河童君と谷川君にずいぶん前から会うたびリクエストされていた、tomahawkとfrontyardのコンビネーション。
谷川君からは、7~8年ほど前の韓国でのコンテスト会場で。
河童君からは「あのケリーみたいなやつ!」と、おそらくbaco7でケリーが見せていた、pinkysqueakerにwhiplashとfrontyard、tomahawkを織り混ぜたような「あの」ルーティーンを言っていたのだろう。
先に行われたBIKES広島でも、お二方から見せて欲しいと頼まれるのはとても嬉しく、大変光栄なことなのだが、旬なトリックとは日々目まぐるしく変わって行くもの。
本トリックも自分の大好きなものに違いはない。
ただそれ以上に新たな発見があり、それを基に次の次元へ進めるかも知れない、そう見極めた時、それまでの物は一旦保留にし自分は完成度よりも進化を選ぶ。
だから、恥ずかしながら現場でリクエストされるも満足な披露ができない、というのが常であった。
問題のtomahawkとfrontyardのコンビネーションは、今までにはまっては放置し、またはまっては放置し、その繰り返しを数年おきに3度ほど。
河童君や谷川君が見ていたのは、自分がこの動きを大会での武器としてメインに使っていた「全盛期」のタイプと思われる。
残念ながら、再びそれを完コピする気力及び精神力が得られなかったため、どうせならこの際今まで公式に発表していなかった組み合わせ方で見せてみようか、と思ったのだ。
バージョン違いだがこんな所で勘弁して頂きたい。
今回お届けする動きは全盛期とバーが裏のため、tomahawkが楽な分frontyardの体勢がきつくなりがちで、どうしてもtomahawk主導の流れになってしまう。
このコンビネーションの鍵を握るのは、前後の移動量を小さく一定にすること。
雑な大きいスカッフになった途端に振り回されてしまう。
だが動画で検証するに、やはり後ろに進む力の方が圧倒的優勢だ。
それはそうと、数年前にこれを実用化目指して毎日のメニューに取り入れ、真剣に取り組んでいた時期の記憶がふと甦ってきた。
今でも夢に満ちた動きだ。
tomahawkで最後の1スカッフを強く蹴って切り返せば、no hand T-glideにも展開できる。
何かのメディアでトレバーがばっちり見せていたが。
いつしか熱が冷めてしまったのは何故だろう?
ひとつ思い当たる節があるとすれば、いまいちしっくりこなかった裏ハンcandybarの戻り方。
この戻り方はそんなにやっているライダーが多いわけではないが、あと一歩自分らしさが見つけられず終いだった気がする。
これからまた再び煮詰めるか、また数年間放置してしまうかはわからない。
はまれる時が、上手くなれる時。
そう信じているから。