帆船模型で遊ぼう!!

1から始める木造帆船

歴史考(その15)

2016-11-07 08:06:57 | 歴史

推理作家でもあり、歴史的にも造詣の深い松本清張は清張通史の「古代の終焉」において、道鏡、孝謙・称徳天皇の関係に言及している。

「さて、道鏡とは何者か。かんたんに言う。道鏡は「続日本紀」に「俗姓 弓削連、河内の人なり」とあるだけで、その親の名はわからない。

・・・・要するにたいした家がらではなかった。僧になったのは、そのころ、出世の早道としてそれを志したのであろう。

・・・・道鏡の幼年時代も不詳だ。彼は河内にいたことがなく、この地の大豪族の物部氏一族の末裔ではないかといい、さらに道鏡が皇位を窺ったのは、

彼が天皇の皇胤ではなかったろうかという喜田貞吉の推説がある。・・・・

道鏡は、僧としてほぼ梵文にわたり、禅行をもって聞こえ、ために内道場に入り、列して禅師となった。弓削禅師とも書かれている。

道鏡が孝謙上皇の病気を宿曜秘法によって治したという宿曜占法は、古代中国からの占星術のことで宿曜道ともいう。・・・・

だが、道鏡がおこなったという宿曜秘法は表向きの記事であって、上皇への日夜の「看侍」は、彼女との性的交渉があったことが推測されている。

このことについて史家のほとんどは「真相はわからない」と述べている。女帝や皇室にたいする配慮からだが、積極的にこれを否定する意見はない。

歴史家横田健一は「道鏡は天平宝字6年4月以降、天皇の非常な尊敬と信頼を博したことは種々の沙汰などによってもたしかであり、

これを愛情とよぶことはさしつかえない。しかし、それ以上の性的関係についてはなんら史料もない。

45歳の女性とおそらく60歳にちかいのではないかと思われる男性の間に、後世の文学が想像するような、いやらしいことが、どれほどあったかは疑問である」

としながらも「そうした後述の文学を紹介するとキリがないが、世上の俗説を検討することは史実闡明にする上にも必要であろう。

あえてここに述べてみようと思う」・・・・

・道鏡巨根説

・・・「今日においてすら、個人間の愛情の特徴は他人に不明なくらいであって、いわんや千二百年前の史料のほとんどない時代の問題を明らかにし得ない。

ただ独身の女帝が長らく位にあって後継者も不定なところへ、道鏡のような僧侶が法王の位まであたえられるほど、異常な寵遇をあたえられたところに、

世人のそうした勝手な推測させる余地を大いにのこしていた、としかいえないであろう」としかいえないであろう」と横田氏は言っている。

・因果応報

天平宝字六年五月になって、孝謙上皇と淳仁天皇との間に不和が生じ、ともに保良宮から平城京に帰って天皇は中宮殿に入り、上皇は法華寺に入った。

これは天皇が、保良宮での上皇と道鏡との仲を批判したからである。天皇は、恵美押勝側に立っていたというよりは、押勝のロボット的存在だった。・・・・

因果応報とはこのことで押勝は前に橘奈良麻呂を除くために発明した同じ方法で、こんどは上皇と道鏡に疎外されたのである。

・・・・押勝は上皇を廃し、道鏡を斬るの軍事データーに出ようとしたのである。

・・・上皇は勅して、押勝および子孫の謀反を認め、官位を剥奪し、藤原の姓字を除き、その封をことごとく収公し、使を遣わして三関を守らせた。

・・・恵美押勝の最後は、あっけなかった。

・・・重祚した天皇(称徳)が、皇太子を定めないといったのは、道鏡を後嗣にする伏線だったのか、それとも実子なく、

また諸王にも皇太子の適当な候補者がいないための暫定措置だったのか、推測のわかれるところだろう。

だが、天皇が最初から道鏡を後嗣に考えていたとするのはあまりに早すぎるので、諸王に後嗣の適当な者がなく、

迷っているうちに道鏡の野心が生じたとみるほうが通説である。・・・

さらに続く

ジャンル:
ウェブログ
コメント (2)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« どれだけ? | トップ | リベンジなるか? »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
次が読みたいです(*´▽`*) (よし)
2016-11-07 21:26:28
おらっちゃさん
いつも楽しみにしています。
次が楽しみです。
(*´▽`*)(*´▽`*)\(^o^)/
恐れいります (おらっちゃ)
2016-11-07 21:32:44
ありがとうございます。
どんな人だったんでしょう?
道鏡って人は。
いろんな説がありそうです。

コメントを投稿

歴史」カテゴリの最新記事

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
  • 30日以上前の記事に対するトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • このブログへのリンクがない記事からのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。