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-畑沢通信-

 尾花沢市畑沢地区について、情報の発信と収集を行います。思い出話、現況、自然、歴史、行事、今後の希望等々です。

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2月24日は「おさいど」でした。

 畑沢での「おさいど」は、かつては3つの地域に分かれて、それぞれに行われていましたが、現在も行われているのは上畑沢だけです。実施時期も大きく変化しました。本来なら、地蔵堂の「おさいど」は、旧暦の1月15日だったようです。しかし、旧暦とは言えども極寒の時期でしたので、少しでも暖かな時期にと新暦の2月24日に実施されています。ずっと昔は、さらに今と異なり、「雪中田植え」も同時に行われていたそうです。そのことを知っている年代は70歳代以上のようです。

 さて、今年のおさいどは心配事があって実施が危ぶまれていました。と言いますのは、作業する人の数が足りなくなる心配がありました。昨年に作業した方々の中で、入院した人、怪我をした人、体力が危うい人が出ました。確かに人数が少な過ぎます。そこで、私と一つ年上の先輩が「応援」を申し出ました。二人とも畑沢の外で生活しています。「それならやろう」と言うことになり、ようやく実施できることになりました。

 

 会場となる場所は、写真の左側ですが、道路から3m近くもの段差があります。除雪車が作った大きな雪の壁です。最初の作業は、この壁に年寄でも安全に登ることができる階段を作ることです。

 写真右の建物が「延命地蔵堂」で、おさいどの主人公です。こちらも大きな段差がありますので、安全な階段を作る必要があります。


 雪面での作業には、カンジキが必要です。このカンジキは、私の父が50年以上も前に作った「輪っか」に私が紐を付け替えたものです。これで足元はバッチリです。


 すると、足元に「雪虫」が現われました。雪虫と言われる虫は、多種ありますが、これは「クロカワゲラ」とか言う昆虫のようです。この日は温かい日ですが、それでもまだまだ冬です。寒いのに、御苦労さまです。

 

 地蔵堂と向かいになる山で、突然、ザッザツと雪が崩れる音がしました。気温が高くなったので、山の急斜面で小さな雪崩が発生したのであろうと思いながらも、一応、山腹に目をやると、一頭のカモシカが雪を崩しながら下ってきました。その動きを見ているうちに、さらにもう一頭のカモシカが現われました。先のカモシカを追っているようです。二頭は色が違います。先のカモシカは白っぽいのに対して、後のカモシカは、全体的に黒っぽい色でした。さてこの二頭は親子かな、親子にしては二頭とも体が大きいし、距離があり過ぎる気がします。とすると、「子離れ」を宣告された子供のカモシカが未練がましく親の後を追いかけているのかなとも思いました。それとも発情期を迎えた雌雄かな、それにしては時期的に遅いのではないかとも考えましたが、分からなくなりました。それ以上を考えると、「おさいど」の前に頭脳がオーバーヒートしますので、カモシカから目をそらしてしまいました。

 

 実施が危ぶまれていましたが、蓋を開けてみると思いのほか順調なスタートを切ることができました。先ずは好天に恵まれました。ここ2、3日、好天が続き、24日も気温が高く風もない最高の一日でした。材料となる萱(かや)も例年以上に集まりました。去年は来なかった人も作業に駆けつけて下さいましたので、去年と同じくらいの人数に、さらに「応援」が加わりました。この調子だと、いつもの2塔だけでなく3塔作れるのではないかと話が進んだのですが、「3」は何かの理由で好ましくないとのことでした。結局、2塔だけとなりましたが、贅沢な2塔です。作業開始は午後1時でした。

 

 高いところの作業は、若々しい応援部隊が引き受けました。皆さんの顔には明るい笑顔が見られます。「若い」と言っても、私よりも一つ上の先輩ですから……ですが、実に若々しい働きでした。

 

 

 着火は午後6時の約束ですが、そこは「畑沢時間」。6時になっても、まだ全員が揃っていません。しかし、既に到着している人は、まだ集まっていなくても一向に気に停めません。

「しー、点けっか―」

「もう少す、待っでみっかー」

「えーべあー、火点けっど明るぐなっから、そのうぢ来んぺー」

「どれやー、点けっぞう」

実に、大雑把です。どうも私の「大雑把」はこの先輩たちから仕込まれていたようです。

 

 火はたちまち燃え上がりました。今年のおさいどの中には、例年以上の萱がたっぷりと詰まっていますので、火の勢いは凄まじいものです。ものすごい炎のことを「紅蓮の炎」し言いますが、正にそのとおりでした。

 このとき、お一人がおまじないのような言葉を発しました。あとで確認したところ、「いわいー、いわいー」だそうです。「祝い、祝い」の意味のようです。

 

 観客は、いつの間にか増えていました。さすが先輩が言うように、

「しぃー点けっど集まっから」でした。

 

 2塔あったおさいどは、オリオン、天の川そして月光が輝く天空の闇に吸い込まれていきました。私は、つい雪上に仰向けになって、火の粉が黒い天に昇って行く姿に見とれてしまいました。まるで、子供の様な振舞をしてしまいました。今年は特に厳かな雰囲気でもありました。

 おさいどが燃え尽きると、お堂で今年一年の健康と安全をお祈りし、それぞれ持ち寄った飲み物と食べ物で懇談が開かれました。私たちの年代が知らない畑沢の昔のことをあれこれ話してくださいました。実に貴重なお話ばかりでした。

 なお、おさいどが燃え尽きると、夜道での怪我を心配して先にお帰りになった方もいますので、お堂の人数は全員ではありません。

 

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