On a bench ブログ

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聴いたCD CHRIS JORIS EXPERIENCE : OUT OF THE NIGHT

2016年11月08日 | ジャズ
OUT OF THE NIGHT-CHRIS JORIS EXPERIENCE
 
Dewerf

 Chris Joris (per, p)  Pierre Vaiana (ss, ts)   Cécile Broché (violin)   Pieter Thys (g)   Fré Desmyter (p)  Chris Mentens (b)  Frédéric Malempré (per)  N'Faly Kouyaté (kora, vo)  The Mons Orchestra

 これはベルギーのパーカッション奏者、Chris Joris が率いる バンドのCD。

 実はこれ、買ったのは数年前で、その後何回か聴いてはいたんだけど、どうも何か自分の中でしっかり掴めなくてモヤモヤなままというか、ずっと保留になっていた。で、2,3日前にまた出てきて聴いてみたところ、今度はかなり入っていけました。いやこれ、すごく良い盤だったのかもしれない。

 リーダーの Chris Joris はかなりのベテランらしく、ジャケット内側の写真ではドラムセットの写真があるので最初はよくいるパーカッションもやるドラムの人かと単純に思い込んでいたのだが、さっき気づくとどこにもドラムとは書いてない。そしてその写真もよく見るとふつうのシンバルやトムと、ジェンベ等のパーカッションを組み合わせた独自のセットだった様子。

 で、その Chris Joris はビリンバウもやるしピアノもやるしで、この演奏者の多さと(3曲だけだが)ストリングスの小オケ入りという点だけをみれば陽気なラテン(アフリカ)系のバンドと思う人もいるかもしれないが(もしかして以前はそうだったのかもしれないが)、実際に聴いてみると内容はむしろ正反対。

 実はこのCD、制作の2年前に亡くなった奥さんに捧げられたもので(ジャケット内部に彼女の写真もある)、冒頭から雰囲気としてははっきりと内省的でメランコリック。そして、タイトル曲の「OUT OF THE NIGHT」、1曲目の曲名「A FOUR LETTER WORD」、夜を抜け出て再び光の中に歩み出そうとするかのようなジャケット写真に気づくと、CD作り全体の意図としてもそんな意味に捉えていいのではないかと。

 ただ、そんな一方、このバンドは本来躍動的であるはずのパーカッションをリーダーとしたアンサンブルでもあって、例えばよくあるヨーロッパ系のジャズのように内省的一本にならないところが、例えば以前聴いた時の自分にも分かりにくいところだったのかも。

 しかし、そのパーカッションも元の陽気なノリみたいなものはかなりそぎ落とされた感じで、以前いきなり何も知らずに聴いた時もむしろ、このCD何で妙にパーカッションが入っているんだろう、みたいにも感じたりもした。それと同じで、ビリンバウ等の楽器も単なるエキゾチズムとは言えない感じ。

 個人的には、3曲目の「Earth」という曲がすごくいいと思うのだが、これは前半はパーカッションのソロに、後半メランコリックなストリングスが伴奏に入るというもの。実際、ここでのパーカッションは非常に繊細でまた鋭く表現力も豊かで、もはや完全に立派な主役楽器というか。

 あと、マル・ウォルドロンに捧げた曲があったり、「BALLAD FOR A TORTURED AFRICA」みたいな曲があったりと、楽器を使うだけでなくアフリカへのまなざしがあったり(そういえば、ベルギーという国も昔はアフリカに進出した過去があったと思い出した。全然カンケイないかもしれないが)。

 そういう(やはりエキゾチズムではあるけどある程度消化された)面とヨーロッパ的な憂いが混ざった雰囲気が、この盤の独特の魅力なのかなあ、と。

 あと、1曲だけゲスト参加している N'Faly Kouyaté の Kobiyéという曲が素晴らしい。以前から聞き覚えがあった曲だけど、どこで聴いていたのかがずっと思い出せない。もともと有名な曲だと思うが。 

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