個別指導塾 ONE-S(ワンズ)のブログ

堺市上野芝にある個別指導塾です。進学から補習、不登校の子どもの学習サポートなど、さまざまな子どものニーズにこたえます

凱旋門賞から学ぶこと

2017-10-10 11:04:44 | 教室から
こんにちは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

以前このブログで、私は競馬ファンであることを書きましたが、今回はその競馬の話から始めます(といっても馬券の必勝法などではありませんので、競馬に興味のない方も最後までお読みください)。

10月1日の夜にテレビでも放送されましたが、フランスで凱旋門賞というレースが行われました。日本からも2頭が参戦しましたが、残念ながら完敗に終わりました。この凱旋門賞というレースは世界的に大きな歴史のあるレースで日本馬もこれまで何度も挑戦していますが、まだ優勝することはできていません。ディープインパクトやオルフェーヴルといった日本で無敵だった名馬でも凱旋門賞を勝つことができませんでした。

日本の馬が凱旋門賞を勝てない理由はいろいろ言われていますが、日本馬の実力が足りないわけではなく、日本の競馬場とフランスの競馬場があまりにも違いすぎることが1番大きな原因だと私は思います。簡単に言うと、日本の競馬場は舗装されたアスファルトで、ヨーロッパは泥や砂というくらい違いがあります。当然同じ距離のレースでも、日本の競馬場の方がヨーロッパの競馬場よりも走りやすいので早いタイムで走れます。日本の競馬場でとても早いタイムで走れる馬が、ヨーロッパにいくとまったくそのスピードをだせずに惨敗するのです。

これは、日本の馬は日本の競馬場で勝つために育成されているからです。日本の走りやすい競馬場に合うような配合をし、そして育成されます。アスファルトの上をできるだけ早く走るように訓練されるのですから、急に泥の上を走らそうとしてもパワーも足りず走り慣れていないため勝てるはずもありません。逆に、凱旋門賞を勝った馬が日本の競馬に参戦することもあります。凱旋門賞を勝つほどの世界的な名馬でも、日本の競馬場では勝つことができないんです。つまり、凱旋門賞を勝つような馬はヨーロッパの馬場で勝つために育成されているので、それとほぼ真逆の日本の競馬場では実力が発揮できずに負けてしまうのです。

目標をどこに設定するかによって、どういった訓練をするのか、どういった努力をするのかが変化するのです。

野球やサッカーなどのプロスポーツの場合はもっと明確ですよね。おそらくトップクラスの選手たちは、幼いころから目標を定めて、そこに向けて練習してきたのでしょうね。どういった能力が必要で、何が足りなくて、どの練習をすればよいのか、最も効果的な方法を模索しながら練習してきたのだと思います。

一方、勉強というのは競馬やスポーツに比べると、あいまいで不透明なものですね。将来、どういった仕事をしたいのか、どういった人間になりたいのかによって学ぶ内容や学ぶ方法も変わってきます。義務教育で教えるような基礎的な学力を身につけさせてあげることは必要だと思います。しかし、子どもたちに勉強することはこういう面で役に立つんだよというのを伝えないまま勉強をさせていますし(役に立たないような勉強もあるから伝えることができないのかもしれません)、さらに義務教育を超える学習については一部の職業を目指す人たち以外は、ほとんど役に立たないように思いますが、高校では義務教育の延長を勉強するのが当たり前、そして高校に進学するのも当たり前という風潮になっています。

高校生くらいの年齢になると、将来自分が進みたい道がある程度決まっている子も増えてきますが、それでもその職業の専門的な勉強をする場所はほとんどなく、とりあえず高校を卒業してから大学なり専門学校なりでその道の勉強をようやく始めることができます。

着地点(目標地点)が決まれば、そこにたどりつくための必要な訓練を、もっと効果的にできるシステムにすることはできないでしょうか。凱旋門賞を狙う子どもがでてきてもいいじゃないですか。ですが、教育システムがこのままでは、そういう子どもはレールがない場所まではじかれます。そんなことではいつまでたっても凱旋門賞を勝つことはできません。日本の特殊な競馬場で、そこそこ走れる子どもが増えていくだけです。

近い将来、日本馬が凱旋門賞を勝つことを期待しています。

ONE-SのHP

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