ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

企業の広告塔

2017-12-30 21:52:19 | 徒然の記

 年末の掃除は、順調に進んでいます。家内と二人、あうんの呼吸で分担し、日数をかけて済ませました。こんな書き方をしますと、仲の良い夫婦が掃除に精を出していると見えますが、現実は少し違います。

 互いに耳が遠くなったのか、頼んだことが伝わらず、聞いたことも間違ったりで、近ずくと喧嘩になりますため、互いに離れて作業をします。何時からこうなったのか、もう覚えていません。

 「どっちかが先に死ぬのだけど、一人になったら困るな。」「どうして?」と、家内に聞かれると、「一人になったら、喧嘩ができなくなる。」喧嘩の相手をしてくれる家内は、何びとにも代え難い、大切な伴侶です。私は本気でそう思っていますが、結局は彼女の機嫌を損ねてしまいます。・・年をとると、どうもいけません。話がすぐ横道に逸れ、本題を忘れてしまいそうになります。

 今年最後のブログは、掃除機の話です。

「軽くて使いやすく、八十の老人でもラクラク掃除ができます。」「だから私は、母に買ってあげます。」「母は、今年九十才です。」

 テレビの宣伝で、有名な女優さんに勧められ、家内はすぐに買いました。ダイソン社の掃除機です。ところがこれが、大嘘の誇大広告で、国産の掃除機と変わらない重さです。今日はこの掃除機を引っ張り回して、部屋の掃除をいたしました。私はまだ七十三才なのに、クタクタになっています。

 「俺は、九十になったら、とてもこんな掃除機使えないよ。」今回だけでなく、掃除のたびに家内に言います。

「ホント、よく言うよね。九十のお母さんに買ってあげるなんて。」家内も閉口していますので、こんな時は意見が一致します。

「なんて名前の人が、宣伝してたの ?」

「名前は忘れたけど、有名な女の人だった。」

 掃除機のダイソンはイギリス製で、粗悪品ではありません。吸引力も抜群ですが、有名な女優さんが勧めたように、九十才のお母さんでもラクラク使えるなんて、これはもう大きな嘘です。コードレスでないため、長いコードを引きずりながら、部屋から部屋へ移動するので、冬でも汗だくになります。もしかすると、その女優さんのお母さんは、自分の部屋だけしか掃除をしないのかも知れず、それなら、九十才でも、なんとかやれる気がします。

 「駅から歩いて、15分。」「便利で、お買い得な物件です。」

 不動産屋の広告は悪質で、実際に歩くとたっぷり50分かかったりします。もともと不動産屋の宣伝はいかがわしいと誰もが思い、頭から信じる人はいません。現地を確かめず購入するバカな人もいませんから、それでいいのです。50分なら買わないと断れますし、50分でも気に入ったら買います。

 でも掃除機は、現物に触れず注文します。テレビを見ている主婦は、会社の名前と、有名女優の宣伝で決めます。あるいは、騙されます。最近の風潮では、テレビの宣伝が悪いのでなく、買う方に責任があるように、言われます。簡単に信じる方に原因があり、念には念を入れ、注意深く、賢くなりなさいと、傲慢なマスコミは、どうもそんな口ぶりで視聴者に対応しています。

 で、私は、掃除機を使うたびに、企業の広告塔となった、この有名な女優さんのことを思い浮かべます。たとえ顔は分からなくとも、「お金のためとはいえ、罪な宣伝をするものだ。」「少しは、恥ずかしくならないのだろうか。」・・と、憎っくき彼女に苦情を言います。

 そしていつも、同時に、なぜか吉永さゆり氏の顔が浮かんで参ります。何時からこういう連想をするようになったのか、家内が掃除機を買った以後だとは思いますが、正確に覚えていません。掃除機を勧めた女優さんは、お金をもらって、「企業の広告塔」をしています。多少良心の呵責を感じるのかもしれませんが、それが彼女の仕事です。

 一方吉永さゆり氏は、「共産党の広告塔」をしています。赤旗に登場するだけでなく、他の大手新聞やテレビなどで、つねに共産党の代弁をしています。私と同年代の男には、「サユリスト」という痴れ者が多数いると聞きますが、信じられない話です。美しいとか聡明だとか、女らしいとか、いろいろな褒め言葉で語られますが、彼女が共産党の「広告塔」だと知って以来、一切の感情が消えてしまいました。

 「戦争は、二度とやってはいけません。」「平和憲法を守りましょう。」「人間を大切にする社会を作りましょう。」などと、彼女は語りかけます。共産党のいうことを聞いていたら、いったいどんな社会ができるのか、吉永氏は真剣に考えたことがあるのでしょうか。共産主義で作られた国は、すでに崩壊したソ連、やがて内部崩壊すると言われている赤い中国、核開発に血道をあげている北朝鮮があります。

 あるいは国民の4分の1とも言われる170万人を虐殺した、ポル・ポトのカンボジア。秘密警察が国民全部を監視し、密告社会だった東ドイツなど、まともな国は一つもありません。それでも、鉄のカーテンの時代でしたら、マルクス主義が輝いていました。贅沢三昧の金持ちたちが、無力な労働者を低賃金でこき使う資本主義全盛の頃、聞こえてくるのは社会主義国家への賛辞ばかりでした。

 多くの学生や若者たちが、「搾取のない、平等な社会」に憧れ、命の危険も顧みず、社会主義活動に身を投じました。私や吉永氏が学生だった頃は、そういう社会でしたから、吉永氏が共産党に憧れた気持ちも分かります。

 しかしソ連が崩壊し、中国や北朝鮮の実情が分かるようになった現在でも、吉永氏が「共産党の広告塔」をしている訳が、理解できません。ダイソンの掃除機なら、気に入らなければ買い替えられます。何万円かの損失を覚悟すれば、別のメーカーの掃除機が買えます。

 ところが、「国」はそんな風にはいきません。いったん社会主義国となって仕舞えば、言論封殺や公安による監視が国民を縛り、虐殺と弾圧の政府が現れます。「九十才の母」どころか、年令に関係なく、国民全体に一つの思想への奉仕が強制されます。吉永氏は、そんなことは何も考えないのでしょうか。賢そうな顔をして、優しげな笑みを浮かべ、どうして「共産党」の思想を広めるのでしょう。何のために「お花畑」の日本人を増やす手伝いをするのでしょう。

 掃除機を勧めた女優さんは、職業として宣伝をしていましたが、吉永氏も共産党からお金をもらい、仕事として宣伝活動をしているのでしょうか。氏も女優ですから、お金さえ貰えば、どんな役でも演じてみせると、そんな考えで頑張っているのでしょうか。それとも氏は、世間で言われているほど聡明でなく、氏自身が「お花畑」の住民なのかもしれません。「戦争は嫌だ」と叫んでいれば、この世から戦争がなくなり、平和な世界が来ると、本気で考えている「平和憲法教」の信者なのかもしれません。

 「企業の広告塔」に騙されてはいけませんが、「共産党の広告塔」にも、騙されてはなりません。

 これが今年最後の、ブログのテーマです。「企業の広告塔」という表題をつけながら、「共産党の広告塔」が本当の表題でしたから、訪問される方には、少しばかり心の痛みを覚える私です。しかしこの嘘表示は、ダイソンの女優さんや吉永氏に比べますと、まだ許されるのでないかと、そんな気がする私でもあります。

 あすもう一日ありますが、今年のブログは今日で終わりと致します。偏見と独善の「ねこ庭の独り言」と、一年間懲りずにおつき合いを頂き、ありがとうございました。来年また、元気でお会いしましょう。

 どうぞ、良いお年を !

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13 コメント

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今年もお世話様でした (HAKASE (jnkt32))
2017-12-30 22:31:30
今晩は。企業の広告も、偽りの所あって 油断ならないと
拙者も思いますが、貴記事の通りで、日共の広告は、
その全てが偽りである所、そこを勘違いしない様にしないとって事でしょう。

吉永小百合さんは、女優としては魅力ありですが、
赤旗に出られたとあっては、評価を変えざるを得ない
かな・・とも思う次第です。

何と言いましても、日共の「微笑戦術」は、如何なる詐欺や悪徳商法をも超える 悪辣さを備えていると心得ますので。

この一年、貴記事や貴見解から多くを学ぶ事ができ、
誠に感謝の至りです。有難うございました。

まだ至らない所多い拙者ですが、少しでも理解を進め
られる様、心がげて参る所存です。引き続き、ご指導
など賜ででば幸いです。
今年も押し詰まって参りました。どうか、ご健康安全
留意の上 良いお年を。続く来年も、宜しくお願い致します。
いえいえ、こちらこそです。 (onecat01)
2017-12-30 23:18:16
HAKASEさん。

 いい加減な私は、貴方のような、真摯な訪問者がおられますため、いい加減なことが書けなくなり、真面目に勉強していると・・・、 これが実態です。

 こちらこそ、感謝しなくてなりません。来年も、どうかよろしくおつき合い下さい。
黒豆を煮ながら、ご挨拶です。 (コスモス)
2017-12-30 23:42:06
こんばんわ。

生きていたんですか?と言われる位久し振りにコメント欄を開きました。
この一年間、読書はonecat01さんのブログで学んだようなコスモスでした。
ノートに勧められた書物には〇ゴミステーションに打ち捨てます・・にはペケを付けながら図書館へ参ります。(借りるつもりで)結局図書館にはお勧めの本がないので?別の本を借りることになるのですが、思いだけは確かにあったのです。
ブログタイトルを編集室で見つけた瞬間、例の女優さんのことだと思ったのですから、コスモスもonecat01さんの学び舎の一人だと自負しています。
何時もならば朝型のコスモスは眠っているのですが、明日は日曜日とあって、黒豆を煮る時間がないと思い、今頃仕込んでいます。沖縄ではお雑煮も黒豆なども食べませんが、娘が楽しみにやって来るので、この二品だけ作る役目です。
onecat01さん、新年もご夫婦仲良し喧嘩を続けながら、お元気で書物のご紹介をお願い申し上げます。今年も大変お世話になりました。有難うございます。

それから、「ねこ庭」にお集まりの女性群さ~ん。
ニャンコ姫さん。
ミルティリさん。
さといもの葉っぱを傘にして登場されたゆりあさん。
沖縄の人だったのかしら?ひまわりさん。
まだまだおいでになられましたね。
どうぞ、来年はお顔を見せて下さいね。
皆々様。
どうぞ、良いお年をお迎えくださいますように。
いいですねえ、黒豆を煮ながら。 (onecat01)
2017-12-31 00:14:27
コスモスさん。

 そろそろ、床に着こうかとしていましたら、良い匂いがしてきました。黒豆だったんですね。

 私はダイソンの掃除機で汗だく、貴方は孫のための黒豆で夜更かし。互いに、頑張っています。来年も、またよろしくご指導ください。

 「いい加減な私は、貴方のような、真摯な訪問者がおられますため、いい加減なことが書けなくなり、真面目に勉強していると・・・、 これが実態です。」

 「こちらこそ、感謝しなくてなりません。来年も、どうかよろしくおつき合い下さい。」

 同じことを言いますが、お許しください。これはまったく、今の私の気持ちでございます。

 コメントをありがとうございます。ではおやすみなさい。
仲の良いご夫妻 (ベッラ)
2017-12-31 00:20:13
大掃除の様子がなんだかとても楽しそうで、笑いが止まらなくなりました。onecat01さまは実に楽しいお方と思います。そして愛妻家です。
吉永小百合さんは若い頃は大人気でしたが、私は彼女の声が嫌いでした。
あの鼻声で歌を平気で歌う・・・それでも男性は憧れる。
確かホシュチャンネルにも以前パチンコ企業の宣伝ガールをしていた歌手が時事の司会までしていて、オジサマたちは目尻を下げ・・・。

ところで本日、田中英道氏の著作を買いました。まだ全部は読めていませんが、三宅先生が誉めていらっしゃったのを覚えていて・・・。
「日本人にリベラリズムは必要ない」というKKベストセラーズという出版社の新書ですが、その中に往年の名女優、原節子のことを書いていたのです。彼女が引退したのも周りが左翼ばかりになり、耐えきれない気持ちだった、だんだん批判ばかり聴かされるようになった、などと。謎の引退には諸説がありますが、彼女が出演した「新しき土」への批判もあったでしょう。

吉永小百合さんはピアノ演奏も上手くてベートーヴェンの「悲愴」もしっかり演奏、頭のよい人のようですが、
「直感」「感性」はどうでしょうか。

実は吉永さんの映画で「よかった」というのは有ったのだろうか、と思います。案外頭のかたい人では?
私はあまり映画を見ないんですが、最近テレビで原節子の「麦秋」その他を見て、彼女の感性の深さを思いました。
Unknown (RIKAKO)
2017-12-31 09:40:02
>一人になったら困るなぁ…
どうして?

(オレの飯はどうするんだ!)と言わないだけ、とても素敵なご主人様だと推察いたしております😁

吉永小百合さん。お綺麗なおばぁチャマですが…
瀬戸内寂聴との雑誌の対談を読み…

もう💦この人達…なに?????

呆れて言葉もない印象を持ったこと、鮮明に記憶しております。
昨夜の晩ご飯は忘れても、そういうのは覚えてる(笑)

ダイソンの掃除機、私も使ってます⤴
あの、ダイソンの技術…
実は、日本の小さな企業の技術だったと何かで読んだ覚えがあります。
発明することが好きで、出来た技術は、売ってしまうそうです✋
あの吸引力で、もう少し軽く作れたら、もっと支持されるのでしょうね。

onecat01さん。
本年は、たくさん勉強させていただきまして
ありがとうございました。
来年も、また怒れる(いい意味ですよー⤴)onecat01さんで、いて下さいませ。
そして、もっと沢山、色んなことを学ばせて頂けたらと思います。

どうぞ、良いお年をお迎え下さい。
今年一番の贈り物でした。 (onecat01)
2017-12-31 09:56:47
ベッラさん。

 今起きました。貴方のコメントを、読みました。

 愛妻家?・・・。そうか、そうなんだと、楽しくなりました。でも家内には言いません。ずっと私の偏見を聞きっ放しですから、大笑いするだけでしょう。

 でも私とって、今年一番の贈り物です。愛妻家?・・・。そうか、そうなんだと、来年まで呟くでしょう。

 田中氏の著作を、三宅氏が勧めておられたのなら、早速図書館で借りることといたします。しかしこれも、来年になりますね。楽しみです。

 原節子さんは、心に残る女優さんです。私も麦秋を動画で見ました。

 楽しいコメントを、本当にありがとうございました。
「共産党の甘言」にも騙されてはならない (成田あいる)
2017-12-31 10:04:54
「ダイソン」のCMに出ている方はネットでは「加藤登紀子さん」と言われていますが、実際のところはハッキリしません。
一方吉永小百合氏は、経営危機に陥った、液晶テレビやイオン発生機などで有名な某メーカーの「広告塔」を務めていました。

その吉永氏は、「武器を持たないということが、積極的平和主義」などと「主張」したことがありました。
「武器を持たないということ」など、ミサイルと言う「武器を持って」いる独裁国家のかの国には通用しませんし、かつ世界中どの国も「武器を持って」います。
現に、ミサイルと言う「武器を持って」いるかの国からの「漂着船」の乗組員らに、避難小屋を乗っ取られ荒らされるという事件まで起きてしまいました。
沖縄と違って日本海側は「警備」が「手薄」なので、侵入されやすいと思います。
吉永氏はこの現実を、どう捉えるのでしょうか。

吉永氏に限らず今の芸能人・文化人らは「左傾化」していると思いますし、共産党も彼ら彼女らを『赤旗』に登場させることで「広告塔」にしていると思います。
「共産党の広告塔」だけでなく「共産党の甘言」にも騙されてはならないと思います。

今年も、素晴らしいブログを送り出していただきありがとうございました。そしてお疲れ様でした。
良いお年をお迎えください。
オレの飯はどうするんだ! (onecat01)
2017-12-31 10:09:06
RIKAKOさん。

 遅い朝ですが、お早うございます。
オレの飯はどうするんだ!・・・なるほど、そういえば良かったのですか。

 しかし定年以来、食事と跡かたずけは、夫婦折半でやっていますから、それを言っても、家内には通じません。ということで、やっぱり素敵なご主人ということになりますか・・・、楽しい話ですね。

 今年は最後になって、楽しいプレゼントが続きます。お返しができないのが、残念です。貴方もダイソンの掃除機とは・・・、さらに親密感が増しました。頑張ってください。

 「いい加減な私は、貴方のような、真摯な訪問者がおられますため、いい加減なことが書けなくなり、真面目に勉強していると・・・、 これが実態です。」

 「こちらこそ、感謝しなくてなりません。来年も、どうかよろしくおつき合い下さい。」

 申し訳ありませんが、貴方にも、同じ言葉を贈ります。今の所これが私の、偽らざる気持ちです。

 こ慈愛専一に。  positive thinkingの貴方へ
共産党は亡国の党 (onecat01)
2017-12-31 15:29:24
成田あいるさん。

 加藤登紀子さんですか・・・・。
この人の旦那さんは、左翼の過激派だったと聞いたことがあります。

 チェ・ゲバラ以来、左翼が格好いいものとして、若者の人気を集めたことがありました。芸能界の女優・男優などが、その風潮に乗り、共産党が利用しているのでしょうか。

 火炎瓶闘争で国民に嫌われ、戦術転換して「歌と踊り」の微笑作戦となり、今に続いております。吉永氏のような「能天気な」女優にも問題がありますが、やはり責任は国民の側にあります。

 コマーシャルを垂れ流すマスコミが言うように。「騙される国民が悪い」・・ということでしょう。
来年は、亡国の共産党を先細りにさせ、やがては消したいものです。

 貴重なコメントを、ありがとうございます。

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