<サントリー音楽財団サマー・フェスティバル/日本初演>
2007年9月6日(木)15:00/サントリー小ホール
歌手1/天羽明惠
歌手2/小山由美
ピアノ/寺嶋陸也
照明/岩村原太
音響/有馬純寿
ヴィクトローラ/朝比奈尚行
演出/足立智美
美術/岡崎乾二郎
まず音響技術者が舞台上手から現れてパソコンを操作する。続いて出てくる他の五人の演者に、プリントアウトしたチャンス・オペレーションの指示を次々に渡して行く。くじ引きのようなものらしい。天羽さんが音響さんに何か話しかけていたが、渡されたタイムテーブルにややご不満の様子だった。
開演前から舞台の前に置かれていた、いかにも安っぽく作られた紙製のドレスを、歌手二人がアシスタントの女の子に頭上からスッポリと被せて貰う。六人の演者がそれぞれの位置に付き、舞台中央に座った照明技術者が操作してテープ作品の音を流し“演奏”が始まった。
蓄音機をいじり、オペラ・アリアの古めかしい録音を聴かせる人は俳優らしいが、照明も音響も含めて、何やら舞台上で存在感のある人たちが揃っている。演奏開始から40分くらい経って、ディスプレイにお昼のワイドショーみたいなものが映し出される。音を出さないなら、点けっ放しでも良いのにと思うが、もしかするとテレビの音も流していたのかもしれない。舞台裏からはリアルタイムのラジオの音はするし、テープ作品も似たようなシロモノで、何が何だか良く分からない、というのが正直なところだ。
オペラ歌手の二人は伴奏なしで有名アリアを歌う。天羽明惠はヴィオレッタと夜の女王とラウレッタ等々、小山由美はカルメンとケルビーノとオルフェオ等々。二人とも大真面目に歌うのだが、間奏部分を飛ばして歌うので何だか間が抜けている。他の四人は定位置を動かないが、歌手二人は舞台上をウロウロしたり、客席の一番奥まで行ったり、ホールの外に出たりして歌う。それに鰐の頭みたいなのと、昔の鶴瓶の髪型みたいな被り物もあって、これを被っているときは、さすがにアリアは歌わなかった。歌っている間中、違う調の音の聴こえて来るのが如何にも歌いにくそうだし、そもそも夜の女王なんか、どうやって音を取ったのだろう?とは素朴な疑問。
ピアノは歌手とは全く絡まずに演奏されたが、こちらの曲名で僕に分かるものはなかった。プリペアード・ピアノとかやってくれるのかと期待していたのだが、これは残念ながらなかった。それと風貌的には、作曲家兼ピアニストの寺嶋陸也が一番地味だった。
ちょっとアクビしたり、少しワクワクしたりして過ごす劇空間は、秒までキッチリの丁度一時間で照明がバッサリと落とされ、中断するように“演奏”は終了する。「ユーロペラ5」という作品を平たく言ってしまえば、現代のスノッブなオペラの聴衆に対する、ケージの揶揄そのものなのだが、それじゃあ昨日は「椿姫」を、今日は「仮面舞踏会」を見物に行く、俺の立場はどうなる。
2007年9月6日(木)15:00/サントリー小ホール
歌手1/天羽明惠
歌手2/小山由美
ピアノ/寺嶋陸也
照明/岩村原太
音響/有馬純寿
ヴィクトローラ/朝比奈尚行
演出/足立智美
美術/岡崎乾二郎
まず音響技術者が舞台上手から現れてパソコンを操作する。続いて出てくる他の五人の演者に、プリントアウトしたチャンス・オペレーションの指示を次々に渡して行く。くじ引きのようなものらしい。天羽さんが音響さんに何か話しかけていたが、渡されたタイムテーブルにややご不満の様子だった。
開演前から舞台の前に置かれていた、いかにも安っぽく作られた紙製のドレスを、歌手二人がアシスタントの女の子に頭上からスッポリと被せて貰う。六人の演者がそれぞれの位置に付き、舞台中央に座った照明技術者が操作してテープ作品の音を流し“演奏”が始まった。
蓄音機をいじり、オペラ・アリアの古めかしい録音を聴かせる人は俳優らしいが、照明も音響も含めて、何やら舞台上で存在感のある人たちが揃っている。演奏開始から40分くらい経って、ディスプレイにお昼のワイドショーみたいなものが映し出される。音を出さないなら、点けっ放しでも良いのにと思うが、もしかするとテレビの音も流していたのかもしれない。舞台裏からはリアルタイムのラジオの音はするし、テープ作品も似たようなシロモノで、何が何だか良く分からない、というのが正直なところだ。
オペラ歌手の二人は伴奏なしで有名アリアを歌う。天羽明惠はヴィオレッタと夜の女王とラウレッタ等々、小山由美はカルメンとケルビーノとオルフェオ等々。二人とも大真面目に歌うのだが、間奏部分を飛ばして歌うので何だか間が抜けている。他の四人は定位置を動かないが、歌手二人は舞台上をウロウロしたり、客席の一番奥まで行ったり、ホールの外に出たりして歌う。それに鰐の頭みたいなのと、昔の鶴瓶の髪型みたいな被り物もあって、これを被っているときは、さすがにアリアは歌わなかった。歌っている間中、違う調の音の聴こえて来るのが如何にも歌いにくそうだし、そもそも夜の女王なんか、どうやって音を取ったのだろう?とは素朴な疑問。
ピアノは歌手とは全く絡まずに演奏されたが、こちらの曲名で僕に分かるものはなかった。プリペアード・ピアノとかやってくれるのかと期待していたのだが、これは残念ながらなかった。それと風貌的には、作曲家兼ピアニストの寺嶋陸也が一番地味だった。
ちょっとアクビしたり、少しワクワクしたりして過ごす劇空間は、秒までキッチリの丁度一時間で照明がバッサリと落とされ、中断するように“演奏”は終了する。「ユーロペラ5」という作品を平たく言ってしまえば、現代のスノッブなオペラの聴衆に対する、ケージの揶揄そのものなのだが、それじゃあ昨日は「椿姫」を、今日は「仮面舞踏会」を見物に行く、俺の立場はどうなる。










