アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

シカを引きずる

2017年04月21日 | Weblog
薬師寺・・・どこへ行っても幸運に恵まれるのですが、薬師寺でも年間4回しか公開しない平山郁夫さんの「大唐西域壁画」を見る事が出来ました。
 薬師寺は、「玄奘三蔵」と深いご縁があるのだそうで、玄奘三蔵のお骨を分骨していただいた1991年に、「玄奘三蔵院伽藍」を建立。2000年の大晦日に、平山郁夫さんの、「大唐西域壁画(玄奘三蔵求法の旅をたどる壁画)」を、大唐西域壁画殿(玄奘塔北側)にお祀り。素晴らしいものを鑑賞させていただいて、幸運でした。

唐招提寺・・・鑑真ですよ!鑑真が建立したお寺。「天平の甍」ですよ、井上靖さんの。鑑真は、6年がかりで日本に来たわけで…なぬ?天平の甍を読んだから知ってるって?ハイハイ、知っている人は沢山おられるでしょうね。
 校倉造りの経堂と宝堂が残っておりまして、奈良時代…素晴らしいわ。

 奈良の寺院、神社では、毎日のように修学旅行生と一緒になりました。高校生に、お寺を見せて、「修学旅行で~す!重要なお勉強で~す」は、無理だわ。ガイドの説明など、な~んも聴いていない。思わず、「ちゃんと聴け!」と、注意に行くところでした。カミサンに止められて思いとどまりましたがね。でも、生徒が悪いわけじゃないんですよ。お寺を見に行かせる学校が悪いっ!お金の無駄遣い。

 奈良で困ったのは、「早じまい」。とにかく、午後4時頃には、ぼつぼつ閉店するところが・・・!早すぎます。JR奈良駅にあるイオン(AEON)は、深夜の12時まで営業しておりまして、ありがたかったです。
 どうしてそんなに早く帰宅したいのか?早く寝るためには、早く夕食を食べなければならない。早く夕食を食べるためには、早く帰宅しなければならない。…のだそうで。なぜ、早く寝るかって?それは、「早起きするため」ですね。

 奈良では、「シカを死なせた場合、石子詰めに処せられた」という歴史があります。現代は、石子詰めはありませんがね。
 「石子詰め」というのは、穴を掘って死んだシカを入れ、その上にシカを殺した犯人を生きたまま入れ、首から上だけ地上に出るようにする。ここで、石を投げつけて犯人を殺すのは、「石打の刑」。「石子詰め」は、「石打の刑」のように残酷ではない。石を投げつけず、首の周囲に小石を沢山入れて圧殺した。その方が苦しむ時間が長いから残酷なんじゃないかって?そうとも言えますぅかね?

 小砂利で圧死。こんな死に方はしたくない。「石子詰め」から逃れるには、「自分の家の敷地内で、シカが死んでいないこと」。そのためには、とにかく早起きして、自宅の周囲を点検する。もし、シカが死んでいた場合は、引きずって隣の家の敷地内に運んでおく。隣の家の人が、シカに気づいて自分の家の敷地内に運び込んだら、またシカを隣に引きずって行く・・・。落語の「鹿政談」、そのまんまですね。
 そんな訳で、中世から奈良の人は早起き。よく分かります。「石子詰め」が無くなった現代も、早起きDNAは脈々と受け継がれている。いい話だと思います。

 「早起きは三文の徳」…これも、奈良発祥。この諺、なぜ、「早起きは石子詰めのがれ」じゃないのか?時代が移りかわっても、シカの死体が自分の家の前で発見された場合、その家の住人が責任を取らないといけない事には変わりがなかった。でも、石子詰めはあんまりなので、「罰金三文」に変更した。よって、「早起きは三文の徳」。三文の節約のために、シカを引きずったな!
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