夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

早春 伊藤小坡筆

2011-02-13 00:13:57 | 掛け軸
早春 伊藤小坡筆
絹本着色絹装軸共箱

写真はずいぶんに前に撮影したものですし、サイズなどもまだ未測定です。
そのうちに整理したいと思っていた作品です。

我ながら投稿する作品が結構あるものだと驚いています。

整理ついでに投稿していますが、いったいいくつになったのやら・・

伊藤小坡は女流美人画家として著名ですが、知っている人はずいぶんと少なくなりました。








伊藤 小坡(いとう しょうは):伊勢にある猿田彦神社の宮司の長女として生まれている。1877年(明治10年)4月24日 ~1968年(昭和43年)1月7日)。

明治31年には画家になることを決意し京都に出て、森川曽文に師事し「文耕」の雅号をもらうが、曽文が病に倒れたため歴史画を得意とする谷口香嶠に師事し、「小坡」の雅号を受けている。

明治38年に同門の伊藤鷺城と結婚。上村松園に次ぐ女性画家として一躍脚光を浴び、大正6年には貞明皇后の御前で揮毫を行なうなど画家として、また妻としても充実した生活を送る。

歴史風俗や人物から取材した作品は、晩年の小坡作品の多くを占めるようになり、描かれた凛とした美しい女性は見る者を引き込む強い世界観を画面の中に作り出している。

小坡は昭和43年に90歳という長寿を全うし、この世を去った。小坡の画業を語るとき、明治大正期の日常風俗を主題にした作品と、昭和期の歴史風俗や物語を主題にした作品とに大別することができるが、それはあくまでも表面的な表現方法の違いでしかない。

全ての作品の中にある小坡の人間に対する視線はいつの時代でも一貫しており、その視線を通じて描き出された人物像の存在感こそが小坡作品の魅力である。


*上村松園のリンク先の作品は処分しました。いつか、いい作品を入手できる日を励みにしています。気に入らない作品は淘汰して、手元の作品を昇華させていきたいですね。

そうそう下記の作品も伝上村松園です。こちらは面白い作品なので飾って楽しんでします。なかなか昇華できない・・消化できない???


舞踊之図 伝上村松園筆
紙本淡彩額装 
画サイズ:横340*縦230

本作品は画帳からの作品と思われ、画の中央部分に折れの跡がある。

「うき草のさそい合わせて踊るかな」の句が思わず浮かんでくるようなユーモラスな、それでいてしっかりした筆力のある作。秋田県羽後町西馬音内の盆踊りを彷彿とさせる。古画、特に浮世絵をよく研究し江戸期の風俗も心得ていた。動きのある表現が面白く、松園ならではの作品。

追記:「宝船」というオークション出品の印章と微妙に違い、真贋は保留とする。




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2 コメント

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ふらーっと (米吉)
2011-02-13 10:24:57
掛け軸の時空に引き込まれそうな雰囲気。
やや厚ぼったい上唇に、何をみるでもなく焦点が定まっていない瞳。
ゾクゾクしますね。
ゾクゾクと言えば連休に入る木曜日の夜に背中辺りがゾクゾク。
以来、高熱が続き床に伏しております。同じゾクゾクでも雲泥の差です。トホホッ
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風邪ですか? (夜噺骨董談義)
2011-02-13 18:47:32
ん~~、また風邪をひきましたか? 最近、お疲れさんでしたからね。ゆっくり体を休めたほうがいいですよ
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