ヒヨちゃんが行く!

松本市在住「大平滋子」の写真と詩のブログ

南風

2011-02-27 | アート
雪解けが進んで
去年の落ち葉が雪の間から顔を出し
その落ち葉が乾いて
舞い散る日

風は南から激しく吹き

去年という実像を
吹き散らしていく

思い出の片鱗を
歳月も人も
どうしてとどめ置けようか

おぼろげになる時間を
舞い散る葉の中に押し込めて

新しい時を生きてみよう

残像のその先の実像を
刻んでみよう



森の中

2011-02-24 | アート
木があって
木があって
林となって
木があって
森となって
森の中行く
水底のいろ

樹海の海の
そらは水色
くもが泳ぐ
幾億万年を
泳ぐ光と風
確かに生く
私の細胞の
只中の海を

2011-02-22 | アート
麦を踏みゆくババの背の
少しだけ右に傾く
丸い山

春陽があたって
小さく輝く
山頂のあたり

美味しいパンを召し上がれ
美味しいうどんも召し上がれ

ババが踏んだ麦の味
ババの背に降る陽の光

あなたの食卓に
届けましょう

沈む

2011-02-21 | アート
雪が降って雨が降って
ようやく霜柱もできる季節になりました。

庭が凍てていた頃には
霜柱とは無縁でした。
ここにきて
庭が水分を含み
その水が融けたり、凍ったりするようになって、
霜柱の登場です。

そして、霜柱で浮き上がった土に
石が沈む季節を迎えました。

石を持ち上げるほどの力強さを
霜柱はもちません。
そのおかげで土を石の上に押し上げ、
春の芽吹きに必要な土を
植物達に提供します。

選手交代の季節は
間近です。