大阪ボランティア協会・事業レポート

大阪ボランティア協会で実施した事業・イベントの報告を掲載しています。

裁判員ACT通信41号 ~「今市事件勉強会」報告~

2016-12-04 12:23:18 | 裁判への市民参加を進める会(裁判員ACT)
///////////////■□裁判員ACT通信41号 □■///////////////////
■今回は、今市事件の公判(2016年2月29日~4月8日)を傍聴された栃木県
の白鴎大学法学部平山真理教授に来ていただき(9月10日)、「今市事件裁
判員裁判を通じて刑事司法制度の課題を考える~取り調べの可視化、裁判
員の負担、被害者問題」とのテーマで講演された内容の報告です。
今市事件とは、当時の今市市(現在は日光市)で2005年12月に小1女児が行
方不明になり翌日遺体で発見された事件です。2014年1月になって別件で逮
捕された被告人が「本件の殺人を自供した」として起訴され、公判では被告は
「殺していない」と無罪を主張したのに有罪・無期懲役の判決でした。
1回目は傍聴席数の20倍以上の人が詰めかけたこの事件の公判は16回にわ
たり、平山講師はそのうちの半数ほどを傍聴されました。証人が計17人で内
16人が取り調べた検察官や警察官などを含む検察側だった特徴ある裁判員
裁判でした。被告人の自白調書以外には殺害に直接つながる物証がなく、
取り調べ状況をほぼ録画しながら、被疑者が一番最初に自白されたとされる
肝心の部分は録画されておらず、しかし、後日、別の検察官に対して供述して
いる様子の録音録画を見て、自白の信用性を裁判員が判断してしまったとい
わざるを得ないなど、多くの問題点がありました。

■講演で講師は以下の論点に整理して、この裁判への思いを話されました。
<論点1>事件による被害者、地域社会への影響
 事件後8年間は誰も逮捕されず、被害者遺族の苦しみや地域社会の不安が
続き、捜査機関への非難が彼らを焦らせた。事件を契機に子どもへの声掛け
を規制する条例が栃木県などで制定され、「不審者」排除の傾向が強まる。
<論点2>取り調べの可視化のあり方
 被疑者が検察官に対して最初に殺人を自供したとされる場面は録画されて
ないが、「こうやって刺して…」と別の検察官に対して被告が進んで自白して
いるように見える映像が裁判員に与えるインパクトは絶大で、「取り調べの可
視化」が検察の新たな武器になっている。
<論点3>裁判員の負担と守秘義務
 15日間の審理で裁判員に負担が大きかった長期裁判で、難しい判断を迫ら
れて議論し悩んだ経験を人に話して社会に還元したいと思う裁判員もいるだろ
うに、守秘義務によりほとんど話せないのは酷ではないか。
<論点4>刑事裁判と被害者
 刑事裁判で一定の重大事件については、被害者が被害者参加制度により
関与できるので、本件でも被害者遺族が参加していたが、被告人の否認事件
で事実認定前に被害者側の意見を裁判員・裁判官に聞かせることに問題はな
いのか。また、被害者が裁判に参加した場合に、参加することで更に傷ついた
被害者はサポートを受けられるのだろうか。
                            <論点整理、以上>

■検察官による取調べで2人目の“優しい”検察官に変わったことで、被疑者が
大いに迎合的になって自白したと言えますが、公判で裁判員が被告人に「どう
して自白したのか」と質問したことに対して、弁護人は弁論で被告人が迎合した
心理について充分に述べなかったとのことです。「やってもいないのに『やった』
と言うはずがない」とほとんどの人が思っているのだから、被告人が追い込まれ
た長期の勾留による取り調べの問題や心理状況を説明すべきだったと言えます。

■判決では、検察官が証拠とした「Nシステム」(自動車の走行記録)の記録や、
鑑定により被害者の遺体に付着していた猫の毛と被告の飼っていた猫とが同じ
グループに属する(同体ではなく)、その他、「スタンガンの空き箱」、「被告人が
出した母親への謝罪の手紙」等の証拠はどれも、「被告人が犯人ではないとす
れば合理的に説明できない」と言う程度にまでは、被告人の有罪を証明できて
いない。しかし一方、被告人が検察官に対して述べている自白は具体的で、被
害者の遺体や遺棄現場の様子と矛盾しない、という説明で被告人を有罪にした
ものでした。傍聴していたマスコミ関係者も「これで有罪は、ないね」と語ってい
た人もいたとのことです。
講演を聞いた参加者からの質疑でも、被告人のDNAが被害者の遺体から見つ
かっていないことや、自白と現場の状況が違う点などについて、「足利事件の反
省が生きてない」との意見や、「Nシステム」や猫の毛鑑定などの問題点も含め
て疑問に思う、との多くの意見が出されました。

★【編集後記】講演を聞いて、根拠の弱いこんな証拠で「そういうこともありうる
」などと裁判官が解釈して有罪になるのなら、「誰でもいいから犯人にして事件
解決に持ち込みたい」と警察・検察権力が思えば、今後も事件に無関係の無
実の人間が都合良く犯罪者にされかねない恐怖を感じます。加えて、司法改
革の一環として先日の刑事訴訟法改正で採用された「司法取引」も怖い。「あ
いつが○○した」と被疑者が嘘を言っても無実の人間が犯人にされかねず、
この制度化に疑問を感じます。(森岡)

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★“裁判員ACT”裁判への市民参加を進める会
事務局:〒540-0012
大阪市中央区谷町2丁目2-20 2F 市民活動スクエア「CANVAS谷町」
(福)大阪ボランティア協会 “裁判員ACT”裁判への市民参加を進める会(担当:永井)
Email: office@osakavol.org
URL: http://www.osakavol.org/08/saibanin/index.html
★フェイスブック
  https://www.facebook.com/saibaninact.osakavol
★事業報告ブログ
  http://blog.goo.ne.jp/os…/c/75d41997315d8237933718b371a797bf
★裁判員ACTの提言(you tube版)
  http://www.youtube.com/watch?v=Pwk2ee2Dqe0
★裁判員ノート~裁判員になったあなたへ(you tube版)
  http://www.youtube.com/watch?v=JFUgKlTPP60&feature=youtu.
メンバーは裁判員経験者を含む市民、弁護士、記者など。
月1回、CANVAS谷町に集まっての例会を中心に活動しています。
裁判員ACT通信へのご意見・ご感想もお待ちしております。
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裁判員ACT通信40号 ~彼は社会に出たあとどうしているのか、他報告~

2016-10-21 21:26:55 | 裁判への市民参加を進める会(裁判員ACT)
///////////////■□ 裁判員ACT通信40号 □■///////////////////

 10月下旬だというのに、まだまだ暑い日が続きますが、皆様いかがお過ご
しでしょうか。
 さて、裁判員ACTでは、今年度は、様々な視点から犯罪の原因を考え、
社会の側として、今後どのように取り組むべきかについて探るため、連続セ
ミナー「裁判員裁判から見えてくる社会的孤立とその課題」を実施しています。
 今回は、【1】「連続セミナー」第2回の報告、【2】「裁判員ACT傍聴カ
フェ」のご報告です。

【1】連続セミナー第2回報告(8月21日)
 8月21日(日)は、第2回「彼は社会に出たあとどうしているのか~出所者雇
用の取組み~」と題して、講師の岡本昌宏氏(セリエ・コーポレーション社長、
NPO法人なんとかなる代表)にお越しいただき、お話をお聞きしました。
 刑務所を出所した後、社会復帰するためには、就労、教育、住居などの支援
が必要です。岡本さんは、セリエコーポレーション(建設業とび職)の社長とし
て、全国の児童福祉施設や少年院、刑務所から、これまで多くの人を受け入れて
こられました。具体的な体験などをお話し頂き、住まいと仕事を用意し、身元引
受をして受け入れても、離職率が高いことなど、社会復帰のあり方に色々な課
題があることが紹介されました。岡本さんは、さらにNPO法人を立ち上げて、寮
母や臨床心理士など様々な立場の人の協力を得ながら、住まいや就労支援の
ほか、食事や学習進学支援、メンタルケア、自立後の継続的支援など、より総
合的な支援をめざされています。
 全国の施設をまわり、情熱的に語る岡本さんのお話を聞くため、大阪や京都、
兵庫だけでなく、東京や島根など遠方からも参加者がかけつけてこられました。
魅力あふれる人柄と情熱に感銘を受けた参加者も多く、講演後、1時間ほど残っ
て話をされたあと、懇親会でも有意義な議論が活発に続けられました。
 これらのセミナー内容については、欠席された人からの要望もあり、現在、各
講義の内容をまとめた「講義ノート」を作成中です。第1回~第2回と、社会福
祉士やボランティア団体など福祉関係の参加も増え、セミナーの回数を重ねるご
とに、これまで司法制度に興味がなかった人たちにも関心が広がっているようです。
 この連続セミナーの「講義ノート」については、実費販売になる予定ですが、
詳細は、後日またお知らせいたします。

なお、2016年10月23日(日)には、いよいよ連続セミナーの第3回があります。
「彼はどう裁かれたのか~裁判員裁判見えてくる社会的孤立~」
講師:池田直樹氏(大阪弁護士会)
 介護疲れからの無理心中事件や、児童虐待事件などのほか、障害者が殺人
行為をしてしまう場合もあります。具体的な事件をとおして、私たちはどのよう
にこれらの犯罪や裁判員裁判に向き合うべきかを考えます。

 開催場所は、市民活動スクエア「CANVAS谷町」(大阪市中央区谷町2丁目2-
20 2F)、午後2~4時半、参加費は1000円(当日払)です。
 セミナーへの参加申し込みは①お電話06-6809-4901へ、
または②ホームページ
( http://www.osakavol.org/08/saibanin/saibanin_seminar2016_form.html )
へお願いいたします。

【2】裁判員ACT傍聴カフェ報告(9月13日)
 裁判員ACTでは、市民の目で裁判員裁判を傍聴する「傍聴カフェ」を月1回ほ
ど実施しています。9月13日は、ACTメンバー数名と一般からの参加もあり、午
前中から大阪地裁に集合しました。この日、大阪地裁では、3つの裁判員裁判
がありましたが、予定していた法廷が満席だったので、二つに分かれて傍聴し
ました。
 一つは、若い男性が自転車やバイクに放火をし、住居の一部にも延焼した事
件で、法廷では、被告人の父親が証言をされていました。息子と離れて暮らし
ており、職場でストレスをためていたことに気づかなかったことや保釈されてい
る被告人の真面目な暮らしぶりなどを話されていました。被害者に親子一緒に
謝りにいくと、逆に心配してもらったことなどを涙ながらに語られ、傍聴席や裁
判員の中でももらい泣きをされている人がいました。
 もう一つは、西成区に住む一人暮らしの60代男性が、自宅で友達と酒を飲ん
でいるうちに、ナイフで刺して死なせてしまった事件でした。こちらは第1回公
判だったので、冒頭陳述から聞くことができましたが、午後からも、傍聴席から
見える大型モニターにはほとんど何も表示されず、傍聴する立場としては、少し
わかりにくい裁判でした。その後「覚せい剤取締法違反」の法廷に移動しました。
この法廷では、6年前、被告人からトルコでスーツケースを渡され、関空で逮捕
されたという若い女性が証言をしていました。当時は、被告人の高齢の女性の
ことも、優しくて親切な人だとばかり思っていたそうで、「関空で捕まるまで、
こんな重い罪だと思わなかった」と話しているのが印象的でした。
 夕方から、弁護士会館などを見学し、近くのお店で懇親会をしました。1年ぶ
りに法廷傍聴をしたメンバーもいて、弁護士として法律的なことを教えてもらっ
たり、個人的な感想などを話したりしました。

 実際の裁判の傍聴をして、市民の目で見てみると、あらためて色々と気づくこ
ともあります。たとえば最近は、プライバシー保護だとして、大型のモニターに
ほとんど何も表示されない法廷もある一方で、最低限の配慮をした上で、できる
限り公開をされている法廷もあります。傍聴をする立場からすれば、裁判長によ
る裁量の幅が激しく、どういう基準で公開制限をされているのかわかりにくく
なっています。傍聴カフェでは、今後、このような点にも、気をつけて見ていき
たいと考えています。

次回の傍聴カフェは、11月14日(月)の予定です。

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★“裁判員ACT”裁判への市民参加を進める会
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裁判員ACT通信39号 ~第一回森岡cafe(2016年6月17日)の報告~

2016-08-25 17:03:43 | 裁判への市民参加を進める会(裁判員ACT)
///////////////■□ 裁判員ACT通信39号 □■///////////////////

 リオオリンピックにパラリンピック、高校野球とスポーツの夏ですね。
それにしても、毎日、非常に暑いです。皆様お元気でいらっしゃいますか。
 今回は第一回森岡cafe(2016年6月17日)の報告です。今回は裁判員経
験者の松尾悦子さん(裁判員経験時 30歳代、会社員)のお話を聞くことが
できました。裁判の感想やご意見など、松尾さんのお話を紹介します。
(なお、森岡cafeとは、裁判員ACTメンバーの森岡が司会進行を務める「裁
判員経験者交流会」および「裁判員制度について語り合う会」です。)



―担当した裁判はどのような内容ですか。
 2010年10月に仙台地裁で行われた7日間の裁判。30代の被告人が共犯者
と2人で被害者から金を奪った上で殺害したという強盗殺人事件だった。ただ
し、被害者の遺体は見つかっておらず、裁判で見た証拠は遺体を埋めたとさ
れる穴の写真だけというミステリー小説のような遺体なき殺人事件だった。被
告人は、「殺害する計画は知らなかった」と否認していた。被告人が共犯者と
殺害する話し合いをしたのか、殺害行為をしたのかなどが争点だった。
 検察官は強盗殺人罪で無期懲役を求刑、弁護人は「有期刑を」と主張。松
尾さんたちは、殺人の共謀は否定し強盗致死にとどまると判断して懲役15年
の判決を出した。

―裁判で印象に残ったことや、感想を教えて下さい。
 当時の職場には裁判員の特別休暇があり参加しやすい環境だったが、他の
裁判員には有給休暇をとって参加している人もおり、裁判中も仕事の連絡をし
ているような様子もあった。
 ギャングだというので、こわもての人を想像していたけれど、被告人はジャケ
ット羽織ってきちんとした服装の人だった。
 私は、疑わしきは罰せずなどのルールの説明を事前に裁判所から聞いたが、
裁判が終わって他の事件の裁判員経験者から、ルールの説明を十分に受け
なかったという話を聞いて驚いた。裁判のルールを知らない人もいると思うの
で最初に説明をしてもらう必要があると思う。
 裁判官は、意見の誘導はなかったが、タイムキーパーにはなっていたと思う。

―事件は、裁判員裁判初の「やり直し」になりましたね。
 (検察が控訴して翌年,裁判員裁判の一審判決が破棄され、量刑の見直しで
はなく裁判そのもののやり直しとなった。新たに裁判員が選任され、証人尋問
や被告人質問など一審DVD映像を見ての審理が行われた結果、検察の求刑
通り無期懲役の判決が出た。被告人がこれに対して控訴し、高裁はやり直しの
裁判員裁判判決を破棄、懲役15年の判決。最終的に初めの判決通りで確定し
た。)
 判決については、私達の判断に自信を持っていた。あれだけ評議をつくして
考えて、自信がありません、違いますとはいえない。
 裁判の差し戻しを聞き、やりきった感を持っていたのに、一気にテンション下
がった。やり直しの裁判の裁判員は、生の証言を聞かずにDVD映像を見るだ
けの裁判。しかも、やり直しということで前と違う結論を出さないといけないプ
レッシャーがあったかもしれない。彼らは自分たちの出した判決を破棄された
ことに対しても、徒労感があったのではないかと思う。
 判決が確定した時、被告人が、「最初の裁判員裁判と同じ主張が通ったから、
もういい」と上告を取り下げたと記事で知り、嬉しかった。

―メディアの取材を受けたり、シンポジウムなどに登壇したり、裁判員の経験を
積極的に話しておられるのは、どのような気持ちからですか?
 裁判員を務めたと話した時の周囲の反応が、怖いといった否定的なものが多
かったので、それを払拭したかった。とりあえず行ってみようというふうになって
ほしい。
 裁判員の経験は楽しかった。「せっかく当たったのだから、この経験を発信し
ない手はない」と思って話し始めた。ありのままに思うところを話している。家
族や周囲の人とは裁判員というキーワードをきっかけにいろんな話ができる
ようになったと思う。

―制度は最初の頃に比べて良くなったと思いますか? 
 そう変わっていないように思う。私は会社員枠として話しているつもりだが、
会社員が日本人の大多数を占めているのに発言する人が少ない。公の場で
話している裁判員の経験は古いことが多い。最近の裁判の様子がわかれば、
制度が良くなってきているのかどうかわかると思うので、新しい人にどんどん
話してほしい。
 私は、虐待や性暴力の事件、死刑事件なら仮病を使ってでも辞退したと思
う。子どもがいるので、許せないという感情が抑えられなければきちんと判断
ができないし、それは裁判員としてふさわしくないと思った。死刑は元々制度
に反対なのでかかわりたくなかった。
 担当する事件がわかってから、裁判員がこの事件は精神的に無理という気
持ちがあれば辞退できるようになってもいいと思う。「できない」と思いながら
やるのは被告人に対しても失礼で、裁判自体が不幸になる。できると思う人
がやるのがいい。

 松尾さんは、6年前の裁判のことを鮮明に記憶しておられた。それは、前向き
かつ冷静な態度で裁判に向き合っていたことや、その後も取材に応じるなど
繰り返し発言する機会があったことも手伝っているだろう。また、松尾さんが判
決要旨を持っていたことで、裁判の記憶を確認できたことも確かな記憶を保持
するのに役立っているように思われる。
 松尾さんは、評議の終盤で読み合わせに使った10ページにわたる判決文の
下書きを「記念にどうぞ」と持ち帰りを許されたそうだ。
 裁判所が「裁判員が家族や職場に話しやすいように判決要旨を渡すこともあ
る」と聞くが、判決要旨を持っている経験者に出会うことは少ない。メモの持ち
帰りが禁止されていることや、守秘義務を気にせず語り合う環境がないことか
ら、裁判員ACTでこれまで聞き取りをした経験者も、「裁判の記憶ははっきりし
ない」という人が多い。
 松尾さんも言うように、新しい人がどんどん裁判員裁判を語るためにも、裁判
員に選ばれたら「判決文がほしい」と声に出してほしい
(裁判員ノートhttp://www.youtube.com/watch?v=JFUgKlTPP60参照)。裁判
所はぜひ、判決要旨を裁判員に提供してほしい。

2016年10月23日(日)には連続セミナー第3回があります。
 「彼はどう裁かれたのか~裁判員裁判見えてくる社会的孤立~」
講師:池田直樹氏(大阪弁護士会)です。
 セミナー開催場所は、市民活動スクエア「CANVAS谷町」(大阪市中央区谷町
2丁目2-20 2F)です。参加費は、1000円(当日払)です。
 セミナーへの参加申し込みは①ホームページから、または、②本メールに添付
しておりますチラシのフォームに記入の上、FAXにてお願いいたします。皆様とご
一緒できることを楽しみにしております。




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★“裁判員ACT”裁判への市民参加を進める会
事務局:〒540-0012
大阪市中央区谷町2丁目2-20 2F 市民活動スクエア「CANVAS谷町」
(福)大阪ボランティア協会 “裁判員ACT”裁判への市民参加を進める会(担当:永井)
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メンバーは裁判員経験者を含む市民、弁護士、記者など。
月1回、CANVAS谷町に集まっての例会を中心に活動しています。
裁判員ACT通信へのご意見・ご感想もお待ちしております。
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裁判員ACT通信38号 ~彼はどうして罪を犯してしまったのか~

2016-07-22 20:45:09 | 裁判への市民参加を進める会(裁判員ACT)
///////////////■□裁判員ACT通信38号□■///////////////////

 18歳から選挙権が認められて初めての選挙となりました第24回参議院議員選挙も終了し、蒸し暑い毎日です。皆様いかがお過ごしでしょうか。

 裁判員ACTでは、今年度、全3回の連続セミナー「裁判員裁判から見えてくる社会的孤立とその課題」を6月、8月、10月に開催いたします。6月のセミナーでは40人程度の方にセミナーおよびグループトークにご参加いただき誠にありがとうございました。また、12月には、裁判員経験者と一緒に裁判員制度について考える恒例の学習会も開催いたします。本メール最後に申込方法を掲載いたしますので、是非ご参加ください。

 さて、6月のセミナーでは「彼はどうして罪を犯してしまったのか~社会的孤立と刑事司法~」と題しまして、大阪弁護士会の辻川圭乃氏を講師に、知的障害などのある人がなぜ犯罪行為を行ってしまうのか、罪に問われるとき、刑事司法でどのような立場に置かれているのか、いかなる支援が必要かという問題について、3つの事例を紹介してもらい、犯罪行為に至った経過や事件の詳しい内容をお話いただきました。それに加えて、辻川弁護士が携わっている「大阪モデル」についての説明もしていただきました。

 事例①は現住建造物放火未遂事件。この事件を起こした男性はてんかんであることはわかっていましたが、知的障害があることがわかっておらず適切な支援が受けられなかったことが事件の背景にありました。
 事例②は殺人未遂。この事件を起こした女性は、父親が認知症を患い成年後見人がついたときに、父親からの経済的援助がなくなると絶望し、特に疾患を抱えていない成人したわが子を殺し自分自身も自殺しようと考え、わが子の頭を金づちで殴り怪我をさせました。精神疾患がありながら通院しておらず、事件を起こす前に適切な支援があれば、生活保護を受給したり、病院で投薬を受けるなどすることで事件を未然に防げたのではないかと考えられました。
 事例③は殺人事件。この事件を起こした男性は小学生のときのいじめが原因で引きこもりになり、30年間引きこもり続けていました。援助してくれていた姉に自立(生活保護受給)を求められ、姉を殺害しました。精神鑑定の結果、アスペルガー症候群と診断され、二次障害として強迫性障害及び恐怖症性不安障害を有していました。福祉とつながるきっかけが全くなかったわけではないのですが、結局福祉とつながることができなかったことが事件に繋がりました。

 今回の3つの事例では、事件に至るまでに適切な支援が得られなかったことが犯罪に繋がりました。辻川弁護士によると、障害者が加害者となる事件では、その前にいじめや虐待、消費者被害などの被害に必ずあっているとのこと。精神疾患や知的障害を抱えていない人ならば早い段階でSOSを出すところ、障害のせいで助けを求められず悪循環に陥ってしまうことが多く、結果として、重大な事件に発展してしまったそうです。
 辻川弁護士は、障害がなければ事件はなかったと考えるが、単に障害があるから刑を軽くしてくれとは言わない、けれども障害があることで刑を重くすることは絶対にしないで欲しいと裁判員に訴えたいとのこと。

 また、大阪弁護士会では、障害者は自己防衛力が低いことに鑑み、2011年11月から被疑者・被告人に障害があると分かった場合に研修を受けた弁護士を派遣する制度を開始しました。さらに2014年6月からは、大阪弁護士会と大阪社会福祉士会または大阪府地域生活定着支援センターが連携して、いわゆる入口支援(刑事施設入所前の支援)を「大阪モデル」として弁護士会自体のシステムとして運用しています。辻川弁護士は事件を繰り返し起こしてしまうのはその人が反省していないからではなく、その背景にある、病気や障害、貧困、消費者被害に対応した支援に繋がる環境がないからであって、環境調整を行うことで結果として繰り返さなくなると説明されました。このような取り組みはまだ始まったばかりであり、司法と福祉の連携は今後ますます求められると感じました。

 グループトークでは5つのグループにわかれ、今日のセミナーの感想や講師への質問、日頃の活動や感じていることなどを自由に話してもらいました。最後に各グループからその内容を発表してもらい全員で共有しました。




 次回は2016年8月21日(日)
 「彼は社会に出たあとどうしているのか~出所者雇用の取組み~」
講師:岡本昌宏氏
(セリエ・コーポレーション社長、NPO法人なんとかなる(申請中)代表理事、職親プロジェクト)
 出所者の支援についてお話いただき、刑余者の社会復帰のあり方について考えます。

 セミナー開催場所は、市民活動スクエア「CANVAS谷町」(大阪市中央区谷町2丁目2-20 2F)です。参加費は、1000円(当日払)です。
 セミナーへの参加申し込みは①ホームページから、または、②本メールに添付しておりますチラシのフォームに記入の上、FAXにてお願いいたします。皆様とご一緒できることを楽しみにしております。
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メンバーは裁判員経験者を含む市民、弁護士、記者など。
月1回、CANVAS谷町に集まっての例会を中心に活動しています。
裁判員ACT通信へのご意見・ご感想もお待ちしております。
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裁判員ACT通信37号 連続セミナー「裁判員裁判から見えてくる社会的孤立とその課題」の開催告知(再)

2016-06-11 13:28:27 | 裁判への市民参加を進める会(裁判員ACT)
//////////////■□ 裁判員ACT通信37号 □■//////////////

 伊勢志摩サミットが無事に終わり、二週間が経とうとしています。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
 裁判員ACTでは、今年度、全3回の連続セミナー「裁判員裁判か
ら見えてくる社会的孤立とその課題」を6月・8月・10月に開催い
たします。また、12月には、裁判員経験者と一緒に裁判員制度につ
いて考える恒例の学習会も開催します。既にお申込みいただいた皆様
ありがとうございます。会場の都合により定員数を設けておりますの
で、若干名となる残席を受付けております。詳しくは本メールに再度
添付いたしますチラシをご参照下さい。




 裁判員ACTは裁判員制度とともに7年間活動を続けています。ACT
メンバー内で裁判員制度そのものを見つめ考える視点と、セミナーや
学習会などで参加者を募り社会や司法の色々な問題について考える
場を提供してきました。今年度のテーマは、誰もが身近に感じられる
福祉や社会復帰などに焦点を当て、なぜ犯罪は起きるのか、私たちは
どう向き合えばいいのかを、連続セミナーを通じて実例の犯罪から原
因を考察し、社会の課題を皆さんと一緒に考えていきたいと思ってい
ます。

連続セミナーの内容は、下記のとおりです。
第一回:2016年6月19日(日曜日)14時~16時半
「彼はどうして罪を犯してしまったのか~社会的孤立と刑事司法~」
講師:辻川圭乃氏(大阪弁護士会)
内容:知的障がいなどのある人がなぜ犯罪行為を行ってしまうのか、
罪に問われるとき、刑事司法でどのような立場に置かれているのか、
いかなる支援が必要かという問題について、お話し頂きます。

第二回:2016年8月21日(日曜日)14時~16時半
「彼は社会に出たあとどうしているのか~出所者雇用の取組み~」
講師:岡本昌宏氏(セリエ・コーポレーション社長、
NPO法人なんとかなる(申請中)代表理事、職親プロジェクト)
内容:刑務所を出所後、円滑に社会復帰するためには、就労、教育、
住居などの支援が必要です。民間で出所者の支援を続けてこられた
立場から、出所者の支援についてお話し頂き、刑余者の社会復帰の
あり方について考えます。

第三回:2016年10月23日(日曜日)14時~16時半
「彼はどう裁かれたのか~裁判員裁判から見えてくる社会的孤立~」
講師:池田直樹氏(大阪弁護士会)
内容:裁判員裁判で審理される事件の中には、加害者側の社会的な
孤立がその背景にあったのではないかと考えられるものがあります。
介護疲れからの無理心中事件や、児童虐待事件などのほか、障がい
者が殺人行為をしてしまう場合もあります。具体的な事件をとおし
て、私たちはどのようにこれらの犯罪や裁判員裁判に向き合うべき
かを考えます。

 セミナーの開催場所は、市民活動スクエア「CANVAS 谷町」大会
議室(大阪市中央区谷町2 丁目2-20 二階)です。参加費は、
各1,000 円(当日払)ですが、第1~3回にすべて参加の方は初回
に3,000 円頂戴し、公開学習会(12/3に開催します・後述)の受講
料を500 円にいたします。大阪ボランティア協会の個人会員は、第
1~3回をすべて参加の場合、2500 円です。

 上記の連続セミナーのほか、以下の公開学習会を予定しています。
公開学習会:2016年12月3日土曜日 13時半~17時
「私たちは裁判員制度にどう向き合うか~裁判員経験者たちの思い」
講師:裁判員経験者数名その他(調整中)
参加費:1000円

 以上の連続セミナーおよび公開学習会への参加お申し込みは、
①ホームページから、
又は②本メールに添付しておりますチラシのフォームに記入のうえ、
FAXにてお願いいたします。
 皆様とご一緒できることを楽しみにしております。


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★“裁判員ACT”裁判への市民参加を進める会
事務局:〒540-0012
大阪市中央区谷町2丁目2-20 2F 市民活動スクエア「CANVAS谷町」
(福)大阪ボランティア協会“裁判員ACT”裁判への市民参加を進める会(担当:永井)
e-mail: office @osakavol.org
URL: http://www.osakavol.org/08/saibanin/index.html

★フェイスブック
https://www.facebook.com/saibaninact.osakavol
★事業報告ブログ
http://blog.goo.ne.jp/osakavol-report/c/75d41997315d8237933718b371a797bf
★裁判員ACTの提言(you tube版)
http://www.youtube.com/watch?v=Pwk2ee2Dqe0
http://www.youtube.com/watch?v=oewPvijMXB8
★裁判員ノート~裁判員になったあなたへ(you tube版)
http://www.youtube.com/watch?v=JFUgKlTPP60

メンバーは裁判員経験者を含む市民、弁護士、記者など。
月1回、CANVAS谷町に集まっての例会を中心に活動しています。
裁判員ACT通信へのご意見・ご感想もお待ちしております。
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