ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

イラク わが祖国へ帰る日(反体制派の証言)

2017-08-12 00:49:08 | 徒然の記

 勝俣郁子氏著「イラク わが祖国へ帰る日(反体制派の証言)」(平成15年刊 日本放送出版協会)を読みました。

  東京生まれの氏は、国際基督教大学を卒業後、 ジャーナリスト、TV・ラジオのキャスターを務めたのち、 ペルシャ湾の島国バーレーンで暮らす。東欧崩壊後の難民問題に揺れていたウィーン、 北アイルランド紛争の和平交渉が始まった頃のロンドン生活を経て、現在は東京在住。季刊「アラブ」の編集委員、放送大学の講師・・・、これがネットで得た略歴です。

 イラクの独裁者サダム・フセインを、アメリカの軍事力をテコにし、どうすれば殺せるかと、イラクの反体制派の指導者たちが命懸けの戦いをしている時の話です。

 サダムフセインは、1979(昭和54)年からイラク大統領となり、独裁権力を握り、イランとの戦争、 クウェート侵攻を強行した独裁者であることは、日本でもよく知られています。1991(平成3)年の湾岸戦争でアメリカに敗れ、2003(平成15)年にはアメリカ軍が侵攻したイラク戦争で敗れ、捕らえられて、2006(平成18)年に処刑されました。 

 ですからこの本は、フセインが処刑される以前に出版されたということになります。「アラブ」関係の本を読む時、私はいつも沢山のことに悩まされます。第一番目は、登場してくる人物の名前です。「イヤド・アル・アラウィー」「サーレハ・アル・シェイクリー」「ムハンマド・バキル・アル・ハキーム」、どれも長くて、読みにくく、一度では覚えられません。

 日頃馴染みのないアラブの国々を、よく知っておこうと調べますと、例えばイラクは、世界地図のどこに位置するのか。ネットで探しますと、「西アジア」でも出てきますし、「中近東という分類でも出てきます。」

 「西アジアの国家としては、一般に、アフガニスタン、イラン、イラク、トルコ、キプロス、シリア、レバノン、イスラエル、ヨルダン、サウジアラビア、クウェート、バーレーン、カタール、アラブ首長国連邦、オマーン、イエメン、パレスチナおよびエジプトの一部がここに属す。」と、説明されています。「一般に」という言葉がついていますから、別の場合には、別の国が入るのだと思われます。

 しかし「中近東」となりますと、さらに曖昧になります。

「日本の外務省による報告書には、北アフリカからトルコ、アフガニスタンに到る国家群を、中近東としている例がみられる」「以下の分類は一例であり、流動的である。」

  [中東および近東のどちらにも属する国]

   イスラエル、イラク、シリア 、トルコ 、パレスチナ自治政府 、ヨルダン 、

   レバノン

 [中東に属する国] 

   アラブ首長国連邦 、イエメン 、イラン、エジプト、オマーン、カタール、

   クエート 、サウジアラビア 、バーレーン

 [拡大中東に属する国]

   アフガニスタン、アルジェリア、キプロス 、スーダン 、ジブチ、ソマリア

    パキスタン 、モーリタニア、 リビア

 どうして、こんな面倒な準備をするかと言いますと、イラクの内乱や紛争を理解するには、周辺国との位置関係が重要になるからです。同じ民族が国境を越えて住み、同じ宗教が国と無関係に広がっています。同一民族なら、国境を越えて紛争に参加し、宗教が違えば、同じ国の中でも殺し合いをします。つまり政府があっても、住んでいる人間は、国境を無視して連携し、助け合い、憎悪し、戦うのです。日本人にはとても理解が難しい世界です。

 こういう本を読んでいますと、日本のマスコミが、どれだけ省略した情報を私たちに伝えているかが分かります。事実の捏造や、偏向ということでなく、こうしかできないのだと、理解できます。日本国民向けに、正確に、詳しく、公正になどと言っていたら、マスコミは、毎日、本一冊分くらいの記事を書かなくてならないでしょう。

 本を手にしていますと、森友とか加計とか、自衛隊の日報とか、取るに足りない問題を、国を挙げて騒ぐ滑稽さも痛感させられます。反日、左翼の政党が「憲法を改正すると、日本が戦争に巻き込まれる。」と大騒ぎするのが、どれほど馬鹿げた理屈かが分かります。マスコミが一つになり、「安倍政権の暴走」とか「独裁者安倍」と報道するのも、現実離れしています。言うまでもないことですが、マスコミの言葉通りの総理なら、新聞もテレビも即刻廃刊・停止されます。経営者や記者たちは、裁判なしでの処刑です。

 独裁者というのは、イラクのフセインやリビアのカダフィーのように、軍事力で国民を押さえつけ、自分や家族、あるいは忠誠を示す部下のためだけに、ためらいもなく政治をする人間を言います。獣医学部新設のように、「お友達」のためなんて、そんなチャチなことはやりません。

 ということで、今晩は書評までいかず、入り口のところで終わってしまいました。明日から気分一新し、ブログにかかろうと思います。スッカリもつれてしまい、解くこともできないロープのようになった、複雑怪奇な国々の事件を語られますと、やはり日本は単純明快、平和でいい国だと、嫌でも思わされます。日本中の人に読んでもらいたい気持ちに駆られますが、事前の準備だけでこれだけ大変なので、それは無理な話です。

 従って私たち日本人は、国の有り難さを忘れ、大変だ大変だと、保守も反日も、これからも変わらず小さな問題で騒ぎ続けるのでしょう。ここまでイラクが面倒になりますと、ブログを訪問してくれる読者が減り、敬遠したくなっても不思議はありません。

  「それもまた、人生。」・・・・です。

ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 終戦記念日 | トップ | イラク わが祖国へ帰る日(反... »

コメントを投稿

徒然の記」カテゴリの最新記事

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。