが

今日歌ってくれたシャンソンは、恋の歌もありましたが

人間の生きざまをうたったものが多く、

うまくいかない人生でも一生懸命生きようと歌っていました。

主催者がこのシャンソン歌手を選んだわけがよくわかりました。


近江湖西会に、日ごろの仕事を評価して冷蔵庫が贈られました。

作業所が引越しをしたばかりで、新しい設備も必要でしょう。

利用者の人たちはこの冷蔵庫で作業の後、冷たいお茶を飲むことでしょう。

作業所が少しでも仕事のしやすい場所であるように祈ります。




第6回家族会定例会

2017-07-18 14:33:11 | 集会の報告

相変わらず暑い日ですが、今月は2週間前に引き続き2回目の家族会をしました。

6月の総会以来まだ今年度が実際には始まったばかりで、いろんな相談事もあります。

総会の後にすぐ開かれるはずの理事会開催が未定なので、

事務的な決定ができませんが、とりあえずは家族会としての事業計画を進めていきます。



今日は4人が欠席で8人の参加でした。湖西会事業所は集まりやすい人が多く、

また、部屋の雰囲気が家庭的で、コミセンの会議室のいかめしいのと違って

話がしやすいようです。



彦根市の家族会「集まろう会」から年間計画が来ています。

それに参加するかどうか検討しました。

計画の一つに、精神科の医師を講師に迎えるというのがあって、

それに行きたいねと誰かが言い出しました。

でも行くのが遠く、日にちも迫っているのでそれだったら自分たちで

医師の講演を頼めばどうか、ということになりました。

11月頃、実行できるように計画してみます。

お願いする医師はある病院の院長で、

患者の目線に立って考えてくださる方だそうです。

うまく講演にこぎつければいいですね。



その時のテーマは何がいいかという話から

やはり親が老いてゆく時にどう当事者である子供と向き合えばいいのか、

これが一番切実なことだ、と皆の意見が一致しました。

出席している会員が自分のところの現状をそれぞれ話しました。

親がいるから甘えているけど、いなくなれば案外子どもはしっかりするのでは、

と実例を挙げて発言する人があったり、

この間自分が2,3日具合悪くなり寝ていたら、子供が台所の片づけや

洗濯などをしてくれた、という人もおり、

親子の関係ってそんなものかもね、それほど心配することもないかも、

などということになりました。



それでも行く先々のこと、経済的なこと、考えれば悩みは尽きません。

医師の講演を聞いてどれだけのことが解決するかわかりませんが

それでも、みんなで「こうしたいね」「こんなこともしてみたい」と

意見を出し合い、提案して、一緒にやっていくことで

少しづつ解決に向かうのかもしれません。

そうなることを願いつつ

8月末には次の家族会をすることに決めて解散しました。












今月のいろりの会

2017-07-08 14:48:20 | 集会の報告

先月「いろりの会研修会・交流会」という大きなイベントがありました。

今日はその反省会としていつもの「いろりの会」があったので行きました。

もう夏なのでいろりは片づけられて、その上に低いテーブルが置いてあり、

お座敷用の低い椅子に皆で座りました。

いろりがなくてもいろりを囲むときと同じような親しみのこもった感じです。

出席者は少なかったようです。

でも代表である当事者とその副代表ともいえる当事者の人二人

この3人が今日の会を段取りよく進めてくれました。

本拠地であるお寺のご夫妻はもちろん、ボランティアで古くから来ている方たち、

それに施設の方もおひとり見えて、10人くらいで反省会をしました。

でも反省するべき点はあまりなかったです。

あれもよかったしこれもよかったし、などと話し合いました。

場所が辺鄙なところなので、市のバスを頼もうとしましたが

日にちが迫っていて駄目だったことが一つの失敗だったので、

来年は早めに申し込んで送迎バスを出しましょうと決まりました。



この会の代表者は50歳前後の当事者の女性の方です。

もちろん周囲にたくさん支援する人がいますが

それでも出来る限り自分でやろうとしています。すごいです。

病気になると、どんな病気だとしても、人が自分を何とかしてくれることを期待します。

精神的な病気だとその思いはもっと強いかもしれません。

だけどこの女性や副代表と言える二人の男性、この二人はもう少し若いようですが、

この人たちや、今日は来ていなかった別の当事者の方も

なぜかできることはやろうという姿勢なのです。

病気がすごく重くはないのかもしれません。

でもそうだとしてもなかなかそういう気持ちにはなれなのに

どうしてでしょう。お寺さんのご夫妻の影響でしょうか。

このいろりの会に来るたびに不思議な感覚を味わいます。



だからと言って、何かの会を作っている当事者だけが偉いのではないでしょう。

もっと重い症状を抱えていても、会を運営していなくても

生きやすい方向へ行こうと努力している人は大勢います。

作業所に通う一方、家では両親の仕事をきちんと手伝う人もいます。

そういう話を聞くと涙ぐむほどほのぼのします。



精神的な病を得る人は、もともとがとてもまじめで優しくて

自分を反省してしまう人が多いのだと思います。

そして多くの人が頭がいいのです。だからいろいろ考えることが出来て

よけいにつらくなるのです。



一般市民がもっとそのことを知ってくれればいいですね。

「精神障がい」て誰でもがなり得るもので、優しくて賢くてまじめな人が

特になりやすい、そしてそれが完治するのには念年月かかるのです。



今日、障がい者の家族のことを少し話していた時に、

家族といっても大抵は親で、たまに兄弟としての家族の人もいます。

家族会に出てくる人はたいていが子供がひきこもりで何もしていない人が多い、

ということを言いました。

そうしたら副代表の一人が『何もしていない』という言い方はおかしいのではないか

と言いました。

そうです。それは間違っていました。

親はすぐに子供に期待して、働いてもいない、どこかに定期的に行くこともない状態を

何もしていない、という言い方をします。

でも生きているだけでも生きていることをしているのですから

何もしていないことにはなりません。

親がそういう気持ちでいると、それは子供にとってつらい気持ちによけいになる元ですね。

当事者で、自分もいろいろと苦労してきて、今は自立していると言える人からの

貴重な意見でした。



今日はほんわかとした雰囲気の中で、そんな勉強もできた素敵な日でした。










市民フェスタ準備

2017-07-05 20:16:07 | 集会の報告

11月に催される市民フェスタ。

その第1回の準備会に行ってきました。

市の中の精神障害に関する活動をしているグループを統括しているのが『かけはし』です。

その中に現在八つのグループが在籍しています。

今年も『かけはし』として市民フェスタに参加することが決まり、

メインの出し物は去年と同様「トン汁」。

いや~、去年はいろいろと失敗や手違いがありましたね~、

などと言いながら、もう一度、ということで。



市民フェスタは大きなお祭りで、どんな団体でも参加OKですから

福祉関係の中のそのまた精神保健の、というと

本当に小さな一角にすぎません。

トン汁を食べに来てくれた人は、それが精神障害の当事者や支援者の

作ったものだとは知らないで、おいしくて安い!と喜んでくれるだけ。

今年は少し趣向を変えて、チラシか小冊子を作って

トン汁と一緒に渡そうか、なんていう話も出ました。

それでも市民に認識してもらうのはなかなか難しい。



こういう準備会議の時に出席するのはたいていが支援者で、当事者ではありません。

どうしても少し他人事気分になります。

お祭りですから深刻になる必要はないのですがちょっぴりさびしいです。

その中で一人、グループ代表として当事者がいつも出席されます。

そのグループは当事者だけで運営しておられるのでその代表者も当事者です。

そういう活動ができるのですから症状は重くない人たちでしょう。

実際そのグループの代表者は態度もしゃべり方も健常者以上に明晰で

落ち着いておられます。

精神障がいの人のだれもがそういう状態になればどんなにいいでしょう。

でもそうはいきません。

いい時と悪い時とのはざまで、綱渡りのような不安定な状態にいるのが普通です。

家族はよい状態になってくれているとホッとするだけでなく

もっとよくなれるだろうと期待します。

その期待に応えたくてがんばりすぎて悪化することもあります。

今日代表で来ていた当事者の方にはほかの会合でもよく出会いますが

どうすればそのような安定した人格が保てるのだろうと不思議に思います。



でも病気は人それぞれですから、どうすればよいということはないのでしょう。

自分自身の現状を見て、その時一番いいやり方を考えるしかないのでしょう。

この家族会も皆で話し合いながら少しずつでも安らげる方向に向いていけば

どんなにかいいだろうと願ってやみません。

市民フェスタに参加することで、何か生きるヒントを見つけられれば

と思っています。







第5回家族会

2017-07-04 16:02:16 | 集会の報告

台風接近で鬱陶しいお天気の中

平成29年度第5回家族会をしました。

今日は常連12人のうち4人がお休みで

新しい入会者が一人あり、9人でした。

欠席は何かの理由で気乗りしない人2人、自分の体調が悪い人1人

仕事が休めなかった人1人、と理由は様々です。



家族会は誰かがやってくれるところへ気が向いた時だけ出掛けるものでしょうか。

そうではないとだれもが思っているはずです。

自分たちで集まって知恵を出し合い、気持ちを通じ合わせて

何とかよい方に向かっていこうとするべきだと思っています。

でも誰でもがそうですが、障がい者の家族でなくても

一人の人間がいつもいつもやる気が出るわけはありません。

それは仕方のないことです。


今日は新しい顔ぶれも増えたので

その方の事情などたくさん聞き、自分のところの話などして

古い会員は改めていい刺激になりました。

うちはこうだという発言もたくさんして、改めて自分の置かれた家族としての

姿勢を反省し考え直す機会にもなりました。



10月には他の市の施設に見学に行く計画も立てました。

大きい作業所を運営していられる所です。

家族会はないのですが、よその作業所を見ていろんな知識を得るのも

大事な家族の役目でしょう。

自分たちの市にもこんなものがあったらいいな、という希望を持つのも

将来に対しての前進になるのではないでしょうか。



精神障がい者の家族であるという重荷をみんなで助け合って

出来るだけ軽くなるようにしたいものです。