いちょうの会

大阪クレジット・サラ金被害者の会

奨学金返還「人生のリスク」 10年で強制執行120倍

2017-02-24 21:09:53 | Weblog

          奨学金返還「人生のリスク」

          10年で強制執行120倍 

奨学金返還「人生のリスク」 10年で強制執行120倍
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201702/CK2017022202000135.html

 日本学生支援機構から奨学金を借りた人が返せなくなり、給料の差し押さえなど強制執行にまで進むケースが急増している。二〇〇五年度には四件だったが、一五年度に百二十倍超の四百九十八件になった。就職できなかったり、低賃金が続くことが大きく影響しているようだ。一方で返さない事例を見逃せば不公平感が高まるうえ、新たな借り手に必要な資金の減少につながるため、回収を厳しくせざるを得なくなっている。 (白山泉)

 専門学校を卒業してアパレル業界に就職した都内の三十代男性は学生時に約四百三十万円の奨学金を借りた。今の給料は手取り十五万円程度。返還が滞り、一五年冬に支援機構と毎月約三万円の支払いを約束したが、延滞金も含め返還額は四百万円以上も残った。結局、返せなくなり、数カ月後に給料を差し押さえる「強制執行」を予告する通知が届いた。

 支援機構は返還が困難になった人の救済措置を行っている。一四年度に延滞金の利率を年10%から5%に引き下げ、今年四月からは月額の返金額を三分の一に減らして返還期間を延ばす制度も新たに設ける方針。

 一方で奨学金の回収のため、簡易裁判所を通じた支払い請求や強制執行など法的措置を強化している。延滞者の割合は減少傾向にあるが、返還が困難な人を追い詰めている側面もある。

 政府は一七年度予算案で返還不要の給付型奨学金の新設を盛り込み、国会で審議中。教育無償化に向けた議論も活発化している。だが、すでに奨学金を借りている返還困難者の救済策は十分とは言えない。

 若者の労働問題に取り組むNPO法人「POSSE(ポッセ)」の岩橋誠さんは「延滞金が増え、元本の返還まで届かない人も多い。延滞金のカットなどの救済策が必要だ」と、現在の返還困難者の救済策では不十分だと指摘している。

◆外部委託で回収強化 正社員前提「制度限界」

 非正規社員が増え、正社員ですら簡単に給料が上がらない今の日本で、若者が背負う数百万円の借金は重荷だ。日本学生支援機構の二〇一四年度の調査では、奨学金の延滞が続く理由として「低所得」を挙げた人が51・6%。〇七年度の40・8%から増えた。「延滞金額の増加」も46・8%にのぼる。

 一方で、学びたくてもお金がない人を支援するために、奨学金の重要性はさらに高まっている。奨学金の貸出資金の一部に返還金を充てている支援機構にとって、「次世代の奨学金の原資を確保するため」に延滞金を減らすことは不可欠だ。支援機構は債権回収会社(サービサー)への外部委託をするなど、奨学金の回収業務を強化している。「返還できる人からはしっかり返還してもらうことが大切」と説明する。

 だが、返還できるのにしない人と、生活が厳しくて本当に返せない人を明確に分けるのは簡単ではない。差し押さえまで進んだ場合、将来、クレジットカードの審査が通りにくくなったり、職場にいづらくなる場合もあり、支援機構の取り組みが利用者を追い詰める。

 奨学金の返還の相談を受けている太田伸二弁護士は「大学を出たらみんなが正規社員になり、奨学金を返済できるという制度設計はもう成り立たない。このままでは大学に進学することが人生のリスクになりかねない」と話している。

<奨学金の返還> 奨学金は毎月の口座引き落としで返還するが、残高不足などで引き落としができないと「延滞」となる。日本学生支援機構が委託した債権回収会社が、返還の指導や猶予制度の案内などをしているが、延滞になってから9カ月がたっても猶予の手続きや入金がない場合には、裁判所を通じて「支払督促」を実施。その後に訴訟に移る。分割返還による和解で解決する場合が多いが、それでも延滞が続くと給与差し押さえなどの「強制執行」になる。


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貸家着工 首都圏でバブル? 新築増えて空室率上昇

2017-02-20 21:04:01 | Weblog

                               貸家着工 首都圏でバブル? 

                                   新築増えて空室率上昇 

貸家着工 首都圏でバブル? 新築増えて空室率上昇
http://mainichi.jp/articles/20170218/k00/00m/020/023000c

 2016年の貸家着工は41万8543戸と8年ぶりの高水準になった。相続税の節税対策でアパートなどの貸家を建てる動きが活発化しているためだが、一方で既存のアパートやマンションの空室率は上昇している。専門家は「実需を伴わないアパート・マンション建設は続かない」として、バブル崩壊と首都圏郊外のさらなる「空きアパート」増加に懸念を示している。

 16年の新設住宅着工戸数は前年比6.4%増の96万7237戸で、2年連続で増加した。13年以来3年ぶりの高水準で、日銀のマイナス金利政策などを受けた低金利の長期化も住宅建設を後押しした形だ。

 中でも大きいのが貸家着工の増加だ。新設住宅着工のうち、持ち家や分譲住宅は20万〓30万戸台にとどまる。これに対して貸家着工件数は08年のリーマン・ショック後は30万戸前後で推移したものの、13年に35万戸を回復し、16年には40万戸を突破。この結果、新設着工の4割超を占めている。

 貸家着工増加の背景にあるのが15年の相続税の課税強化だ。貸家を建てると土地の評価額が下がって相続税が減らせるため、節税目的のアパート建設が相次いだ。だが、新築アパートが急増したことで、古いアパートの空室率が首都圏近郊を中心に急増するなど、ひずみも生じている。

 不動産調査会社のタス(東京都中央区)によると、首都圏のアパートの空室率は15年夏ころから急上昇しており、神奈川県や千葉県では木造などの空室率が35%を超えている。同社の藤井和之主任研究員は「少ないパイをアパート大家が奪い合っている状態。首都圏近郊で埋まっている物件は、駅近や新築などの条件の良いものが多い。人口減が続く中、条件の悪い物件は徐々に不良債権化していくのではないか」と分析している。

 また、首都圏近郊などでは、今後、高齢化が急速に進展することが予想される。ニッセイ基礎研究所の岡圭佑氏は、相続税の課税強化や低金利の長期化で「すぐにバブルが崩壊することはない」としながらも、「首都圏郊外の高齢化の進展がバブル崩壊のきっかけになる」と懸念を示している。【永井大介】


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金融取引装う「新型ヤミ金」が横行 標的は中小企業…警察・支援団体も対応本腰

2017-02-16 17:29:11 | Weblog

         金融取引装う「新型ヤミ金」が横行 

       標的は中小企業…警察・支援団体も対応本腰 

金融取引装う「新型ヤミ金」が横行 標的は中小企業…警察・支援団体も対応本腰
http://www.sankei.com/west/news/170214/wst1702140036-n1.html

 企業の資金調達に用いる金融取引「ファクタリング」を悪用し、高額な手数料を徴収するヤミ金が横行している。実態は資金繰りに苦しむ中小企業に法外な高金利で貸し付ける手口で、ファクタリングの手数料に法的な制限がないことが背景にあるという。大阪府警は1月、貸金業法違反容疑で、ファクタリングを装ったヤミ金業者を全国で初めて摘発したが、業者の実態は不透明な部分が多く、被害の全容は判然としていないという。(井上浩平)

違法性の判明恐れ

 「分割返済を交渉してほしい」
1月中旬、多重債務者の支援団体「大阪クレジット・サラ金被害者の会」(大阪いちょうの会)でヤミ金対策委員長を務める前田勝範司法書士のもとに、札幌市の食品販売会社から相談が寄せられた。同社は資金繰りが悪化し、昨年12月、「ファクタリング」をうたった業者からの電話勧誘に応じてしまっていた。
 正規の業者なら企業の債権を買い取って代金を回収するが、この業者は取引先への未収金(売掛債権)100万円を担保に30万円を同社に貸し付けた。同社は利息を含め40万円を返済したが、追加で借りた約77万円のうち約53万円が返せず、返済を迫られていた。
 融資とすれば法定金利の10倍以上で、明らかに違法な高金利のため、前田司法書士は「無登録の貸金業に当たり、出資法に違反する高金利だ」と判断。取引を中止し、支払い分の返還を求める文書を業者に送ると、素直に従ったという。
 業者側とは電話やファクスでやりとりしたが、所在地などは不明のままだ。「ファクタリングを隠れみのにしたヤミ金の“確信犯”。争えば違法性が明らかにされると考え、素直に応じたのだろう」。前田司法書士はこう推測する。

何度も貸し付け

 金融関係者によると、ファクタリングはもともと、中小企業の資金繰り支援策としてリース会社などが手がけてきた。企業側にとっては債権を取引先からの支払日より早く現金化できるなどのメリットがある。
 ただ、ファクタリングは融資でなく、取引手数料にも明確な規制がない。このため、法規制が厳しくなったヤミ金業者がファクタリング業者に衣替えし、手数料名目で高い金利を取るケースが増えているという。
 正規のファクタリング契約では、債権譲渡を取引先に知らせる「債権譲渡通知書」も作成するが、悪徳業者はこの通知書も悪用するようだ。「返済できなければ取引先に通知書を送る」と企業側に圧力をかけ、何度も貸し付けるという。
 捜査関係者は「資金繰りが苦しい企業は、途中でヤミ金だと気づいても、すぐに資金が必要なため業者から借りてしまう」と話す。

手口も使い回し

 府警が今年1月に摘発した2業者の中には、ヤミ金で逮捕歴のある人物も含まれていた。2業者は全国約250社に総額3億円以上を貸し付け、1億円以上の利益を得ていたという。
 府警幹部は「金が用意できなければ利息分だけを払わせ、元金返済を先延ばしにする『ジャンプ』と呼ばれる手口を使うなど、ヤミ金そのもの」と指摘する。
 府警は全国で同様の被害が相次いでいるとみているが、新たな手口だけに詳細はつかめていないという。今後も摘発を通じて実態解明を進める方針だ。


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住宅政策は福祉連動で 共産党国会議員団が学習会

2017-02-05 18:10:38 | Weblog

             住宅政策は福祉連動で 

          共産党国会議員団が学習会  

住宅政策は福祉連動で 共産党国会議員団が学習会
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2017-02-04/2017020404_01_1.html

 貧困問題に取り組む専門家を招いて、縦割り行政の弊害から住宅政策と福祉政策が連動していない日本の現状を考える、日本共産党国会議員団の「住宅セーフティネット」学習会が3日、衆院議員会館で行われました。

 首都大学東京の子ども・若者貧困研究センター特任研究員、小田川華子さんは、「若年層の住宅困窮問題から住宅政策を考える」と題して、報告しました。国土交通白書などから、不安定就労層が選ぶ立地は、通勤交通費が抑えられ、複数の職場にアクセスが良く、転職してもなるべく引っ越さなくてよいところだと指摘。首都圏の単身者は都心部に集まり、安全を確保するため、単身女性の都心への集中は男性より著しいと語りました。実家から出られない若者やシェアハウスを転々とする低所得の若者が入居できる賃貸住宅の必要性を強調しました。
 「高齢者の住まいの貧困の現状」について報告した、住まいの貧困に取り組むネットワーク世話人の稲葉剛さんは、川崎の簡易宿泊街火災事故にも触れながら、簡易・低額民間宿泊所に単身高齢者が“滞留”している現状を告発。生活保護行政と住宅行政が居住福祉政策として一元化される重要性を語りました。
 住まいの改善センターの坂庭國晴理事長は、政府が今国会に提出する法案や「新たな住宅セーフティネット制度」の問題点や課題について報告しました。
 もとむら伸子衆院議員、山添拓参院議員が参加し、専門家と政府法案などについて意見交換しました。


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ついのすみかになる「無料宿泊所」/稲葉剛・立教大学特任教授が指摘/行政の姿勢も批判

2017-01-28 18:11:03 | Weblog

           ついのすみかになる「無料宿泊所」

           稲葉剛・立教大学特任教授が指摘  

              行政の姿勢も批判 

ついのすみかになる「無料宿泊所」/稲葉剛・立教大学特任教授が指摘/行政の姿勢も批判
https://www.rengo-news-agency.com/
ついのすみかになる-無料宿泊所-稲葉剛-立教大学特任教授が指摘-行政の姿勢も批判/

無料低額宿泊所を”死亡退所”する生活保護受給者が各地で相次いでいることを「毎日新聞」(2016年12月30日)が報じるなど、貧困ビジネスと生活保護の関係に注目が集まっている。

うした中、「住まいの貧困に取り組むネットワーク」世話人の稲葉剛氏が都内で講演した。

「貧困ビジネス業者の宿泊所に役所が保護申請者を送り込んでいる。両者は共犯関係にある」と行政の姿勢を批判した。講演は1月24日、「公正な税制を求める市民連絡会」が主催した。

 生活保護申請は住居がない場合も可能だが、受給時には住む場所が定まっていなければならない。民間アパートなどを借りるための初期費用を行政が出す仕組みも用意はされているが、行政は出したがらないという。「『ホームレスの人に一人暮らしはできない』という偏見が行政にはある。

一方、民間アパートを探しても断られるケースがほとんど。高齢単身者への入居差別は深刻だ」と稲葉氏は説明する。

  その結果、生活保護を申請したホームレスの人の選択肢は(1)貧困ビジネス経営の宿泊所(2)簡易宿泊所――の二者択一に。低所得者向けの高齢者福祉施設は不足しており、一時的な寄居の場所であるはずの宿泊所が「ついのすみか」になってしまっているという。


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阪神大震災22年 復興住宅「期限」に苦悩 転居迫られ

2017-01-13 15:18:26 | Weblog

               阪神大震災22年 

           復興住宅「期限」に苦悩 転居迫られ  

阪神大震災22年 復興住宅「期限」に苦悩 転居迫られ
http://mainichi.jp/articles/20170112/k00/00m/040/091000c

 阪神大震災の発生から17日で丸22年を迎える今も、兵庫県と神戸市など6市の借り上げ復興住宅には約2800世帯が住んでいる。だが同住宅は入居から20年で原則、家主に返還される制度だ。

昨年5月12日の神戸地裁203号法廷。明け渡すよう神戸市から訴えられた男性が証言台に立った。

「この家で終身、生活できると信じてきた。被災した時、まさか21年後に神戸市に訴えられるとは夢にも思っていませんでした」
 この男性は神戸市兵庫区の借り上げ復興住宅「キャナルタウンウエスト」に住む元調理師、吉山隆生さん(66)。自宅が全壊し、仮設住宅を経て1999年12月に移った。周囲の環境に慣れ、落ち着いた日々を過ごしていた。20年で返還される制度と知ったのは6年前。「入居時には書面でも口頭でも説明はなかった」と訴える。その後、85歳以上や重度の身体障害者などの継続入居は認められたが、吉山さんは対象外だった。退去を拒むと昨年2月11日、訴状が届いた。

 訴状が届いてから、睡眠導入剤が欠かせなくなった。一からやり直す自分を想像する。「何か悪いことをしたのか」。何度も自問するが、答えは出ない。

 兵庫県宝塚、伊丹両市は計71世帯について無条件の継続入居を決断したが、それ以外は年齢などの条件を満たさなければ2022年までに次々と入居期限が訪れ、転居を迫られる。西宮市と大阪府豊中市は猶予期間を設けて原則転居を求めており、入居先によって格差が生じている。
 全壊だけでも18万世帯から住居を奪った阪神大震災。「一刻も早く住まいを」と懸命だった行政側に、「仮設住宅の次の住まいの20年後」を想像する余裕はなかった。

仙台市は全戸訪問 「将来退去」伝える

 この教訓に取り組んだのが東日本大震災の被災地・仙台市だ。ピーク時に約1万2000世帯が仮設で暮らした。8割は自治体が公営や民間住宅の空き部屋を借り上げ、無償提供する「みなし仮設住宅」に入居していた。

 仮設供与はいつか終わる。「追い出し」にならないよう次の住まいに移ってもらうことが至上命令だった。市は震災直後から全戸訪問を1年かけ実施。支援が必要な世帯への訪問を繰り返し「いつか出ていかなければならない」と伝えた。

 公的支援ですくいきれないニーズは民間支援団体と連携した。その一つ、一般社団法人「パーソナルサポートセンター」(PSC)=仙台市=は不動産業者と連携して連帯保証人不要の物件を紹介。転居費が用意できないケースは民間の貸付制度を活用した。

 PSCはこれまでに166件の転居に携わった。1世帯当たりの平均相談数は20回。「166通りの支援をした」という。PSC理事でもある「人と防災未来センター」(神戸市)の菅野拓研究員は「『ハコ』ではなく、『暮らし』を用意することを重視した」と強調する。【井上元宏、神足俊輔】


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住宅セーフティネット制度の創設決定・・・国土交通省 民間賃貸住宅の改修費用と家賃を補助

2017-01-03 14:24:10 | Weblog

        住宅セーフティネット制度の創設決定 

             国土交通省 

        民間賃貸住宅の改修費用と家賃を補助  

住宅セーフティネット制度の創設決定・・・国土交通省 民間賃貸住宅の改修費用と家賃を補助
http://www.zenchin.com/news/2017/01/post-3120.php

国土交通省は昨年12月19日、2017年度予算大臣折衝で、住宅セーフティネットの創設が承認を受けた。

関連費用として27億円の予算案が閣議決定された。

予算では、民間賃貸住宅の空室や空き家に高齢者や子育て世代の入居を促進するため、改修費用や家賃を補助する。

改修費用の補助の要件としては、住宅確保に配慮が必要な世帯専用であること。

国が費用の3分の1を補助する。

低所得入居者の負担を軽減する措置としては、家賃と家賃債務保証料を補助する。

NPO法人や不動産関係団体、地方公共団体で構成する居住支援協議会を設け、入居促進にかかわる活動への補助も行っていく予定だ。


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規制強化より患者支援 「カジノ法」スピード成立…ギャンブル依存症対策は?

2016-12-22 18:06:44 | Weblog

              規制強化より患者支援 

      「カジノ法」スピード成立…ギャンブル依存症対策は? 

規制強化より患者支援 「カジノ法」スピード成立…ギャンブル依存症対策は?
http://mainichi.jp/articles/20161222/dde/012/040/002000c

薬物、酒と同じ「脳の病気」/「自己責任論→孤立化」の逆効果

 対策が後回しとは、ギャンブル依存症を甘く見ているのではないか。刑法が禁じているカジノを合法化する「統合型リゾート(IR)整備推進法」(カジノ法)がスピード審議で成立した。依存症患者になるのは、意志が弱い一握りの人だけなのか。依存症と闘う人たちの声を聞きながら考えてみた。【井田純】

 カジノ法審議は衆参合わせてたった20時間余り。経済効果が年間約7600億円に及ぶという関西経済同友会の試算が強調される一方、依存症対策の議論は深まらなかった。政府は来年度から対策を強化するというが、具体的な案はまだ見えてこない。

 一方で、カジノ法案審議と並行して、日本維新の会は生活保護受給者にパチンコなどを禁じる法案を提出。従わない場合は保護の停止も視野に入れている。大分県内の2市ではパチンコをした生活保護受給者に給付停止・減額の措置を続けていたことが判明、今年3月に県から指導を受け措置を撤回したが、ネット上では従来の措置を支持する意見があふれた。世の流れをみると、依存症対策に罰則を絡める論議が強まりそうだ。

 そもそも依存症とは何なのか。アルコール、薬物、ギャンブルなどさまざまな依存症治療を専門に行う大石クリニック(横浜市)の大石雅之院長を訪ねると、「患者の性格の問題だけで説明するのは誤り」とクギを刺された。違法な薬物摂取を繰り返すのも、ギャンブルがやめられないのも、行為こそ違うが、早期発見・早期治療が必要な「脳の病気」という。「行為の直後だけは幸せという短期的な欲に負けてしまうのが依存症の特徴。対象が何であれ、同じ脳のメカニズムです」

 病気なら、医師の指示に従って治療するもの。それができない依存症患者はやはり問題があり、自己責任ではないかという見方に大石さんは「糖尿病患者でも、正しく服薬している人は3割程度で、ほとんどが医師の指示を守っていないというデータもある」と例をあげ、こう反論する。「そんなことを言い出せば、どんな病にも自己責任の部分は必ずある。医療費抑制を理由に、高血圧の人に規定以上の塩分摂取を法律で禁じたらどうなるか。きっと違反がぼろぼろ出ますよ」

 さらに、依存症患者にその行為を禁じたり、罰則で追い込んだりするのは逆効果になりかねないと指摘する。「依存から抜けかけて再発してしまった人の中には、孤独感や怒りなどの感情がきっかけになったケースが多い」という。依存症克服の効果が認められているのは、同じ経験に苦しむ人が集まる自助グループへの参加。孤立させないほうが治療効果があるというのだ。

 さまざまな依存症の根っこが同じなら、克服のアプローチも共通点があるはず。夜の街が一層華やぐ忘年会シーズン、アルコール依存症患者と家族が酒を断つことを誓い、体験を語る断酒会の集まりを訪ねた。
 この日訪れた東京都江東区の会場には70人以上が出席。都内ではほぼ毎日どこかで開かれており、連日23区内を回っている人も少なくない。

 19歳のころから連日酒を飲むようになったという27歳の女性は、職場の忘年会で深酒をし、駅の売店の前で寝てしまった数年前の話を始めた。年下の同僚女性が介抱のために帰れなくなり、そのことで上司に注意された場面を振り返って、かみしめるように語る。「私は『酔っ払いの世話を焼くお前たちが悪い』と平気で言ったんです」。アルコールを断って1年、自分がいかにひどいことを口にしたかに気づいたという。

 全国に先駆けて設立された断酒会組織「東京断酒新生会」の保坂昇事務局長(54)は自身の体験もふまえて「アルコール依存では、自分が依存症であることを認めず、自己管理できると考えてしまい、他者の関与を排除しようとする傾向がある。自分がよければ、周囲のことなど知らないという考え方になる」と指摘する。「アルコール依存かもしれないと思ったら、最初は、他の人の体験を聞くだけでもいいから、気軽にのぞいてほしい。同じように苦しんでいる人が他にもいることを知り、病気を認められる環境をつくることが重要と考えています」

 依存症患者が自己管理できると過信する心理は、薬物でも同じようだ。「病気だと認めるのが抜け出るための最初の一歩なのに、『やっていない』と周囲に言い張って、自分自身もだましてしまう人はたくさんいます」と話すのは、覚醒剤や危険ドラッグの依存症だった作家の石丸元章さん(51)。1990年代、取材目的で薬物の世界に近づき、使用を重ねるうちに自身が覚醒剤から離れられなくなり、95年に逮捕された。周囲に支えられて、10年ほどで離脱症状に苦しむことはほぼなくなったというが「あの衝動のような渇望感は、自分ではコントロールできない。ぜんそくの発作が我慢できないのと同じで、意志でも肉体でも抑えられない」と振り返る。

 富裕層をターゲットにしたカジノ産業の社会的影響について、石丸さんは「ステータスの高いカジノという場では、これまでパチンコなどに見向きもしなかった新たな層が依存症に陥る危険性がある。政治家は無頓着過ぎると感じます」と危惧する。

 厚生労働省の研究班が2014年に発表した推計によると、国内のアルコール依存症経験者は109万人。これをはるかに上回る536万人と見積もられているのがパチンコなどのギャンブル依存症で、成人人口の5%近くに及ぶ。

 「依存症の危険性について何の警告もなくギャンブルというサービスを提供され、病にかかるのは消費者被害にほかならない」。九州各県の弁護士会で作る九州弁護士会連合会は9月、依存症患者をつくりだす社会の責任をこんな表現で追及する「ギャンブル依存症のない社会をめざす宣言」を採択した。宣言は、早期発見や治療につながる実態調査や相談窓口の整備を国に求め、依存症は自己責任の問題とするアプローチを改めるよう促している。

 宣言の起草にもかかわった宮崎県弁護士会の成見暁子弁護士は、ギャンブル依存症の危険性が周知されていない現状について「資産や家族を失い、自殺に至ることも珍しくないのに、たばこの害ほどの注意喚起もないまま、パチンコの広告があふれている。自己責任で片付けることは許されません」と語る。「生活保護受給者がギャンブルをしない方がいいのは当然ですが、食費を削ってまでやる人は明らかに依存症。必要なのは罰でなく治療です」

 そのうえで、経済効果を見込んで推進されたカジノ法に対し「パチンコより大きな額がやり取りされるカジノでは、悲惨な状況に陥る人が必ず出る。その犠牲の上に経済成長しようという発想自体に問題がある」と強調する。

 日本の産業に明るい兆しがないからカジノでもうけよう。たとえ苦しむ人が出ようとも〓〓。推進されている政策こそ、「短期的な快楽を追い求める」依存症の発想そのもののように思えてならない。


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超高齢社会の居住政策と居住支援 中島明子和洋女子大教授が講演

2016-12-16 13:39:11 | Weblog

         超高齢社会の居住政策と居住支援 

          中島明子和洋女子大教授が講演 

           社会住宅と家賃補助こそ必要

         法改悪反対全国連絡会が学習交流集会 

超高齢社会の居住政策と居住支援 中島明子和洋女子大教授が講演
 社会住宅と家賃補助こそ必要 法改悪反対全国連絡会が学習交流集会

http://www.zensyakuren.jp/sinbun/2016/588/588_01.html

 借地借家法改悪反対全国連絡会は全国学習交流集会を11月12日午後1時30分からUR王子5丁目団地集会場で開催しました。

 全借連の中村副会長の司会で議事次第が進行し、主催者を代表して全借連の田中会長が開会の挨拶を行いました。続いて、和洋女子大学教授の中島明子氏より「超高齢社会の居住政策と居住支援」とのテーマで基調講演がありました。

 中島氏は、居住学を教えている立場から「住宅とは何か」、「住宅と居住の違い」について触れ、「住宅政策は住宅の供給が中心だが、居住政策は人が住むという生活の質の向上を目的とする」と定義しました。

次に高齢者の住まいの現状や認知症高齢者の増加、単身世帯の増加などの図表を示しながら、格差社会の拡大によって様々な諸問題が発生し、居住貧困が拡大している問題を指摘しました。政府が今年閣議決定した「新住生活基本計画」や「住宅セーフティ施策」については問題点を指摘し、民間賃貸住宅の活用というが「市場で適切な住まいを確保できない人に対して、市場で対応するというのは制度矛盾である」、「市場で適切な住宅を確保できない人に対しては社会住宅(公営住宅等)の整備・供給や体系的家賃補助制度の創設などが必要である」と強調しました。

 次に公団・公社・公営住宅の各団体と全借連から大借連の河嶋事務局長が報告を行いました。河嶋氏は、大阪の木造老朽住宅の文化住宅の実態を説明し、「良質で低家賃の賃貸住宅は市場では両立しない」と訴えました。


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セーフティネットの柱に家賃補助制度を 住まい連など住宅3団体が院内集会

2016-11-15 17:32:55 | Weblog

         セーフティネットの柱に家賃補助制度を 

          住まい連など住宅3団体が院内集会 

セーフティネットの柱に家賃補助制度を 住まい連など住宅3団体が院内集会
http://www.zensyakuren.jp/sinbun/2016/587/587_01.html

 住まいの貧困に取り組むネットワークや住まい連など住宅3団体の主催で「今こそ、住宅セーフティネットの拡充を!」が10月26日午後、参議院議員会館で開催されました。

 主催者を代表して稲葉剛氏(住まいの貧困ネット世話人)が開会の挨拶を行い、基調報告を坂庭国晴氏(住まい連代表幹事)が行いました。

 坂庭氏は、民間賃貸住宅の空き家を活用した住宅セーフティネット制度について説明し、実効性のある住宅セーフティネット制度にするための課題と問題点について指摘しました。

「特に配慮が必要な住宅確保要配慮者を公的な機関が入居者を選定することによって、住宅困窮者を分断することにならないのか」。

「家主への支援が中心でセーフティネットの柱として家賃補助制度を実現する必要がある」。

「公営住宅など公的賃貸住宅の拡充なくしては住宅セーフティネットの拡充にはならない」こと等を強調しました。

 院内集会には民進党、共産党、社民党、自由党の各党から国会議員が参加し、激励の挨拶がありました。


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