音楽療法のライブ日記

音楽療法士がお届けする、日々の活動記録と情報発信のブログです。

歩行リハビリに♪上を向いて歩こう

2011-02-28 18:26:10 | 音楽雑記
私の家族が罹患している病気を理解するために
ある医療講演会へ行ってきました
そこに永六輔さんが基調講演者としておられ、
昨年末にパーキンソン病になったことを公表したと言われ驚きました。
ラジオのお仕事があり、呂律が回らなくなって聞き取りにくい
という苦情が入っていたことも話されました。

講演内容の一部です・・
一度に多くの症状が押し寄せてきて驚きました。
歩く時に前に突進して何度も転倒して骨折しました。
歩行リハビリの時に若い職員さんから
「下を向かないで、上を向いて歩きましょう。
ご存知ですか?上を向いて歩こう♪という歌を・・」
と言われ、「はい、知っています」と(笑)。

難しい医療の話の後に永さんらしいユーモア溢れる語り口から
会場は笑い声が溢れ、和やかな雰囲気になりました
続いて永さんらしい良い患者になるための心得十か条をご紹介されました。
大変面白おかしく話されましたが、内容の一部を箇条書きに・・
「相性の良い、一目ぼれの医者にかかる」
「医療ミスや誤診に驚かないこと」
「医者のまえで気取らず、痛い時ははっきり言い、分からないことは聞く」
「患者の気持ちが分かってもらえるから、同じ病気の医者を探す」
「神仏の奇跡にたよらない」

老親が病院へ行く時に同行すると、
我慢強く、しっかり者の患者として対面していることを感じます。
付き添っている私まで緊張感を抱き、かしこまってしまいます。
リラックスして何でも尋ねることが出来る雰囲気作りは
医療者側にとって大切な対人援助技術なのでは、と思うのですが・・・。

医療講演のはずでしたが「お笑い療法」のひと時になりました。

子供のキラキラした目の輝き♪

2011-02-19 22:44:52 | 音楽雑記
今日は地域のホールの展示室で午前、午後の5時間を通して
一般市民の皆様を対象に楽器体験をしていただきました
週末のこともありますが、図書館や3つのホールがある中で
開放された展示室に多くの親子の方の参加がありました。

あらためて子供のキラキラした目の輝きに音楽の力を感じました
場所的なこともあり、大きな音が出る楽器は持参できませんでしたが、
「どんな音?触って、聴いて!」のキャッチフレーズで
♪レインスティック、水カンリンバ(手作り楽器)、マラカス、ツリーチャイム、
ギロ、カバサ、ウッドブロック、ミュージックベル、チベットシンバル
鐘ハンガー(手作り楽器)他♪を体験してもらいました

次から次へと楽器を自由に触りながら、その都度様々な反応を表す
子供たちとのやりとりは新鮮な感覚で楽しい時間でした。
中でも♪蛙ギロの背中をこすると聴こえる鳴き声のような音色と
キラキラした♪ツリーチャイムに表情が変わりました

一方で大人の皆様は♪レインスティックと水カンリンバに癒しを
感じられたようで、じっくり耳を傾けられている姿が印象的でした。
糸電話のような鐘ハンガーは自分だけが聴こえる「予想外の音色」に
驚きの声が多く聞かれました。

幼子を連れた親子を始め,誰もが参加できる開放された地域の催しとして、
「絵本読み」「紙芝居」「バルーンアート」「手作り牛乳紙パック籠」など
楽しい企画が盛り沢山あり、お楽しみいただけたことと思います
ご尽力いただきました皆様に心より感謝申し上げます。

贅沢な静寂のひと時

2011-02-15 21:27:19 | 音楽雑記

田舎へ帰ると時の流れを忘れてしまう
深閑としたひと時があります。
常にざわざわとした音がする街中では、
考えられない凛とした空気です。

時々ふとかけたラジオやテレビから
言葉とともにBGMの音楽が聴こえてきます
時には肝心な言葉を消してしまい、
時には過ぎる効果音に興ざめしてしまうこともあります。
心地良い音楽ももちろんありますが、使う難しさを感じます。

そんな頃・・・、久し振りに外で食した
自然な音だけの時空間は誠に心地良いものでした。
にじり口がある茶室として造られた
古い土壁の小さな部屋に座ると
時代を超えた懐かしい空気が漂っていました。

枝に積もった雪が落ちる音や鳥のさえずりに
出迎えられたように感じるほど、静かな食の空間でした。
音の洪水に慣れた現代の生活からは
「贅沢な静寂の世界」なのかもしれません。

「障害児への音楽療法」に関する無料講演会のお知らせ♪

2011-02-10 19:51:05 | 研究関連
地域住民の皆様に開放された音楽療法のひと時を通して、
障害を持ったお子様に対する音楽療法や
教育としての音楽療法に関するお尋ねをいただくことがあります

音楽療法の関係者だけではなく、ご家族の方や少しでもご興味のある方も
ご参加いただける講演会のお知らせをいたします。

日本音楽療法学会近畿支部メーリングリストからのご案内ですが、
武庫川女子大学音楽学部担当者は周知を希望されており、
このブログを通して広くお知らせさせていただきます

*** 音楽療法講演会 『子どもの音楽療法』 ***  

特別支援教育における長年のご実績から、
障害児への音楽療法の目的と 意義、内容についてご講演いただきます。 
ご家族の方をはじめ、教育・医療・福祉の現場において 
障害児の支援に携わる皆様方に役立つ内容ですので、ぜひご来聴ください。

☆日時:2011年3月5日(土)14時 ~16時〔開場13時30分〕
☆会場:武庫川女子大学 中央キャンパス    
    日下記念マルチメディア館(1階)メディアホール    
    (阪神「鳴尾」駅 徒歩7分)
☆講師:遠山文吉氏(東京藝術大学招聘教授)       

☆入場料:無料(申し込み不要)       
☆問い合わせ:電話0798-45-3580 :0798-45-9829(ご案内専用)
☆詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.mukogawa-u.ac.jp/~music/_lib_work/koen_20110305.pdf

節分から立春へ

2011-02-04 07:02:31 | 音楽雑記
今日は節分から立春を迎える季節の大きな分かれ目です

昨日の節分行事の中で奈良県吉野の蔵王堂で行われる
有名な「福は内、鬼も内」の行事があります
全国から「鬼は外」で逃げてきた鬼たちを改心させて
弟子にするという故事からだと言われています。

折角奈良県に住んでいますので、一度はライブを楽しみたいと
思いながら、なかなか実現できず残念です。
鬼退治の曲には子どもたちも昔話と同様に馴染みがある
♪「桃太郎」♪「一寸法師」があります

さらに今どきの♪「鬼は外」や京都府加佐郡大江町にある
鬼に関する本格的な「日本の鬼の交流博物館」でも有名な
地域特有な♪「おおえやま」(明治34年)という曲があります。
歴史と音楽が融合された内容になっています。

正月から続いている様々な「無病息災」の行事の一つが終わり、
心待ちにしていた「春」がすぐそこまで来ています

鹿寄せにベートーベン♪

2011-02-01 17:40:31 | 音楽雑記
極寒の一月が終わる昨日、道沿いの小川が凍っていました
気持ちだけは春に近づきたい二月(如月)に入り、
旧暦の新春を祝う方からの年賀状が届きました。

一月の終わりに奈良の梅の開花ニュースがあり、
五感を通してこれからの梅便りを楽しみにしたいと思います
今日は鹿寄せが奈良公園の飛火野で行われたようです。
ナチュラルホルンがベートーベンの「田園」第3楽章の
メロディを奏でると鹿が寄ってくるとのこと。

今はネットでそのホルンの音色を聴くことができます。
他の管楽器で同じメロディを演奏してみたら・・・?
或いは、ホルンで他のメロディを演奏したら・・・?
大集団の動物が遠く響く音によって飼い慣らされている
ことは世界のニュースからも知られていますが、
生態的な動物と音の関係に興味が湧いてきます

先月の13日の拙ブログに掲載しました「ぞくぞくした
音楽を聴くとドーパミンが分泌される」というニュースが
本日の朝刊に掲載されていました。
人類も含む生態系と音楽の関係が解き明かされていく
これからを思うと・・・ぞくぞくしてきます