おつかれ山っ!/(^o^)\

山行報告&コラム

鹿児島の旅3日目「開聞岳登山」

2017年05月19日 | 鹿児島の旅
AM5:00起床。
車中泊した車を降りると、見上げる空には星空が瞬いていた。
気温は12度。少し肌寒いが一年で一番寒いこの時期の事を考えれば、南薩摩は驚くほど暖かかった。
昨日は雨天のため見送った開聞岳だが、本日は大丈夫そうだ。
とりあえず後部荷室のテントを撤収し、まわりの車中泊者に迷惑が掛からないよう道の駅を出発。
近くのセブンに移動してコーヒーを飲みながら明るくなるのを待った。
百名山と言えども開聞岳は、登山口から2時間半で山頂に着ける比較的簡単な山なので、暫し時間を潰す。

辺りが明るくなった7:00に出発し、登山口へと車を走らせた。
159号線から左折して、開聞山麓ふれあい公園への坂道を行くと、開聞駅から歩いて来たであろう単独の女性が凄い勢いで歩いていた。
やはり百名山、平日でも登山者がいるようだ。
(その後、彼女とは山頂で会う事になる)
駐車場に到着した後、十分ストレッチを行い登山届けを提出してから歩き始めた。

(開聞山麓ふれあい公園駐車場)


(管理棟。山バッヂ有り)

7:25出発。
まずは自然公園として整備された、バンガローやパターゴルフ場の中を行く。


施設を離れ5分ほど車道を歩いた後、ようやく山道へと入る登山口(2合目)があった。

(イノシシ注意との事)

樹木は温暖な地域にみられる常葉樹。


岩肌に張り付いた葉も肉厚で、亜熱帯感満載である。




2合目の登山口から25分歩いて3合目の看板。


これより登山道はえぐれた道を行くが、昨日の豪雨時にはきっと川になっていた事だろう。


続いて4合目。

(この看板、目安にはなるけれど、なかなか煩わしい)

百名山は何処にいっても良く整備されている。


その一方、登山客が多く訪れるため土が流れて木の根が剥き出しである。


5合目に到着すると綺麗な展望所が設けられ、東側の視界が開けていた。


逆光で上手く写っていないが、右に張り出しているのが長崎鼻。
中央やや左手に山川港があり、その向こうが鹿児島湾(錦江湾)入り口である。


ここで30代くらいの男性が到着し、カメラを取り出した。
「ここは良い展望ですねぇ~」
私が声を掛けると男性は
「でも、今撮っても逆光になってなんも写っとらんで、帰りにしよう思うちょる」
(おぉ、いいぞ、鹿児島弁!こういうのが聞きたかったのだよ!)
遠い旅路にある事を彼の方言が感じさせてくれた(と、この時は思っていた)

ここで携帯が不意に鳴った。
なんきゅうフェリーからだ。
「昨日ご予約頂いたフェリーの件ですが、申し訳ございません。本日フェリーが全便欠航となりましたのでご了承下さい」

「えぇぇぇ~」

腰から砕け落ちる私。
下山後は大隅半島に渡り、佐多岬まで行くつもりでいたのに…
現在、開聞岳の東側にいるのだが、登り始めからずっとゴォーゴォー唸っている西の風が気になっていた。
(しかし、まさか欠航になるとは…)
下山後はまた陸路でぐるっと大隅半島まで行かなければならないのかと思うと気が重くなり、その後は足取りが重くなる私だった。

トボトボと下を向いて歩いていたら、何やら妙な足跡を発見した。

大きさは人間の足と同じくらい。
ハッキリ五本の指が残っている。
サルがいるとは聞いていないが、何だろう?
結局謎のままだが、開聞岳に潜む未確認生物、カッシーとして作り上げたら観光協会も喜んでくれるのではないだろうか。

登山道には溶岩の小石が沢山転がり、まるでリトル富士山のようだ。


時刻は9:00前だが、もうここで下山して来る単独の若者とすれ違う。
「早いねぇー」
そう声を掛けると、照れ臭そうに笑っていた。
コースタイムから逆算すれば、恐らく暗いうちから登り始めたのだろう。
ご来光目当てだったのかもしれない。


(6合目通過)


(良く整備されていると言うか、過保護)


(温暖な静岡でも良く見かけるアオキの実)


(7合目)

情報では7合目を過ぎると岩場が続き難儀するとの事だったが、日本アルプスや八ヶ岳を思えば楽勝だった。
むしろ、おかげさまで身の軽い私はこういう場所が好みで、サルのようにピョンピョン飛び越えて行けた。
自分で言っといてなんだが、サルは余計だ。


岩場になったおかげで視界が開けて来た。
途中、展望図があり、種子島、屋久島、竹島、硫黄島、口永良部島、黒島が見渡せるようである。

今日はガスっていてひとつも確認出来ず。残念…

途中、大きな岩の下に空間が出来た「仙人洞」を通過。


これより登山道が西側へまわり込むと、強烈な風が吹いていた。
ちなみに登山ルートはこんな感じ↓

(こんな単純明快なルートは未だかつて登った事がない。地図持って行くのやめようかと思ったほど)

汗をかいた身体が急激に冷やされ、体温を奪って行く。
脱いでいたダウンを慌てて着込み、ニット帽を被ってグローブを嵌めた。


(8合目)


(ロープ必要無し)


(9合目)

9合目を過ぎた所で一気に東シナ海の展望が広がった。

ゆっくり寛ぎたいところだが、強烈な西風が吹き留まっていられない。


(山頂直下のハシゴ)

ここで40代くらいの単独の女性に追いついた。
(今朝、開聞駅から物凄いスピードで車道を歩いていた女性だった)

なんだかついて行くのもいやらしいので間隔を開けて歩いていたのだが、ハシゴを登り終えた所で道を譲ってもらった。

そしてすぐに、サミット!

(開聞岳山頂)

ゴロゴロとした岩が積み重なった狭い山頂。
中央に大きな岩があったので、登って一周見渡してみる。
標柱のある北面には、眼下に池田湖が見えていた。


東に長崎鼻とその向こうに鹿児島湾(錦江湾)の入り口。


南は種子島、屋久島、口永良部島が見えるはずだが、山頂が台地上になっているため山に隠れて見えず。

西に東シナ海の海岸線。

いずれも少々ガスっぽくて遠くまで見渡せず残念。
後から到着した女性とも話したが、PM2.5の影響ではないかとの見方である。

山名標柱の下には大理石に刻まれた方位盤?が置かれていたが、鹿児島にある開聞岳の位置としか理解出来ず、ざっくり感極まりない。


続いて方言の強かった男性も到着し、単独行者3人だけの山頂となった。
色々と話をしたが女性は新幹線で京都から。
男性は車で広島から来たとの事。
彼の方言をてっきり鹿児島弁だと思い込み、旅情にふけっていた私だったのに、何をしよるか広島弁。
がっかりじゃ!

そうそうすっかり忘れていたが、ここ開聞岳で日本百名山50座を達成した私であった。
とりあえずアニバーサリーである。
二人に報告すると、声を揃えて
「おぉ~、おめでとうございます!」
と、祝福を戴いた。
京都の女性も「私も目指してるんですよー」と言っていた。
暫く三人で話し込んだが、強風に身体が冷えて来たので私だけ先に退席することにする。

来た道を引き返すと、登りで気付かなかった鳥居があったので手を合わせて行く。

(無事登らせて頂きました。有難うございます)

下山を開始し、9合目から8合目にかけての強風地帯を足早に通過。
少し風が緩んだ7合目。ここで木の枝を杖にした10代と思われる単独のお兄ちゃんが登って来た。
ぴょん吉のTシャツ一枚である。
「いやぁ~、凄い岩場でしたね!」
(そうか?)
「この先どうです?」
「この先もう岩場はないけど風が強いからね」
綿100%であろうぴょん吉Tシャツで、汗が冷えて痛い思いするのは目に見えていた。
でも、そういう経験をするのもカバー出来るのも若さがあってこそだ。
そんな無茶が出来る彼が羨ましかった。
私がやったら取り返しのつかない事になるだろう。

少し強風が緩んだので南の島が見渡せる展望所で休んでいると、ジャージ姿のおじさんが登って来た。
「いやぁ~、そこのホテルに泊まってるんだけど、開聞岳見たら登りたくなっちゃって、急遽来ちゃいましたよ」
私「登りたくなりますよねぇ~笑」
「いつもはゴルフやってるんだけど、もう75歳で出来なくなっちゃったから来てみたんだけどね」
見れば足元は革靴である。
「この先、岩場があるみたいだけど大丈夫かなぁ?」
「大丈夫ですよ!全然問題ないです」
こういう情熱のある高齢者が好きな私だ。
ただ、取り返しのつかない事にならないよう、無事下山出来る事を祈った。

5合目の展望所まで戻って来た。
登りの時に居合わせた広島の男性が言っていた通り、陽が傾いたぶん逆光が補正され、だいぶクリアになっていた。


ここでもトートバッグ片手に革靴で登って来た女性に会う。
暫く景色を眺めていたので、満足してここで引き返すのかと思っていたが、更に先へと登って行った。
やはり麓からこの綺麗な円錐形を見ると、どうしても登りたくなってしまうのだろう。

そして、4時間半の行程を経て無事駐車場に到着。
おつかれ山っ!

(タイマーをセットしてダッシュした私、見えるだろうか?)

山頂が寒かったため食べるのをやめていたおにぎりを、車に戻ってから食べる。
更に温かいものが食べたかったので施設内にあった蕎麦処「皆楽来(みらくる)」に入り月見蕎麦を頼んだのだが、味が薄く余り好みではなかった。
以前四国に行った時、本場の讃岐うどんを食べてスープの薄さにがっかりしたが、醤油ベースの濃い味は関東圏だけなんだろうか?
静岡発スマル亭の全国展開に期待したい。

下山後は温泉。
開聞岳を見晴らせる露天風呂がある「ヘルシーランド露天風呂たまて箱温泉」に向かう。

向かう途中、畑の中には黄色い菜の花が満開だった。
思わず車を停めて、撮影会。

(なんか山と渓谷のカレンダーみたいだ)



ヘルシーランド露天風呂たまて箱温泉に到着。

すぐ傍の岩には竹山という名前がついていた(キレ芸で有名らしい)
この施設でも砂蒸し風呂をやっていたが、昨日存分に堪能したので今日は入浴料のみの510円を支払い中へ。
ここは内湯がなく、露天のみの温泉。
洗い場からすぐ露天風呂に出るため、潮風にさらされると強烈に寒かった。
しかし、眺望抜群と謳っているだけあって開聞岳の眺めは最高。
先ほどまであの頂に立っていたのかと思うと感無量、嬉しさもひとしおである。
施設内撮影禁止の為お見せ出来ないのが残念だが、今どきはネットで十分見られるのでこちらで。

平日のため入浴客はまばら。広い露天風呂には7人がいるだけだった。
すぐ傍にいた地元のおじいちゃん達が何か話しをしていたが、全く聞き取れない。
耳を済ましてみても、内容の手掛かりになる単語のひとつも分からなかった。
後に知った事だが、第二次世界大戦中、鹿児島弁は暗号としても使用されていたとの事である。
方言を聞いて「遠い旅路にある遥かなる私」に浸ろうと思っていたのだが、余りの分からなさになんか釈然としなかった。

本日の予定は山と温泉のみだが、旅も3日目に入り洗濯物が溜まっている。
近くにコインランドリーがないかSiriに聞いてみた。
「近くにコインランドリーはない?」
「はい、こちらが見つかりました」
8km先にサンヨーコインランドリーがあると言うので西へと車を走らせた。
東シナ海の海岸線を走ると強烈な荒波がしぶきをあげていた。
そういえば、芋焼酎「さつま白波」のラベルがこんなんだったのを思い出した。
(こういう事だったのか…)

コインランドリーに到着し、洗濯が終わるまでの時間を車で過ごす。
毎度、長旅の時にはこの作業に時間を取られるのだが仕方がない。
洗濯が早く終わらないか何度も確認に出たり入ったりを繰り返しているうち、不審に思われたのか隣の建物から管理人が様子を見に来た。
くわえ煙草で現れた男性は西郷隆盛のような体躯で威圧感がある。
スナックを経営していた昔は女を働かせていたが、今はこいつらを働かせている。
うちのコインランドリーに手出すんじゃねーぞオラ!
そんな感じだ。
しかしコインランドリーのタイマーが私の時計より10分過ぎても終わっていなかったので
「これ、時間進むの遅いですね」
私がいうと
「おう、これちっと遅れてんだ」
私への下着泥棒の疑いは一応晴らされたようだ。

洗濯に1時間拘束された後、今日の宿泊地「道の駅たるみず湯ったり館」に向けて出発。
フェリーが欠航になった為、鹿児島湾をぐるっと陸路で大隅半島まで回らなければならない。
夕暮れ迫る開聞岳に別れを告げた。

(ネコの耳みたいな手前の山が面白い)

指宿スカイラインから九州自動車道に入ると、帰宅ラッシュに巻き込まれた。
飛ばす車も多く、運転にかなりの神経を使う。
国分で高速を降りた後は大隅半島を南下して行く。
長い長い陸路を終えようやく道の駅たるみずに辿り着いたが、海沿いの佐多海道にはコンビニが一件も無かったので今夜の晩酌が買えていない。
道の駅を通り越し、更に南下。桜島を通り越して買い出しに出掛ける。
19:50何とか今夜の宿泊地、道の駅たるみずに到着。
ここには「湯ったり館」という温泉が併設されているため、駐車場はまだまだ賑わっていた。

晩酌もほろ酔い加減になった0:10。今夜も後部荷室に張ったテントに潜り込む。
長く充実した1日だったな。

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