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青空のかけら

2017-04-29 21:41:07 | 児童書・イギリス
「青空のかけら」 作:S・E・デュラント 訳:杉田七重 発行:鈴木出版株式会社(この地球を生きる子どもたち)
4790233189 青空のかけら (鈴木出版の児童文学 この地球を生きる子どもたち)
S.E. デュラント S.E. Durrant
鈴木出版 2016-10

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この物語はスキリー・ハウスから始まる。
そこの庭には、わたしが生まれてはじめて見る
豊かな自然があふれていた。
思い切り走りまわれる広い草地があって、
夏になると石べいをツタやヒルガオがはいのぼって、
庭には点々と花が咲く。
――この庭は特別だった。
心から幸せだと思える、わたしにとってはじめての場所。
きっと弟も同じだったと思う。ただし、もちろんわたしたちは、
そこに行きたくて行ったわけではなかった。
(カバーから)
ミラとザックの姉弟は、児童養護施設のスキリー・ハウスで暮らすことになった。
物心ついたころから、里親の家を転々としてきた2人。
だから自分の親のことはほとんどわからない。
それでも何かしら楽しいことをみつけて、
たくましく生きていく。
物語は1987年から1990年までの出来事を描く。
ベルリンの壁の崩壊や、(イギリスの)人頭税反対の暴動が起こったとある。
現実の出来事が、2人の人生に影を落としている。
特に人頭税反対の暴動は、2人に大きな衝撃を与えた。
(ザックが暴動に巻き込まれてしまう)
でも、そのショックを乗り越えたとき、2人にとてもうれしい、
一番望んでいたことが実現する。
生きることはつらいことばかりではない、と知らされる。
最後にちょっとしたどんでん返しがあって、微笑ましい気分になる。
暗いテーマだが、それなりに楽しめる1冊になった。

"Little Bits of Sky" by S.E.Durrant (2016)
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