名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

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辺野古埋め立て訴訟、高裁判決は国の勝訴

2016-09-17 14:44:34 | Weblog
2016.9.17(土)
沖縄県の米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設をめぐり、埋め立て承認を取り消した翁長雄志知事が是正指示に従わないとして、国が起こした違法確認訴訟の判決が16日、福岡高裁那覇支部であった。
 多見谷寿郎裁判長は、国の訴えを認め、翁長知事の承認取り消し処分を違法とした。その論点は、
 1.普天間飛行場の被害を除去するには埋め立てを行うしかなく、県全体としては基地負担が軽減される。
 2.国防と外交は国が本来行うべき任務で、国の判断に不合理な点がない限り、尊重されるべき。
 3.沖縄の米軍海兵隊を県外に移転できないという国の判断は現在の世界情勢から合理性がある。移設先は辺野古以外になく埋め立てを行う必要性は極めて高い。
というものである。
 これは国の言っていることの丸写しである。裁判所が国の一機関になってしまったとさえ思えてくる最悪の判決である。菅官房長官はいつもの人を食ったような言い方で、「裁判所は国の主張と同じだと思っている」と論評した。この人には地方自治という概念がそもそもないのではないかと疑ってしまう。沖縄の人たちが何を考えているかなど屁とも思っていない。国のやり方は、これまでのいくつもの選挙で否定されてきたはずである。
 辺野古移設に反対して当選した自民党の現職閣僚が、先の参院選では新基地賛成に転じて落選してしまった。これこそ沖縄県民の意志の強さを表すものである。
 この判決を伝えるNHKのニュースの背景で、埋め立てられる辺野古沖の海底、海中の自然の美しさ、多様な生物の存在が写し出されていたが、米軍基地のためにそれらが破壊されてしまうことに、痛みを感じずにはおれない。
 これはもはや政府と沖縄の人たちだけの話ではない。このことに限ってでも、日本人全体で改めて真剣に考えてみるべきである。

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