実際のところ

　自分が昔やった仕事で、美しい思い出になっているものはほとんどない。
　「どうしてああいうようにしかできなかったんだろう」とか、「今だったらこういう視点でやったのに」とか、「恥ずかしいほどに全くピントがずれてるな」とか…そんなんばっかり。まあ若いときに限らず、最近の仕事を思い出すときも同じ感じではあるんだけど。
　働くようになって、もう十数年たっているわけです。なのに私はいまだに、「ここはこうした方がよかった」とか「何でああできなかったのか」と思っている。でも、同じぐらいの年次の人は、もうそんなことを考えるステージは卒業してるんじゃないか？　迷うことなく、もっと自信を持って仕事をしているんじゃないの？　と時々思う。
　そういうこと、たまーに人に聞いてみたくなるけど…聞けない(-_-;)聞いてみて「自分も同じだよ！」と言われても、本当か？　私に合わせてるんじゃないのか？　とか疑って信じられないと思うし。
　実際はどうなんだろうな。
　そして「こうすればよかったのに」って、いつになったら、どうなったら思わなくなるのかねえ。

保育園 小学校

　「小学校のＰＴＡは地獄」みたいな見出しが雑誌の広告にでていた。この季節、毎年必ずそういうものが出る。「小学校って本当に大変！」みたいな。
　ちびぞうは春に４年生になる。この前入学したばかりのような気分なのに、もう小学校が半分終わるのだ。早いね。驚くほど早い。
　小学生の親も折り返し地点にきて、思うことは一つだけ。「小学校は、保育園より楽」ということだ。
　ちびぞうが小学生になる前は、いろんな心配があった。ちびぞうが学校になじめるかだけでなく、これまでと同じように働けるのか、役員とかってどうなってるのか、自分もこの先どうなるのかとても不安だった。
　ところが小学生になってみたら、保育園時代とは比べ物にならないぐらい楽なのだ。
　一番大きいのは、ちびぞうが小学校に入ってすごく成長したこと。学校で毎日座って授業を聞いている(勉強している　ではない)効果なのか、格段に理解力がついた。話は簡単に通じるし、ちょっと難しいかな、と思うこともやらせてみたら意外にできる。一人前になるための階段を、日々駆け上がるように成長する感じだ。
　学校や地域の役員も引き受ける機会があった。確かに手間はかかるし、とてもめんどくさい。でも、今までにあっためんどくさいことと比べたら、手間だけならまだ役員の方がまだいいかも、と感じる。一緒にやる人もだいたい忙しいから、仕事よりもビジネスライクな関係で何でも効率的(←これは地域によるかも)。もちろん、やらないで済めばそれに越したことはないと思う。ただ、毎年何やかんやと断り続けて気まずくなるより、一度引き受けてそれを理由に断るようにした方が自分としては楽だ。
　そして、小学校は人間関係があっさりしているということも重要だと思う。
　保育園のころは、イベントに誘われたけど行きたくないなー、でもちびぞうだけ行かれないのもかわいそうだしなー、みたいな場面がたびたびあって、何ともいいがたい気分になることがあった。
　今は保護者と接する機会もほとんどないし、友達関係もちびぞうが勝手に構築するので、子供どうしが友達＝親どうしも友達のように付き合う、という構図もない。気持ちの部分で楽だと感じる最大の理由は、個人的には間違いなくこれだ。
　小学校で待ち受けている(と思っている)ことって、思ったよりも何とかなる。そのひとことにつきます。