冬は雨降り・・夏は素晴らしき・・住めば都

チャー助です。
カナダ・バンクーバーに移住して16年ほど。生活・子育て・日本について思うこと等を綴ります。

2017年04月07日 | 生活
日本では春は別れと出会いの季節。卒業式、入学式、入社式、いろいろとイベント続きな季節だ。
こちらでは、そういう感じはまったくなくて、春というと・・・大掃除?とかかな。日本では年末が大掃除の季節だけど、こっちはスプリングクリーニングという言葉があるくらいだ。
学校は6月に終了し9月に始まるため、卒業式シーズンは夏。日本のように4月に新入社員がどっと入るということはないので、入社式っていうのもほぼ皆無。入学式もないなー、そういえば。儀式的なものが日本に比べると少ない気がする。
卒業式はあるけど、保護者がスーツを着て参加することもない。ま、ちょっとはきちんとした格好はしていくけど。
そんなわけで、式のために親はどんな服を着ていくかということで悩むこともない。お金もかからなくてよいので助かる。

こちらに来て18年、春に帰ったのは子どもがほんの小さかった頃に何回か。ほとんど夏にばかり帰っている。
春に日本に行くと花粉症が心配なんだけど(こっちでも症状は出るので同じことだが)、日本の春という季節感を感じるために帰りたいなぁと思うことはある。
さらにいうなら、秋には全然帰ったことがないのでぜひとも近い将来には秋に帰りたいと思っているがそれはまだまだ機会がなさそうだ。(こっちは秋から学校がスタートするため、この時期は意外と忙しい)

去年、バンクーバーのダウンタウンで開かれた屋外コンサートを見た。4月の始めから数週間ほど行われる桜祭りの一環だ。コンサートはオーケストラ、合唱、タップダンス、パントマイム、バレエなど多種さまざまな内容だった。その中でオペラ歌手と思しき人が(名前からすると日系人だが日本語はほとんど話せないという感じの方)、森山直太朗さんの「さくら」を歌った。たまに言葉を間違ったりもしつつ(日本人でない限り気づいた人はほとんどいないと思う)、朗々とした美しい歌声にちょっと感動。なぜかしら、ちょっとうるうるとしてしまった。
別にこの歌が好きというわけではないし、今までに数回くらいしか聞いたことがない曲だった。この曲は有名だけど私は聞く機会がなかったというだけのことですが。

でもなんだろう。その歌は私の心を春の季節の日本に引っ張っていった。日本で見た桜の花を思い出す。バス通りにある桜並木、桜のトンネルの中をバスが進んでいくようだった。夜の散歩で眺めた夜桜、生暖かい空気とぼんやりとした灯りに浮かぶ桜の花。千鳥ヶ淵の桜、ボートを漕いで桜を眺めたこと。
桜の花を単に愛でるだけではなく、日本人にとっては桜はもっと深い意味を持っている、とはよく言われることだ。
その意味は人によっても違ってくるかもしれない。私の場合は、やはり別れと出会いの季節に咲く花だから、桜がいろいろな思い出と組み合わさっていて特別なものに感じるのかな。

日本に春に帰って桜を見ても、もはや、それは美しい花を愛でるだけになってしまっている気がする。観光の一つのような。
住んでいた時には、冬が終わって春が来て、と移り変わる季節の中で生活をし、いろいろな思いが生まれて消えて、思い出となって残っていく。その時に見た桜は思い出とともに心に残る。
でも今は違う。日本で暮らしていたころの桜の様子を懐かしみながら、つまりそれに付随する思い出を懐かしみながら、日本に帰って桜を眺めたとしても、同じものではもう無くなっている気がする。
むしろ、日本を離れて日本を思う時の方が、桜の花はより美しく切なく大切な思い出の一つのように浮かび上がるのかもしれない。
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