個別指導塾 ONE-S(ワンズ)のブログ

堺市上野芝にある個別指導塾です。進学から補習、不登校の子どもの学習サポートなど、さまざまな子どものニーズにこたえます

あの人は「ひきこもり」だから、、それをやめましょう

2017-10-17 11:02:43 | ひきこもり
こんにちは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

「不登校」や「ひきこもり」に対して良い印象を持っている人はわずかでしょう。いろいろな原因はありますが、ニュースなどでいわゆる「ひきこもり」の人が大きな事件を起こしているのが取り上げられるのもそのうちの1つでしょう。しかし、「ひきこもり」の人が犯罪を犯す確率はそんなに高いのでしょうか?統計をとったわけではありませんが、それほど差はないのではないのでしょうか。一部の「ひきこもり」の犯罪で「ひきこもりの人=危険な人」というイメージが出来上がっています。

私自身が大学卒業後ひきこもっていた経験があることから、何か役に立てればという気持ちで、ひきこもりの支援をしている場所や、ひきこもりの方の会議などに顔を出すことがあります。そこでわかったのは、「ひきこもり」と1つの枠でくくるのは危険だということです。

世間で「ひきこもりは甘え」という意見があります。私も一部賛成なんです。というのは、たとえばこんなことがありました。ひきこもりの人たちが集まる場所でいろいろ話をしているときに、あるひきこもりの方が、「今のひきこもりの小遣いの平均って知ってますか?」と。私は「うん?小遣い?」と一瞬思いましたが、その方は続けて「月2万円なんですよ。サラリーマンの平均の小遣いよりも少ないんですよ!」と怒っていました。「何を言ってるんだこの人は。毎日汗水たらして働いているサラリーマンの人の方が多くて当たり前だし、そもそも小遣いもらってるん?そっちの方がビックリやわ」と唖然としました。

なぜこのような思考になるのか。私なりに考えたのですが、おそらく長い間ひきこもっていたことにより、感情がネガティブになります。そして自分の現状を無理やり納得させるために、いろいろと言い訳を考えます。私も経験がありますが、ひきこもった原因は自分が悪いのではなく社会が悪いのだと思い込むことで、なんとか倒れずに立っていられるのです。そして同じ感情を持った仲間や、そういった場所に集まることで不満をぶちまけます。そこまでは社会復帰の第一歩として必要だと私は思いますが、あまりに長い時間そういう場所にいることで不満しかでてこなくなり、すべてを人のせいにしてしまうようになります。そうなると社会復帰は程遠く、どこに行っても不満ばかり言って、まったく好転しません。ですから次のステップに進めるための場所や、導いてあげる人が必要なんでしょうね。

ですが一方では、ひきこもりの状態からなんとか脱出しようと毎日もがいて、必死で戦っている人もいます。ひきこもった原因を他人や社会のせいにするのではなく、しっかり自分自身を見つめなおし、新たな人生を歩もうと頑張っている人もたくさんいます。職歴がなく、30代半ばでアルバイトをし、仕事に慣れていないため、ずいぶんと年下の子から毎日怒鳴られたり、それでも1日でも早く仕事を覚えようと歯を食いしばって頑張った。でもやっぱりしんどくなってやめてしまった、こんな人も甘えなんでしょうか?

勤務されている会社などが突然倒産になって、働く場所を失ったとします。生きていくためには働かなければなりません。これまでの仕事とはまったく別の分野の仕事しかなく、仕事を1から覚えなくてはなりません。さらに労働条件も以前と比べてずいぶんと厳しいものになったとします。ほとんどの方はストレスなどで苦しくなり、体調を崩したり、あるいは精神面をやられてしまったりするでしょう。仕事を続けることができない人もいるかもしれません。ほとんど社会経験のない「ひきこもり」の人の場合は、それの何倍もしんどいのだと思います。それを「甘えだ」や「それまで働かずにひきこもっていたのが悪いのだ」と突き放すことは私にはできません。

確かにひきこもっていた時期は甘えていた部分もあったのでしょう。ただ、そういった甘えていた自分を反省し、これから再スタートをしようと必死になって頑張り、もがいている人たちを、もっと受け入れサポートする社会になるべきだと私は思います。

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