温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

川棚温泉 小天狗 後編(手前の浴室)

2017年06月16日 | 山口県
前回記事の続編です。

川棚温泉の旅館「小天狗」にある2つの浴室は、夜9時(21時)に男女の暖簾が替わります。前回記事では、帳場から見て奥にある浴室の様子をレポートしましたが、私が泊まった日には夜9時以降に(帳場から見て)手前側の浴室が男湯となりましたので、今回記事ではその手前側の浴室を取り上げます。


●手前側の浴室
 
今回も「をとこ湯」の札が掛かっていることを確認して入室。


 
こちらの浴室は大胆なリニューアルが行われており、レトロな宿の建物からは想像できないほど、和風モダンで綺麗な脱衣室の内装にびっくり。シックな木目の壁紙に間接照明が採用され、実にスタイリッシュです。


 
浴室内はタイルアートの芸術作品。天井がRを描いて柔らかな印象をもたらしているだけでなく、無彩色の濃淡コントラスト、差し色としてのレンガ色、そして細かな市松模様など、各部に貼られたタイルの全てが組み合わさってひとつの絵画のような世界観を作り出しており、しかも秀美でありながら品が良く控えめ。レトロなタイルと現代的な美観をハイブリッドさせて、とても居心地の良い空間を生み出しており、あまりの美しさと上品さに感嘆し、私は思わず息を飲んでしまいました。
なお室内の中央にh浴槽がひとつ据えられているほか、壁に沿ってシャワー付きカランが計4基設置されています。


 
左or上画像は窓から外を眺めた様子。右or下画像は、逆に窓から内湯を眺めた様子です。壁、柱、浴槽、それぞれに異なった模様があしらわれており、浴室全体がアート作品のようです。


 
浴槽はニワトリの卵を連想させるいびつな楕円形で、寸法は奥行2.5m×幅1.8mといったところ。豆タイルで覆われた配管湯口よりお湯がトポトポと注がれており、その傍らにある切り欠けから絶え間なく溢れ出ていました。浴槽内には淡いスカイブルーのタイルが貼られ、お湯の清らかさを際立たせています。


 
露天風呂も現代的な和の美観。頭上は屋根に、側面は壁に遮られているため、正直なところ開放感はありませんが、庭園風で落ち着いた雰囲気です。奥の浴室の露天風呂はいわゆる岩風呂風でしたが、こちらは立方体に切り出したような石材を積み上げて長方形に築かれており、浴槽のおおよその寸法は奥行2.5m×幅1.5m。槽内には分厚い木材(おそらく檜)の板を沈めてステップにしており、この天然素材の木目が見た目に柔らかい印象をもたらしているのみならず、無彩色の石材と明瞭なコントラストをなしていました。


 
奥の浴室の露天風呂とは対照的に、こちらの湯口からはしっかりとした量のお湯が注がれており、内湯とさほど変わらない適温に維持されていました。無色透明で清らかに澄んだお湯です。

さてこちらのお宿で使われているお湯に関してですが、小天狗泉という自家源泉を有しており、そのお湯を加水加温循環消毒なしの100%完全掛け流しで各浴室に提供しています(厳冬期は加温することもあるようです)。当地ではほとんどの施設で混合泉を引いているため、自家源泉に入れるこちらのお風呂は大変貴重です。湯口のお湯を口に含むと、薄い塩味と淡い石膏味が感じられ、弱いスルスベ浴感があり、湯中では少々のトロミも伝わります。そして自家源泉だけあって、お湯の鮮度は抜群。お湯に触れただけでフレッシュ感がわかり、湯船に浸かると心身が清浄されてゆくのを実感できました。湧出時点で43〜44℃ですから、内湯の湯船では41〜2℃になっており、露天風呂ではさらに下がっていますが、そんな湯加減なので体への負担も軽く、時間を忘れて長湯することができました。

意外にもこんなところに完全掛け流しのお風呂があるんだということを知り、しかもそんなお風呂をひたすら独占できたので、私はちょっと天狗気分になってしまいました。レトロな建物なので宿泊料金はリーズナブルな設定ですが、お風呂は美しく綺麗でお湯も素晴らしいという、文句のつけどころが無い、ブリリアントなお宿でした。


小天狗泉
含弱放射能-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉 43.5℃ pH7.76 262L/min(動力揚湯・深さ102.5m) 溶存物質1.710g/kg 成分総計1.711g/kg
Na+:353.8mg(53.95mval%), Ca++:255.6mg(44.72mval%),
Cl-:967.0mg(94.49mval%), SO4--:59.75mg, CO3--:6.03mg,
H2SiO3:46.22mg, Rn:36.0×10^-10Ci/kg,
(平成18年8月2日)
加水加温循環消毒なし

下関駅もしくは川棚温泉駅よりサンデン交通あるいはブルーライン交通の川棚温泉行き路線バスで終点下車。
山口県下関市豊浦町川棚5153  地図
083-772-0215
ホームページ

日帰り入浴11:00〜21:00(念のため事前の問い合わせをおすすめします)
700円
シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★★
ジャンル:
温泉
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 川棚温泉 小天狗 前編(客... | トップ | 川棚温泉 ぴーすふる青竜泉 »

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL