ひらつか日記

1999年に漫画家おかざき真里ホームページの連載コーナーとしてスタートした身辺雑記×音楽紹介日記です。

マイケル・ジャクソン

2009年06月26日 | ブラック
Dangerous/ Michael Jackson

一つ前の日記(2009.6.22)で、「We are the World」みたいなのはどうもね…と書いたばかりで、マイケル・ジャクソンの訃報に驚く。文中でライオネル・リッチーには謝っておいたが、これはマイケル・ジャクソンにも謝っておかないといけないな。わたしなんぞがあらためて書くまでもなく、大変才能のある人だったと思う。個人的にベストだと思うのは、以前の日記(2006.5.16)で紹介した「アイル・ビー・ゼア」。ジャクソン5時代、マイケル12歳の時の歌唱で、その才の早熟ぶりにぶっとぶ。ぶっとびながらも、この人がその後の38年間、一種“超人的”とでも言うしかない人生を歩むことになるのを知っているので、ここに聴かれるひたすらな無垢、その純粋に、なんとも複雑な思いが過る。今日は世界中のたくさんのブログが彼の死去を悼むだろう。推薦盤を何か1枚といわれたら、ベスト盤(Number Ones / Michael Jackson )か、世界で1億枚売れたと言われるお化けアルバムの Thriller / Michael Jackson が順当なところ。これらは方々のブログで書かれるだろうから、ヘソ曲がりだけどここでは、Dangerous / Michael Jackson をあげておく。1991年作。この盤の「ウィル・ユー・ビー・ゼア」、そこまで考えてのことではないだろうが、タイトルの符合も含めて、12歳の「アイル・ビー・ゼア」と“対”になっているような気がしてならない。冒頭、モーツァルトのレクイエムかと思うような合唱が響き渡る変わったアレンジで、リズムが入ってからの曲調は明るいのだけれど、どことなく終始「死」の翳を感じさせる不思議な曲。「アイル・ビー・ゼア」が無垢の白なら、「ウィル・ユー・ビー・ゼア」は差し詰め経帷子の白か。天才生き難し。