母が亡くなり、もう何年も経ちました、
一人暮らしだった母が長く入院をして
車椅子が必要になり、
我が家で同居をする事になりました。
我が家はバリアフリーのフローリングなので、
車椅子でも大丈夫なトイレとお風呂も・・・
不自由は無いと・・・
同居してからは夜中でも、
母の挙動に目が覚めました。
トイレは介助が必要だったので、
週3回のデイサービス、
デイサービスに行かない日はお風呂の介助もしました。
少し余裕が出来て、母の専用の部屋も増築しました。
トイレ付の広めの部屋です。
何不自由無い部屋で、自由に過ごせて居ると思っていましたが・・・
やがて母は、誰かが「ああ言った、こう言った」
と、だからこうしてほしい。
とか・・・
結局、本人的には幸せでは無かったのです。
衣・食・住と心配無くても、
他人の家に住んで居るような気持ちだったのでしょう。
我が子なんだから気を使う必要も無いし、
と思っていましたが・・・
子供の家族が帰省をして来て、
何日か滞在しますが、
その間、自分の事はほとんどおざなりになってしまいます。
普段どれだけ自由に生活しているかがよくわかります。
母も一人の生活の時はそうだったのでしょう。
そう考えると、
自分の家に帰りたいと言っていた母の気持ちが理解できます。
身体は不自由になっても、
気持ちは自由で居たかったに違いありません。
そんな事まで、こちらの気持ちが応えられませんでした。
自分は、悔いの残らないように介護をしようと、
出来るだけ、平常心で明るく優しくを意識して接したつもりですが、
一人には出来ないと気を使って居た事が、
反対に、一人で自由な時間を奪って居たのかも知れないと・・・
難しいものです。
介護をする人の気持ち。
介護を受ける人の気持ち。
相手をおもんばかって言わないか、
それでも理解してもらう為にあえて話すのか？
常日頃からのコミュニケーションが大事と言う事でしょうか・・・？
母には申し訳ない薄情な子供でした。
