2013年4月号(通巻484号):共感シネマ館


見えない放射能の60年後

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2013年4月号(通巻484号):目次

《V時評》
今こそ、活動支援金を!


《特集》
「つなぐ」から「つむぐ」へ-3年目を迎えた東日本大震災 学生ボランティアの「今」


≪私のボランティア初体験≫
ボランティアは騒がしくて酒飲みだ!
法橋 聡さん(近畿ろうきん地域共生推進部部長)

《うぉろ君の気にな~る☆ゼミナール》
「コワーキングスペース」って?

≪語り下ろし市民活動》
「悩み」をかかえる人に寄り添って-いのちの電話40年の軌跡③
齋藤 友紀雄さん(一般社団法人日本いのちの電話連盟理事)

《昼の月》
毎日すれ違う人

《この人に》
西川きよしさん(タレント)

≪現場は語る≫
暮らしづらさを支える住民による見守り活動とボランティア、市民活動の広がり
井岡仁志(社会福祉法人高島市社会福祉協議会地域福祉課課長兼ボランティア・福祉学習センター長

《わたしのライブラリー》
ひとり、歩くこと
『平さんの天空の棚田』
写真集『僕、馬』
『子どもの涙』

《私の未来予想図》
ワーク・ライフ・バランスの充実でNPOセクターの底上げを
小倉 譲(NPO法人しゃらく代表理事兼事務局長)

《トピックス》
東日本大震災から2年「3.11 from KANSAI」イベント-避難者80人が大阪で集い

《市民視点の映画を紹介する共感シネマ館》
見えない放射能の60年後
今井友樹(記録映像作家)


《東日本大震災-宮城から》
あれから2年、復興への兆しが
大久保朝江(特定非営利活動法人杜の伝言板ゆる代表理事)

《パラボラ・ニュース》
避難者を支える人を支える
生活指導員ハンドブック(ふくしま版)完成 他3本
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2013年4月号(通巻484号):V時評

今こそ、活動支援金を!

編集委員 早瀬 昇

■復興支援団体に資金不安
 東日本大震災と原発事故の発生から、3年目に入った。被災地を覆っていた瓦礫こそ減ったものの、被災された人々の生活再建は遅々として進まず、さらに多くの人々が放射能の被害を避け遠隔地での暮らしを余儀なくされている。しかし、3月11日までは活発だった震災に関する報道も、徐々に減ってきた。4月以降、さらにこの傾向が進むのではないかと心配される。
 これに加えて懸念されるのが、被災地や避難先で活動する市民団体の活動継続だ。というのも、資金面での不安が高まっている。東日本大震災の発災後、数多くの創設された「活動支援金仲介システム」の資金が徐々に枯渇しつつあり、岩手、宮城、福島の3県に配分された8・8億円の交付金積み増しで実施されてきた震災関連の新しい公共支援事業も、12年度末で終了するためだ。

■活動支援金が注目された理由
 そもそも「活動支援金」とは、東日本大震災で注目されだした災害寄付の一形態だ。被災された人々に直接配られる義援金に対して、活動支援金は被災地などで活動する市民団体に寄付するもの。従来、災害時の寄付といえば義援金が基本で、実際、東日本大震災でも自治体経由のものも含めた総額は約5400億円にも達している。しかし、活動支援金も約460億円を超えたとされている(注1)。
 これまで、その言葉さえ知られていなかったことを考えると、かなりの額だ。この背景には、市民活動への注目が高まったことに加え、公平原理のため配分が遅れがちな義援金に対し、より機動的に活用されやすい点もあるだろう。
 ただし、最終的に配分委員会に集約される義援金と違い、活動支援金は託すべき団体を選ばなければならない。これは、普段、市民活動に関わっていない多くの市民にとっては、高いハードルだ。実際、どの団体が寄付を有効に活用してくれるかが分からず、一部の著名な団体に寄付が集中し、活動の質は高くても知名度の低い団体には寄付が集まらないという事態もよく起こる。
 そこで、東日本大震災では様々な活動支援金仲介システムが誕生し、多くの人々から寄付を得、市民団体の活動を応援することになった。このシステム自体が活動支援金を増やすテコとなったが、その活動支援金仲介システムに寄せられた寄付金が枯渇しつつあるのだ。

■寄付は減り、助成の応募は増える
 たとえば累計で40 億円を超える寄付を集め、被災地の住民団体への少額助成も含めると延べ約3700団体に助成している中央共同募金会「災害ボランティア・NPO活動サポート募金」(通称・ボラサポ)を見てみよう。
 ボラサポは昨年12月までに9回の助成をしたが、図は助成金の申請締切時期ごとに、その間に集まった寄付額、寄せられた助成応募額、決定された助成額、そして助成率(応募額と助成額の比率)を示したものだ。(図で年月は応募締切時期。丸囲みの数字は第何回目の助成申請募集かを示す。なお住民団体への少額助成は含めていない)
 図が示すように第3回助成までは応募額よりも寄付額が多かったが、第4回以降は逆転。以後、震災から1年目で寄付が増えた第7回を除き、寄付額が助成決定額をも下回る状況が続いている。このため、昨年からは助成率も低下し続け、第9回助成では遂に20%台になった(注2)。
 あしなが育英会とボラサポを応援しているソフトバンクの「チャリティホワイト」(注3)などの寄付が今後も続くとしても、14年度中には支援が終了する可能性が高い。
 こうした事態は、多くの仲介システムで起こっている。たとえば、被災地の人々主体の復興を後押しするため日本NPOセンターが開設した「現地NPO応援基金」(注4)も、現在の残高では残り1回の助成が精一杯。そこで、さらに支援を継続するため、改めて寄付依頼のキャンペーンを始めることになった。

■被災者主体の復興活動を支えるために
 活動支援金という言葉が知られるようになった震災直後は、活動支援金が義援金よりも早く活用されうる点が強調されていた。しかし活動支援金には、早くだけではなく、長く(つまり後から)活用できる点でも大きな意味がある。
 たとえば、図にあるようにボラサポに最も多額の助成申請があったのは第8回目、昨年6月末に応募締切が設定された時期だ。震災発生から1年3カ月を経て、被災した人々自身が主体となって生まれた市民団体が増えてきたことも影響しているだろう。
 当然のことだが、復興には長い時間を要する。その長い復興を進める主役は、外部の応援者から、徐々に被災者自身に移っていく。その復興活動を支える有力な財政的基盤が、活動支援金だ。これら被災者主体、地元主体の復興を支える役割も重要だ。
 活動支援金の仲介システムの中には、障害者救援を続ける「ゆめ風基金」、芸術文化活動に特化する「GBFund」(企業メセナ協議会)など特徴をもった支援活動をしているところもある。仲介システムに託すと、多彩な活動を支えることができる。
 その意味でも、今こそ活動支援金を広げたい。

(注1):日本ファンドレイジング協会『寄付白書2012』経団連出版
(注2):助成額を減額して助成する団体も多く、助成申請団体と助成金受領団体の団体比率では第9回も5割を超えている。
(注3):ソフトバンクの携帯電話の基本使用料に10円を寄付分として追加すれば、ソフトバンクモバイル社も同額を足して、合計20円×契約者分を、毎月、被災地の子どもたちを支援する活動に寄付する仕組み。
(注4): http://www.jnpoc.ne.jp/?tag=311jisin-fund 日本NPOセンターが市民社会創造ファンドと連携して運営している。
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2013年4月号(通巻484号):特集

《特集》「つなぐ」から「つむぐ」へ-3年目を迎えた東日本大震災 学生ボランティアの「今」




■特集
東日本大震災の被災地において、学生が主体となって行うさまざまな支援活動が紹介され、高く評価されてきた。彼らの次なる課題は、被災地から遠く離れた自分たちが暮らす地域で何をすべきかを考えること。これは被災地で得たさまざまな縁を現地で「つなぐ」ことから、それを拡げて地元の活動へと発展させていく、すなわち「つむぐ」ことへの移行を示す。
今、学生たちの思いはどこに向いているのか? 学生独自の着眼点や考え方、そして取り組みについて、関西や九州といった地元でのいくつかの活動を紹介しながら考える。

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